6月例会報告
6月例会報告
日 時:6月7日(日)午後2時−5時
場 所:大阪市立北区民ホール 第4会議室
内 容
・今回は第19回 Meteor Science Club 集会を合せて開催し流星についての話題を中
心に行われました。
1.今年夏に行われる集会等の紹介 藤原康徳
流星会議(8月7−9日)、美星天文台第4回ミニ交流会「太陽系天体:観測と普
及」(7月21日)等の紹介
2.ミネラルショーでの隕石 木下正雄
東京でおこなわれたミネラルショーで入手された隕石とその由来について報告。
(1)アメリカで最近発見された隕石 スカイアンドテレスコープ誌7月号に紹介され
ている。ラスベガス近郊で発見された。L3ないしL4タイプで磁石に付くので、金
属探知器で捜索が可能。隕石雨のようなので、現地には未回収の隕石の存在が期待さ
れるので、隕石デスカバリーツアーを計画してみた。隕石捜索プラスアリゾナ隕石口
やロウエル天文台の見学も入っている(10日間ツアー)。詳しくは木下氏まで。
(2)薩摩隕石 1986年10月26日15時頃に落下した隕石。アメリカのニーヨーク自然史
科学館に所蔵されていたものが今回市場に出た。L6タイプ。
(なお両隕石とも出席者に回覧されました)
3.昨年ハワイで観測したしし座流星群のTV観測その後 木下正雄
昨年ハワイのマウナケアで観測したしし群の2秒間の大出現の解析結果を論文にま
とめ、木下氏を第1著者、嵯峨山、丸山両氏を共著者とした連名で Nature に投稿さ
れた。5月24日に受領した旨の通知がきた。編集者の審査は約1ヵ月ぐらかかるよ
うだ(1ヵ月後に結果が分かる)。
4.大久保隕石について 木下正雄
横浜の西山峰男さんが熱心に捜索されている未発見の隕石についての紹介。金属探
知器を用いての捜索を考えておられるようだが、砂漠ならいざしらず日本の国内では
難しいのでは。
5.1991-1996年 TV同時観測によるしし座流星群 上田昌良
1991年から1996年にかけて行われたTV同時観測から得られたしし座流星群流星の
輻射点と軌道要素についての研究。この期間内に22個の同時流星が得られ、その中
の精度の良い16個を用いてしし群の輻射点とその日々移動を決定した。詳しくは、
8月のスロバキアでの研究会で発表する予定。
6.MUレーダー観測による流星群の検出 上田昌良
1990年から1993年にMUレーダーで得られた 446,652 個流星エコーの天球の分布を
調べた。流星飛跡の電波反射が直交条件を満たす流星群では、輻射点より90度離れ
た大円に沿った位置にエコーが観測される。この条件を使って、流星エコーの天球上
の分布から流星群の活動の有無を判定し、次の流星群の活動が確認できた。6月昼間
群、7−8月みずがめδ群、12月ふたご群。また、この特徴を利用して、流星群の
出現状況を調べた。この研究も詳しくは、スロバキアの研究会にて発表予定。
7.15cmグレゴリータイプ反射望遠鏡の自作について 司馬康生
口径15cm焦点距離400mmのグリゴリータイプの反射望遠鏡を自作している。これに
石英でできた対物プリズムを自作してI.I.とCCDカメラとを組合わせて流星のスペク
トル(紫外域)を狙いたい。
8.論文紹介 杉本雅俊
オランダの Marc de Lignie がDMSの会誌 Radiant に投稿した論文「Mass
segregation in the Geminid meteoroid stream as seen from recent photographic
and video observations」の紹介。写真とTV観測から得られたふたご群流星の軌道
が、光度(質量)によってどのように異なる(分離されている)のかという点を論じ
ている。
9.しし座流星群極大期の天気について−過去10年間のデータより 木下正雄
しし座流星群の極大日である11月18日を中心に前後9日間の日本(東京、大阪、
福岡、那覇)と北京、台北の天気図、気象データと11月18日大阪と那覇の3,9,21時
の天気(雲量)データを各種文献や大阪管区気象台や日本気象協会に出向いて調査
・整理した。この時期の沖縄−台湾方面は天候がすぐれないようだ。北京は前後を
通じて快晴率60%とそこそこ安定している。18日3時のデータでは大阪の快晴率が意外
とよい(67%)。天気図をみていると18日の何日前の気圧配置・天気と18日とが似てい
るとかが分かった。
10.しし座流星群の飛行機からの観測プラン 木下正雄
NASAのDr. Jenniskens を中心に飛行機を使って雲の上よりしし座流星群を観測す
る計画が進められているが、民間の定期便を利用して飛行機の中から天候を気にせず
に観測することができないかを調べたところ、2つのルートがあることが判明した。
(1)シンガポールから日本行き シンガポールを夜中0時から2時頃に出発する東京、
大阪、福岡、仙台、名古屋行きのシンガポールエアラインに乗れば東南アジア上空で
極大予想時刻(18日4.5時JST)にしし座流星群を観測できる。東京行きと大
阪行きが観測時間が長くとれる、また、機種がボーイング747ということもあり適
していると思われる。747の2階席(ビジネスクラス)が窓の位置からすると観測
に適している。費用は往復ビジネス20万円、エコノミー往復7万円、行きエコノミ
ー・帰り(観測)ビジネス15万円程度と思われる。
(2)サンフランシスコからホンコン行き サンフランシスコ現地1時15分発のホン
コン行き(ホンコン着現地時6時35分)だと地球の自転と逆に飛ぶので観測可能時
間が13時間にわたって得られる(サンフランシスコ出発時に輻射点がすでに上がっ
ている(24度))。JST4時(極大?)は日本の東方海上となる。このプランの
最大のメリットは、極大予報を含んだ長時間にわたる観測ができることであり、また
ハワイを除いてほとんど観測者の存在が期待できない地域(太平洋上)での観測デー
タが得られることである。観測以外に、ホンコン往復とアメリカ行きに時間がかかる
のとある程度の金額がかかるのが難点となる。
(1)(2)いずれのほうも乗り継ぎも含めて具体的なブランにまとめられている。
7月例会は豊中で開催予定(未確定)
(参加者)
木下正雄、上田昌良、司馬康生、川崎康寛、山崎末男、井上正弘、吉川明男、磯部健
長野昭次、薮保男、嵯峨山亨、藤原康徳、中根純夫、杉本雅俊、笹本宰正(15名)
2時会は近くの喫茶店にて、3次会は天満駅前の居酒屋「いなか」で行われました。
3次会から参加の熊森さんからできたての天体224号が配られました。さらに有志
で梅田に向かい4次会となりました。
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