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世界を眺める視点
◆新政策後のイラク情勢
【現地情勢】 米ブッシュ政権がイラク新政策で打ち出した米軍増派の第1陣が、15日現地入りした。米軍はイラク軍と共にシーア派のサドル師の率いる民兵組織、マハディ軍への取り締まりも強化し、数百人を拘束した模様。近く大規模な掃討作戦に出るとの情報も流れている。
軍事行動では共同歩調を強調する米国とイラク・マリキ政権だが、軋轢もあちらこちらで表面化している。フセイン元大統領と側近2人の死刑執行では、米国はマリキ政権のやり方に反対。逆に米国がイラク国内でのイラン外交官の活動を警戒し、拘束に及んだ一件では、イラク側が米国に不満をぶつけた。
元大統領の死刑執行がテロ拡大を加速させる結果には今のところなっていない。しかし、シーア派とスンニ派の宗派対立は一段と深刻化している。テロはこれまで通り続いている。国連は16日、イラクで06年に戦争やテロで出3万4453人が死亡したと発表した。
情勢は引き続き混迷の中にある。
【増派反対決議】 ブッシュ政権が決めたイラクへの米軍増派に対し、民主党のバイデン上院外交委員長や共和党のヘーゲル上院議員らが17日、反対決議案を発表した。近く採択される見通し。大統領権限への拘束力はないが、増派反対の声を明確にすることになる。イラク政策を巡るブッシュ政権への批判と、米国内世論の分裂、出口を見出せない議論の混迷が、改めて印象付けられる。
(2007.1.20)