高橋の特許室・II号機

高橋の特許室・v号機

第1章 特許-V


第115回

宇奈月温泉

 

■ 弁理士だって知っているゾの巻

  

 この事件は、富山県の宇奈月温泉で湯元から温泉を引いてくる湯樋が通っている斜面の狭小地を安く手に入れた悪党が、温泉宿にこの狭小地を高額で買い取らせようとした事件である。地主が借地人に対してどうですか買い取りませんか、買わねば使用させないぞと紛争になり、結局提訴しましたが権利の濫用であるとして地主が敗訴した1935年に初めて出た判決です。

  

 法学部で民法を学ぶ学生が初めの頃に習う著名な判例です。この判例を聞いたことがないという法学部出の者はアインシュタインを知らない理工学部出の者と同程度であり、いわゆる「モグリ」に属します。

  

 弁理士への訴訟代理権の付与について中山先生は危惧を抱かれているのではないかと思われますが、でもそんなことはなーい、と言いたいです。弁理士の中には勉強熱心な方も存在し、理系出身の方でも時間はかかるが必ずや立派に訴訟に対応できるようになると思います。また、少数ですが、法学部出身の弁理士さんも毎年誕生しています。落ちこぼれ行く弁理士は職域が広がっても、チャンスを行かせず衰退します。一方、精鋭の弁理士は臨機応変に対処し近い将来に中山先生をあっと言わることがかなぁと思います。でも是非したい。

弁理士会発行、パテントから引用

その後、工業所有権については「銀河」事件で権利濫用の判決がありました。他人の登録商標を譲り受け。第三者の登録商標の使用を禁止しようとした事件です。文理的にはこの第三者は商標権を侵害しているのですが、商標法の目的から判断し権利濫用を適用した事例です。

  

第114回

米Rambus社,NECとSDRAMやDDRモードDRAMについてライセンス契約

 

■ どうして契約したのが日本の半導体メーカだけなの

  

米Rambus Inc.は, シンクロナスDRAM(SDRAM)とDDRモードDRAMに関してNECとライセンス契約した。

Rambus社とSDRAM,DDRモードDRAMについてライセンス契約した半導体メーカは,契約した順に東芝,日立製作所,沖電気工業,NECの4社となった。

契約した半導体メーカはすべて国内メーカである。その一方,Rambus社と契約した海外の半導体メーカはまだ無く,米Micron Technology Inc.,韓国Hyundai Electronics Industries Co.,独Infineon Technology, Inc.とは係争中なのである。

NIKKEI BUSINESSから引用

第113回

印刷用書体

 

■ フォントの著作物性の限界

判例 平成一二年九月七日 第一小法廷判決 平成一〇年(受)第三三二号 著作権侵害差止等請求本訴、同反訴事件

要旨:印刷用書体が著作物に該当するためには、従来の印刷用書体に比して顕著な特徴を有するといった独創性及びそれ自体が美術鑑賞の対象となり得る美的特性を備えていなければならない

  

著作権法二条一項一号は、「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」を著作物と定めるところ、印刷用書体がここにいう著作物に該当するというためには、それが従来の印刷用書体に比して顕著な特徴を有するといった独創性を備えることが必要であり、かつ、それ自体が美術鑑賞の対象となり得る美的特性を備えていなければならないと解するのが相当である。

最高裁判決から引用

第112回

JCBが10月から新型のインターネット広告,ビジネス・モデル特許も出願

 

■ どの範囲が独占されるのか楽しみ

 

クレジット・カード最大手のジェイシービー(JCB,http://www.jcb.co.jp/)は10月1日から,新しいスタイルのインターネット広告を始める。Web上で提供している利用代金や獲得ポイントの明細のなかに広告を埋め込む。画面上でもっとも利用者が注目する明細の中に広告を表示することで,宣伝効果を高めることが狙い。

 JCBはこのインターネット広告を,従来,紙の利用明細に同封していたダイレクト・メールの代替案と位置づけている。こうした形式のインターネット広告を提供するのは,国内ではJCBが初めて。日本,韓国,台湾でビジネス・モデル特許を出願したという。

 広告には画像ではなく,短いテキスト文を使う予定。例えばCDショップの利用項目の脇に,CDショップのキャンペーン情報を入れる。JCBがカード利用履歴を分析してきた結果などを参考にしながら,利用者の属性に合わせた広告を表示していくという。−日経からの引用

第111回

青色LED特許事件

 

■ 仮処分とは恐れ入りました、益々プロパテント時代に

 

