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◆オバマの経済対策:本格始動


 オバマ政権の経済対策が本格的に動き出した。

 10日には、市場が待ちに待った金融安定化策をガイトナー財務長官が発表。前政権の支援策が十分でなかったと評したうえで、「政府支援策を抜本的に見直す」と熱弁をふるった。

 内要は、最大1兆ドルの官民ファンドの創設や資本注入の促進、貸し渋り対策など。ただ、これで金融危機を克服できる力強いものとは言い難く、具体的な詰めも不十分なところが多かった。

 市場の反応は冷ややかで、NY株価はその日381ドル安と、オバマ政権発足以来最大の下落となった。メディアも、十分でない(does not go far enough=英Financial Times紙)という反応だ。

 一方、議会の判断が注目されていた景気対策法案は、上下院の調整が進展。13日に両院が可決し、大統領が目標に掲げた16日までの法案成立が実現した。

 対策は総額7870億ドルで、3分の1が減税。3分の2が公共投資など。上下院の法案に差があった減税の割合(上院案約4割、下院案約3割)は中間で妥協した。上院の調整過程では、公共投資より減税という共和党議員の主張にも配慮した。

 総額はGDPの5.5%と最近の対策では例を見ない規模。それでも年1兆ドルの需要不足が数年続くといわれる米経済立て直しには、力不足との指摘が多い。トップ・エコノミストのクルーグマン、フェルドスタインなどは、早々そうしたコメントを発表追加策が必要と指摘した。

 法案に共和党は下院では全員が反対。上院でも賛成3人にとどまるなど、党派対立も表面化した。バイアメリカン条項など保護主義的な動きもくすぶる。

 金融危機対策も景気対策も当面の策は打ち出したが、根本治療には程遠い。オバマ政権の試練は始まったばかりだというのが実情だ。


20090214