◆英新首相のメッセージ
【ブラウン新首相のキーワード】
英国のブレア首相が退陣し、後任にブラウンウジが就任した。就任演説ではchange(改革)を強調。ダウニング街10番地前での最初の演説でも、changeを繰り返した。
ただ、その中身には注意する必要がある。医療制度や教育を改革するというメッセージは明快だ。しかし、政府の政策の柱ともいうべき経済政策や外交については、実はほとんど触れていない。
ブラウン氏はブレア政権10年間の蔵相として、経済政策の責任者だった。同氏が進めた規制緩和や市場開放を重視は変えようもないし、政治的にも自分の実績を否定するような政策を取れるわけがない。その意味では、ブラウン政権はブレア政権の政策を「継続・発展」させる政権とみる方が、本質に近い。
Changeの強調は、マンネリのイメージを避け、新鮮なイメージを打ち出す政治的な戦略と解するべきだろう。
折しも就任直後、ロンドンとグラスゴーでテロ、テロ未遂が発覚した。新首相のリーダーシップが早速求められている。
ちなみに、ブラウン首相の最初の演説のポイント箇所は以下の通り。British
way of life(英国のやり方)を維持・発展させるためのchangeと言っているところがミソだ。British
wayに何が含まれているかがポイントだが、現在の経済政策なども含まれているとみるべきだろう。
"I have heard the need for change:
change in our NHS; change in our schools;
change with affordable housing; change to
build trust in government; change to protect
and extend the British way of life".
【ブレア特使】
パレスチナ和平を巡る米EUロシア国連の4者協議は27日、ブレア前英首相を特使に指名した。国際舞台での人脈や知名度に期待した人事だが、同氏といえばとブッシュ米大統領とともにイラク戦争を先導した人物。中東での評判が芳しいとはいえず、パレスチナ問題でも、イスラエル寄りの批判がある。
成果を上げることは並大抵ではなさそうだ。それでも首相退任当日に新たな任務に就くところが、ブレア氏らしい。世界観や使命感をぜひとも聞いてみたい。
(2007.6.30)