青色LED特許侵害の裁判で判決あり,日亜化学工業が豊田合成に勝訴

日亜化学工業が豊田合成を相手取り,青色LEDに関する特許侵害を理由に損害を請求し、また製品の製造,販売の差し止めを求めていた。東京地方裁判所は8月31日,日亜化学工業の主張を全面的に認める判決を下した。豊田合成には対象製品を廃棄するとともに,損害賠償1億円を日亜化学工業に支払う仮処分命令が発令された。

また、日亜化学工業と豊田合成は,青色LEDの製造,販売をめぐって,1996年から互いに特許侵害を訴える「訴訟合戦」を繰り広げており,現在,日亜化学工業は豊田合成に対して,今回の裁判を含めて6件の特許侵害訴訟を起こしている。これらの係争の中で,今回の判決は最初である。これに続き,11月30日には2件目の判決が言い渡される予定である。

第110回

マイクロソフト,装置や方法などのソフトウエア特許と コンピュータ・プログラム製品との関係に関する国内初の裁判で勝訴

 

■ つ、ついに出た、ソフトウエアは専用品ではない

  

アッセがマイクロソフトに対して,特許第2613766号(特許名称「版下デザイン 装置」),特許第2627886号(同「版下デザインデータ作成方法」),特許第2799499 号(同「版下デザイン装置」)をマイクロソフトの製品「Microsoft Word」などが侵 害をしているとして損害賠償請求を訴えていた裁判で,東京地方裁判所は7月18日, アッセの請求を棄却した。この裁判は,装置または方法のソフトウエア特許とコン ピュータ・プログラム製品との関係について判断した,国内で最初の判決という。  アッセが保有する特許「版下デザイン装置」は,スポーツシャツなどの布地に文字 や数字,記号,図形などのデザイン要素(キャラクタ)を印刷するための版下デザイ ン装置の発明,そしてこのキャラクタを弓形に配列するときの入力手法,演算機能な どである。これに対して,マイクロソフトのソフトウエアであるMicrosoft Wordなど は表計算ソフトウエア「Microsoft Excel」とともに,「Microsoft Office」という 名称で1枚のCD-ROMに組み込まれ,製造,販売されている。このWord中には「Word Art」という文字の修飾をする機能が組み込まれており,この機能を使えばキャラク タを弓形に配列できる。アッセは入力方法こそ異なるが,同社が保有する特許と同様 の機能をMicrosoft Wordなどは有していると主張していた。  さらに,Wordなどのソフトウエアが記録されている記録媒体には多数のアプリケー ション・プログラムが記録されているが,一つのアプリケーション・プログラムは所 定のデータ処理動作をするようにあらかじめ決められている。このため,マイクロソ フト製品はアッセの発明した機能のみを実行していることになり,特許法101条1号が いう「その物の生産にのみ使用する物」,同2条がいう「その発明の実施にのみ使用 する物」に該当し,間接侵害になると主張した。  これに対してマイクロソフトは,WordやWord Artは「文書処理」のためのソフトウ エア製品,それを組み込んだパソコンなどは「文書処理方法」であり,それぞれ「版 下デザイン装置」,「版下デザイン・データ作成方法」とは異なる。スポーツシャツ などの模様をデザインするときに用いられることは,最初から予定されていない。し たがって特許侵害にはならないと主張した。  さらに,Wordなどは「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒 体」であり,プログラム中の特定機能に関する部分を間接侵害の「物」と捉えること はできない。特許法101条1号のいう「物」とは,実際に取引対象となる「一個の物」 を指している。アッセはマイクロソフトが製造,販売する「記録媒体」に記録された プログラムのなかの特定機能を「物」と捉えて間接侵害の適用を主張しているが,マ イクロソフトは特定の機能のみを取り出して製造,販売している事実はないので,主 張自体がおかしいとしていた。  これらの争点に関して,東京地裁は以下のような判断を下した。アッセの発明はス ポーツシャツなどに弓形にキャラクタを印刷することを目的としており,弓形に配列 したキャラクタを指定した位置に印刷することを重視している。そして,これを実現 するためのキャラクタの入力方法や決定の仕方になっている。これに対して Microsoft Wordなどは汎用のワード・プロセサ用ソフトウエアであり,アッセの特許 とは用途が異なる。アッセの発明のようにキャラクタの位置の指定などを重視してい るものではない。両者は用途や目的の違いから考えても同じ演算機能を備えていると は考えにくく,特許を侵害しているとはいえないとした。  さらに,アッセの発明は「版下デザイン装置」や「版下デザイン方法」であるのに 対して,マイクロソフトの製品は文書処理のための汎用プログラムを固定記録させた 記録媒体の一部である。これを組み込んだパソコンなどの機器は汎用文書処理装置で あり,「デザイン版下装置」ではない。そして,パソコンなどの機器によって実現さ れる方法は「汎用文書処理方法」であり,「版下デザイン作成方法」ではない。した がって,マイクロソフト製品は特許法101条1号がいう「その物の生産にのみ使用する 物」でもなければ「その発明の実施にのみ使用する物」でもない。このため,間接侵 害にはならないとの判断を下した。(田野倉 保雄)

