スケバン刑事 風間三姉妹の逆襲


リセットするも失敗。迷走し続けた迷作中の迷作。

 二作目となる劇場版。
内容は、青少年治安局組織とスケバン刑事・風間三姉妹の壮絶な戦いを描いたもの。
しかしながら、前作の劇場版と比べるとどうしても見劣りするのは否めないし、また、テレビシリーズよりもスケールダウンしているのはいかがなものか。
テレビシリーズでは
「今こそ全宇宙を闇に閉ざさん」と、全宇宙の支配を目論んだ強大な敵をも下したというのに、この映画に出てくる敵は、クーデターで国家転覆を企む武闘派集団。
テレビシリーズの敵と比べるとあまりにしょぼすぎます。
しかもこのしょぼい敵に、風間三姉妹は大苦戦を強いられる上に、テレビシリーズでの激闘から生き残った暗闇指令のエージェント、依田こと般若さえも、青少年治安局の学生刑事に殺されてしまうのだからやり切れません。
おまけに、この映画はテレビシリーズと比べるとどこか違和感を感じてしまうのです。
と言うのも、テレビシリーズでは風間三姉妹は忍者の一族だったというのに、この映画ではその設定が最初からなかったことにされているのです。
テレビではおなじみの唯のトレードマークでもあった、ビョウ付き額あてや手甲は装着されないわ、梵字も浮かび上がってこないわで、忍者の「に」の字も出てきません。
梵字が出てこないことに関しては、テレビシリーズの最終回を観ればその理由も分かりますが、ここまでされては、それまでの『スケバン刑事V』を否定されているみたいで、なんだか釈然としません。
忍者という設定が失敗だったから、リアル路線に変更しました〜みたいに思えてしまうのです。
加えて、テレビシリーズでのインフレを無理やりデフレにしたような嫌な印象も受けてしまいます。
テレビシリーズの最終回では、ラストバトルであれほどまでの戦闘力を見せつけたというのに、この映画では装甲車1つ壊せないなんて、萎えてしまうにも程があります。
前の映画でさえ、二代目はヨーヨーの一撃で戦闘ヘリを爆破させてしまうと言うのに……。

 こうして振り返ると、本当にこの映画は良い所が全然ないような気がします。
映画なのにテレビよりスケールダウン、しかもテレビシリーズでの設定をも全面否定。
「風間三姉妹の逆襲」という副題の割にはそうでもない(特に、由真に至っては終始囚われの身でほとんど戦っていない)。
一体、この映画は何を描き、また訴えたかったのでしょうか?
折角、テレビシリーズであそこまでハジケたのに、それを良しとせず、リセットした挙句失敗……。
いささか厳し過ぎる気もしますが、これが私のこの映画に対する印象です。

 ゆえに、この映画を楽しむには、テレビ版の『スケバン刑事V』とはまったく関連性のないパラレルワールドと捉えて観るのがよろしいかと思います。


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