日本天文同好会 JAPAN ASTRONOMICAL CLUB
『天体』220号からの抜粋です。
パソコン音痴に画像処理まで到達できるか.(3) 上
田昌良(羽曳野市)
このシリーズをモタモタ書いている間にパソコン状況が大きく変化した。私
が今回のパソコンを購入したのが、1995年8月であった。その間の変化としてWindows
が3.1 から95とバージョンアップをしたこと、CPU がさらに速くなったり、メ
モリーが値下がり(その当時 16Mを60,000円で購入したのが、 今では16Mが20,000
円以下である。)したなどがある。
これから新規購入する人には、まず私の文章が参考にもならなくなった.
今後は古典的価値が少しはあるだろうということで書いていくことにする。
いよいよ、実際に画像を扱うことになった.何かのはずみで1995年11月のし
し座流星群の写真等記録集を発行することとなってしまった。
応募のあった写真等を印刷するのであるが、カラー写真を鮮明なカラー印刷
に仕上げるとその費用は莫大なものとなり、我々のような資力のない者(発行は
司馬康生氏と2人で行った。)には手が出せない。それで白黒印刷にしたのであ
る。しかし、美しいカラーの流星像を見てもらいたい。
幸運にも新規購入したコンパックのパソコンが役立った。初めての画像ファ
イルを取り扱うのが「1995年11月のしし座流星群の写真等記録集」の発行という
大役となった。
カラー画像を画像ファイルで添付すれば安く作成できるのでこの方法を用い
ることにした。 初めて画像を役に立つ取扱いをすることになった.写真画像を3.5
インチフロッピィに記録するのに私は2とおりの方法で行った。
1.写真 流星のうちネガで応募があったときの方法.
ネガを写真店に持って行き、「フォトCD」にしてもらう。これは基本料 500
円と1駒当たり 100円の料金で処理をしてくれる。仕上がりは、ネガを印画紙に
引き伸ばし焼き付けしてもらうのと同じで天体写真ではあまり期待できない。
「フォトCD」はパソコンのCD-ROMドライブに挿入して、カラー流星画像を
フォトショップで取り込む。「フォトCD」には5種類の解像度で画像が入力し
てあり、私は中間の512×768 画素を選んだ。
あまり解像度の良いものを選ぶとファイルが大きくなり、 3.5インチのフロ
ピィに入りきれなくなる。逆に解像度の悪いものを選ぶと画像が荒く見栄えが悪
いものとなる。
次にトーンカーブ補正でコントラストの調整をして1/5 の圧縮をかけて画像
のファイルを3.5 インチフロッピィに記録した。圧縮も画像の質が落ちないぎり
ぎりの選択である。このときの画像ファイルは約30,000バイトの大きさになる。
今回の画像には,どぎつい画像処理はしなかった。
2.写真流星を印画紙で応募があったときの方法.
印画紙を 8mmビデオカメラで撮影し、その画像をパソコンに取り込むことに
した。このときパソコン側にビデオキャプチャーボードを装着しておかねばなら
ない。
パソコンに装着してあるこのボードにビデオ入力端子が付いており、これで
ビデオカメラやビデオデッキの静止画をパソコンに取り込めるわけである。こん
な便利なビデオキャプチャーボードの件を,私は杉本雅俊氏から聞いて、初めて
知ったのであった。
私の使っているのはカノープス社のPower Vision~/bいう製品で、パソコン
ショップまかせで購入したものである。この種の製品になるとパソコンとの相性
があり、メーカーは動作を保証していないので購入にあたっては特に注意が必要
である。
パソコンにビデオ静止画を取り込めば、後は前述の「フォトCD」と同様で
ある.取り込んだ画像はファイルとしてMO(光磁気デスク)に保存する。MOは230MB
の大容量がある。画像ファイルの保存には必需品である。
このようにして、「1995年11 月のしし座流星群の写真等記録集」の付録に
流星写真の画像ファイルを 3.5インチフロッピィに集録したのであった。
しかし、この画像ファイルを集録した 3.5 インチフロッピィを配付しても
、パソコンを持っていただけではその流星像を見ることが出来ないのである。
画像ファイルをパソコンのディスプレイに表示させるソフトが必要なのであ
る。市販のソフトを添付することは違法行為となる。
思案していたとき、近所の友人とパソコンの話をしていると、その友人がフ
リーソフト集の本を持っているというのである。タダのソフトなど使い物になら
ないと思っていたが、熱心にすすめるので本を借りた。
添付のCD-ROMの中のソフトをみて驚いた.市販の高価なソフトより、使用目
的によっては、フリーソフトの方がすばらしいものがあるのであった。
今回の目的に合ったフリーソフトとして「GV」という画像表示ソフトを見
つけこれを添付の 3.5インチフロッピィに入れた。いかにフリーソフトとはいえ300
部という大量に作成したのであるから、「GV」の作者に承諾のE-mailを送付し
ておいた。
振り返れば、いろんな方の協力で「1995年11月のしし座流星群の写真等記録
集」の発行に到ったのであった。
画像に文字を入れたり、連続写真の流星痕を、トリミングして1枚にしたり
、こつこつと時間をかけて流星の画像ファイルを完成させた。
Windows3.1か95の作動するパソコンであれば、どの機種でも流星の画像を見
ることができる。ただし、NECの旧タイプのパソコンは画像表示が困難なもの
があった。
マッキントッシュのパソコンではマッキントッシュの画像表示ソフトを持っ
ていると流星画像が見られる。マッキントッシュのパソコンは画像用には優れて
おり、この所有者なら高い確率ですでに画像表示ソフトを持っていると考えた。
「1995年11月のしし座流星群の写真等記録集」は1996年4月に完成した。当
初、この写真報告集を希望者に購入してもらう予定であったが、本の出来が悪く
、販売をあきらめ、無料配付とした。(ただし、寄付は歓迎している。)
流星の画像ファイル作成はしたものの、まだまだ本格的な画像処理にはほど
とおい。