NIKKEI BUSINESSから引用

第109回

東京地裁 H8 (ワ)23184等 熱転写プリンタ実用新案

 

■ 公然実施(29条1項1号)の実案は、権利濫用でイケナイヨ

  

CASIO完全勝訴、初戦を征す

長文につきハイパーリンクにて紹介

第108回

続々と増える米Rambus Inc.とのメモリ技術のライセンス契約

 

■ やっぱり、ナシクズシ

  

米Rambus Inc.は,沖電気工業とメモリ技術でライセンス契約したと発表した(ニュースリリース)。沖電気工業は,シンクロナスDRAM(SDRAM)やDDRモード付きDRAM(DDRメモリ),さらにこれらメモリのコントローラLSIを製造・販売するに当たり,Rambus社の特許に対してロイヤルティを支払う。DDRメモリやそのコントローラLSIのロイヤルティは,Direct Rambus仕様のものより高く設定されている。SDRAMやDDRメモリに関してRambus社とライセンス契約するメーカは,東芝,日立製作所に続き3社目。  沖電気工業は主に4Mビット〜16MビットのSDRAMを販売している。少量ではあるが同メモリのインタフェースを搭載したLSIも出荷しているという。DDRメモリについては現在開発中で製品化を模索している。(新井将之)

NIKKEI BUSINESSから引用

第107回

Napster社の音楽ファイル交換サービスに米連邦地裁が仮差し止め処分

 

■ これって、個人的使用の範疇ではないのか

  

米国カリフォルニア州北部地区の連邦地方裁判所は,米Napster 社が提供している音楽ファイル交換サービスに使用停止の仮処分を命じた。Napster社は2000年7月27日までに現行サービスを停止する必要がある。Napster社を訴えていたのは,米国の5大レコード会社であるUniversal Music Group社とSony Music Entertainment社,BMG Entertainment社,Warner Music Group社,EMI Recorded Music社など。米国レコード協会(RIAA)が音頭を取るかたちで,1999年12月7日にNapster社を著作権法違反の疑いで提訴し,2000年6月12日にはサービスの使用停止の仮処分を求めていた。今回の仮処分はこの要求に応えたもの。  Napster社は,インターネット上でMP3ファイルを交換できるソフトウエア「Napstar」を配布し,このソフトを利用したファイル交換サービスを提供している。このサービスを使えば,自分の欲しいMP3ファイルを所有するNapsterユーザをインターネット上で探し出し,楽曲を交換し合える。原告側は,「Napsterは著作権侵害行為を誘発しており,音楽産業全体が影響を受け,取り返しがつかない損害を与える」としていた。Napster社は,5大レコード会社の楽曲に対するサービスを継続できなくなるため,事実上のサービス仮停止処分となる。  RIAAでSenior Executive Vice President and General Counselを務めるCary Sherman氏は,「裁判所の判断を喜ばしく思う。音楽配信の将来を方向づける判決だ」と述べた。ただし,Napster社のファイル交換技術そのものを否定したわけではない。「これでNapster社は著作権者と共に,彼らの技術の革新的な使い道を模索する必要性をわかってくれる」(同氏)。これに対してNapster社は即日,インターネット上で会見を開き,「われわれは違法なことをしているとは考えていない。いまこそ,あなたたちの助けが必要だ」(同社暫定CEOのHank Barry氏)と,数十万人を超えるといわれるNapsterユーザや,インターネット・ユーザ,報道関係者に合法性を訴えた。(芳尾太郎,高橋史忠)

NIKKEI BUSINESSから引用

第106回

豊田合成の青色LED構造特許,東京高裁が無効判決

 

■ 要旨変更はダメ

  

