スケバン刑事V
少女忍法帖伝記
シリーズ中最も異端なこの作品。されどそのスケールのでかさは宇宙規模に……。
| シリーズ中第三作となるこの作品。 おそらくファンの間でも賛否両論真っ二つに分かれる作品なのではないでしょうか? と言うのも、この作品は前の2作と比べてあらゆる点で異彩を放っているからです。 まず、三代目とその姉2人が忍者の一族であるということ。 それゆえ必然的に忍者の戦いになっていくこと。 一にも二にも、この点がこの作品の最大の特徴であり、シリーズ中最も異端とされる理由なのです。 しかし、当時は特段忍者ブームだったわけでもなく、「なぜ今忍者なのか?」という疑問は常に付きまとうし、 その割には主人公達は全然忍者っぽくないばかりか、「少女忍法帖伝記」という副題のように忍法を使うわけでもなく、相変わらずセーラー服で、しかも武器はヨーヨーで戦ってるのですから、「なんなんだ、これは!」と思わずにはいられません。 また、そもそもスケバン刑事とは、警察が介入しにくい学校や青少年の犯罪の捜査・解決にあたるという趣旨が当初はあったのですが、これも当然次第に意味をなさなくなってきます。 最初の内は、敵の刺客が転校生や他校の生徒であることも多く、舞台も申し訳程度に学校だったのですが、中盤以降はもう完全に忍者同士の戦いになってしまい、スケバンがどうとか、そういう次元ではなくなってきますし、戦いの舞台も山奥や、特撮でよく使われる採掘現場へと移行してしまいます。 結果、この作品を観て「スケバン刑事」と言われても「なんのこっちゃ」と思えてしまうわけです。 口の悪い友人は、かつて「これはスケバン刑事の名を借りたまがい物」だとも言ってましたが、確かにそう言われても仕方ありません。 しかし、だからこそ、ある意味ネタとして楽しむには最高であるとも言えます。 実際に、この作品は今までの話の流れを根底から覆すような超展開がしばしばあり、それはかの『ぴちぴちピッチ』にも匹敵する程のものなのです。 例えば、強敵が現れ、その敵に対抗するための修行をしたのに、その修行の成果を途中で放棄するばかりか、修行とはなんの関係もない技で倒したり、ラストバトルにおいては………と、これ以上は言えませんが、とにかく、観ていて「工エエェェ(´д`)ェェエエ工工」と驚愕すること請け合いです。 中でも、ラストバトルは必見。 想像を絶する超展開である上に、ラスボスが「今こそ全宇宙を闇に閉ざさん」とまでのたまうのですから。 前作のUですら、あくまで日本の存亡を賭けた戦いだったというのに、このVは世界を跳び越して一気に宇宙規模の戦いにまで発展してしてしまったのです。 こうなると、このVはシリーズ中最も異端ではあったものの、ある意味『スケバン刑事』を締めくくるという点ではうってつけだったと言えましょう。 とは言え、何度も言うように、Vはシリーズ中最も異質な作品であります。 |