国際ニュース・カウントダウン
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◆経済悪化と米新政権 2008.2.7


▼経済悪化

 世界経済悪化のニュースが相変わらず続く。類型すれば(1)金融機関の経営悪化(2)企業のリストラや大規模な人員削減(3)マクロ指標の悪化、など。(1)ではドイツ銀行の戦後初の赤字決算、(2)ではパナソニックの人員削減、(3)では1月の米失業率が0.4ポイント増の7.6%に上昇(6日)などが典型だ。こうした状況は過去数カ月続き、今後もしばらくは変わらないだろう。


▼米景気対策

 そうした中で注目されるのが米国の景気対策。議会では法案成立に向けた調整が佳境で、今週中にも決着を目指す。金額は総額8000億ドル前後で、中間層を対象とした減税や公共事業などを盛り込んだ内容。上院は10日にも採決の予定で、可決ならその後、下院との調整に入る。

 オバマ大統領の危機感は強く、国民向けの演説で「迅速に動かなければ国家的破局になる」と訴えた。出業率は16年ぶりの高水準に達し、雇用は過去2か月、約50万人ずつ減少している。

 法案で先行き展望が開けると考えたら非現実的だが、成立の遅れが状況を深刻化させるのは間違いない。


▼オバマ政権に最初の試練

 オバマ政権の厚生長官に指名されていたダシュル元上院院内総務が就任を辞退した。納税漏れが発覚し、議会の承認が難航したため。厚生長官は医療改革を担当する重要ポストで、政権にとっては打撃になる。オバマ氏は指名責任を認め、判断のミスだったと陳謝した。

 経済は上記のように悪化の一途。景気対策は、調整の細部に入ると色々問題が噴出して来る。野党共和党は公共事業の中に無駄なものがあるなどと注文。一方与党民主党からは産業や労組保護の声が上がり、上院の法案にはいったんバイアメリカン条項強化が盛り込まれた。

 自動車業界に続き、部品業界なども公的保護を要求。金融支援策は決め手などなく、綱渡りの政策運営が続く。大統領の表情にも厳しさが増す。

 英Financial Times社説は、Bad week for Presidento Obamaと書いた。就任式の興奮は収まり、試練の時が始まった。


▼保護主義・大きな政府

 金融危機で新自由主義信奉は崩壊したが、その後の展望は視界不透明。経済運営の理念や政策も試行錯誤だ。金融救済では不良債権買い取りや資本注入、政府による保証などの案が出ては消え、修正が重ねられる(こうしている間に、緊急避難的に公的資金注入や国営化が続く)。

 景気対策を巡っては、減税か公共投資かなどでスタンスの違いがあちらこちらで露出。国際協調と絡んで、時には軋轢が表面化する。前州はサルコジ仏大統領が、減税優先型の英ブラウン首相の政策に批判的なコメントをし話題になった。

 こうした中で、兆候をとらえたキーワードをとらえれば信用収縮、保護主義の台頭、大きな政府の復活などか。「国際協調」は掛け声としては大きいが、まだ結実していない。


2009.2.7