豊田合成と日亜化学工業との間で争われているGaN系青色発光ダイオード(LED)に関する特許係争の一つで,豊田合成が敗訴した。現在,両社の間では青色LEDに関して20数件の訴訟が東京高等裁判所と東京地方裁判所で係属中である。今回の裁判はそのなかの一つである青色LEDの構造に関するもので,豊田合成が保有する特許「窒化ガリウム系化合物半導体発光素子」の無効審決に関する審決取消訴訟である。  争点は,豊田合成が特許庁の審査過程で出願した発明の内容を拡張し,明細書を補正したことが許されるかどうかということ。すでに特許庁は1999年3月,補正によって発明の内容を拡張することは許されないとし,豊田合成の特許は無効との審決を下していた。これに対して豊田合成は東京高裁に取消訴訟を提起していたが,東京高裁は7月19日,特許庁の審決を支持し,豊田合成の請求を棄却した。  日亜化学工業によると,「補正前の豊田合成の特許には,いわゆるMIS構造のLEDしか記載されておらず,日亜化学工業が特許を保有するpn接合構造の記述はなかった」という。「それが1997年4月の時点でpn接合構造の記述を加え,要旨を変更した。このとき日亜化学工業のpn接合構造に関する特許はすでに公開されており,pn接合構造は公知の事実。豊田合成が要旨変更した特許には特許性がない」と主張していた。一方,豊田合成はMIS構造の青色LEDを開発する過程で取得した特許にpn接合構造に関する記述があり,これに日亜化学工業が抵触すると訴えていた。  なお,今回の判決に対して豊田合成が不服な場合,2週間以内に最高裁判所に上告できる。(田野倉 保雄)

NIKKEI BUSINESSから引用

第105回

半導体エネルギー研究所がTFT液晶特許で、韓国Samsung Electronics社を提訴

 

■ 山崎俊平さん元気です

  

--インターネットによる越境問題が争点に

 

半導体エネルギー研究所(SEL)は2000年7月7日に,同社が所有するTFT液晶パネルの製造特許を侵害しているとして,韓国Samsung Electronics社と日本法人の日本サムスンを東京地方裁判所に提訴した。提訴の対象となっているのはSamsung社が製造するカラーTFT液晶モニタ「SyncMaster170MP」。同製品の輸入,インターネットを利用した販売や宣伝などを差し止める仮処分を申し立てた。今回,SELが侵害を主張している特許は「半導体装置(特許番号第3052131)」で,TFT液晶パネル製造時の酸素添加物や炭素添加物に関するもの。この特許に関しては,「ほとんどの液晶パネル・メーカがすでにライセンス料を支払っている」(同氏)という。 越境問題に注目集まる  SELは今回の提訴で,Samsung社が海外のWWWサーバを使った日本の顧客への宣伝・販売行為をしないことを求めた。SELによれば,Samsung社は提訴の対象となったカラーTFT液晶モニタをインターネット上で宣伝・広告しているだけで,販売はしていない。しかし,仮に同液晶パネルを輸入し,インターネットで販売している日本サムスンの行為が禁止されれば,Samsung社が日本国外のWWWサーバを使って販売を始める可能性が高い,というのがSEL側の主張である。基本的に特許権は,その法律のある国内でしか通用しないが,ここ数年のインターネットの普及で国境を越えた知的所有権侵害の問題は大きな問題となっている。今回の訴訟では,インターネットを利用した販売や宣伝行為に関する裁判所の判断になりそうだ。  SELはSamsung社のTFT液晶製品に関して,これまでに5件の特許侵害訴訟を提起しており,今回が6件目となる。うち2件では,販売差し止めの仮処分が出ている。SELは6度目の訴訟に至った経緯を,「すでに一部で敗訴しているにもかかわらず,Samsung社は型番やデザインを少し変えて新製品を出してくる。ここにきて,新聞や雑誌などで侵害品を堂々と宣伝するなど目に余る行為が続いた」(同社代表取締役の山崎俊平氏)としている。(高橋史忠)

NIKKEI BUSINESSから引用

第104回

日立製作所,DRAM混載技術についてMOSAID社からライセンスを取得

 

■ 訴訟に至らなくても解決

  

日立製作所は,DRAM混載技術について,カナダMOSAID社と特許使用のライセンス契約を結んだ。ライセンス供与される特許は未公表。これにより,MOSAID社から同様のライセンスを受ける大手半導体メーカは富士通,NEC,東芝,そして日立の4社となった。さらに,MOSAID社は8社の半導体メーカと同様な契約について交渉中という。MOSAID社はDRAMを製造していないファブレスメーカである。同社はDRAMの設計やDRAM混載の論理LSIの設計を手がけているという。 DRAM関連を中心に米国特許を70件以上保有する。多くの大手半導体メーカがDRAM混載技術にMOSAID社の特許使用に動いており,今後の動向が注目される。 (大久保 聡)

NIKKEI BUSINESSから引用

第103回

ソニー,Connectix社を特許侵害で再提訴へ

 

■ 原告適格

  

プレイステーションのゲーム・タイトルをパソコンで再生するためのエミュレータ・ソフトウエアを開発・販売しているConnectix社を相手取って,ソニーが2000年2月14日に訴訟を起こしていた件で,連邦地方裁判所のLegge判事による公聴会を前に,ソニーは訴訟を一時的に取り下げると同時に,再提訴した。これは,Connectix社のエミュレータ・ソフトウエアを容認するという意味ではなく,「裁判所のアドバイスに基づく手続きの一つ」(ソニー・コンピュータエンタテインメント コーポレート・コミュニケーション本部広報部)という。これまではソニー・コンピュータエンタテインメントとその米国法人が原告となっていたが,再提訴では米国法人のみが原告となった。 ソニーは,これまで著作権侵害でもConnectix社を訴えているが,著作権侵害では勝訴することが難しそうだ。Connectix社によると,「ソニーが提訴した九つの内容のうち,七つはすでに棄却された」としている(関連記事はこちら→)。今後は,特許訴訟を中心に係争を展開する。ソニーは,2月14日に特許侵害で,Connectix社を訴えており,今回の再提訴はこれに基づくものである。(浅見直樹)

NIKKEI BUSINESSから引用

第102回

GaN系青色発光ダイオードの製造特許訴訟で,豊田合成の特許に無効判決

 

■ 要旨を変更しちゃダメ

  

GaN系材料を使った青色発光ダイオード(LED)関連の製造特許が無効になったことを不服として,豊田合成と豊田中央研究所,科学技術新興事業団が特許無効審決の取消を求めていた裁判で,東京高等裁判所は2000年6月28日に豊田合成らの請求を棄却する判決を下した。  豊田合成は現在,青色LEDの特許侵害に関して日亜化学工業と係争中。1996年8月には日亜化学工業が豊田合成を,1997年8月には豊田合成が日亜化学工業を,それぞれ特許侵害の疑いで提訴した。両社は特許侵害裁判と並行して,相手メーカの特許無効審判をそれぞれ請求しており,今回の判決は日亜化学工業の請求によって特許庁が無効とした特許に関するもの。両社の係争は,次世代の高密度光ディスク装置で必須となるGaN系青紫色半導体レーザの製造に関しても影響するとの見方が強く,関連業界の注目を集めている。  無効となった特許の名称は「半導体のドライエッチング方法」(特許第2654454号)。1988年4月に出願された豊田合成の特許は,2度の補正を経て1997年5月30日に成立した。1998年に異議申し立てを受けた特許庁は,1999年6月4日に同特許が無効であるとの審決を下している。東京高裁は,「原告側の補正は発明の要旨を変更するものというべきであり,この点に関する特許庁の無効審決の認定判断に誤りはない」として特許庁の無効審決を支持した。(高橋史忠)

NIKKEI BUSINESSから引用

第101回

急転直下,日立製作所が米Rambus社に全面降伏

 

■ オオ、なんたることよ

  

米Rambus, Inc.が,DRAM関連技術に関して特許を侵害しているとして日立製作所を訴えていた問題で,両社は和解した。日立製作所が全面的にRambus社の要求を受け入れたかたちである。日立製作所は,シンクロナスDRAMとDDRモード付きシンクロナスDRAM,およびこれらと直結できるマイクロコントローラについて,Rambus社に対し四半期ごとに特許使用料を支払う。DDRモード付きシンクロナスDRAMと,これに直結可能なマイクロコントローラに関する特許使用料は,Rambus仕様のDRAMに対するものよりも高額に設定されるという。  このほか日立製作所は,Rambus社がこれまでに支払った裁判費用を補償する。DRAMメーカのなかでは東芝がすでにシンクロナスDRAMやDDRモード付きシンクロナスDRAMなどに関して特許使用料を支払うことでRambus社と合意している。反トラスト違反で反訴することで,一時はRambus社に対して徹底抗戦の構えを見せていた日立製作所だが,結果的には裁判を長引かせるよりもRambus社の要求に従う方が得策と判断したようだ。(枝 洋樹=シリコンバレー支局)

NIKKEI BUSINESSから引用

 


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