アイコン第1話

<エバの部屋>
ドアをノックする音がする。
エ バ :「はい?」
エバが返事をすると、母親がドアから顔をのぞかせた。
エバの母:「まだ起きているの?エバ、寝不足は花嫁には厳禁よ。」
ドレッサーの前に座ったまま、鏡越しで応えるエバ。
エ バ :「わかってるわ、ママ。この荷物を詰め終わったら寝るわ。」
エバの母:「そのトランクを新居に運べば、それで全部だね。」
エ バ :「えぇ。お願いね。」
椅子から立ち上がり、ドアの方へ向かうエバ。
エバの母:「じゃぁ。おやすみ、エバ。」
エ バ :「おやすみなさい、ママ。」
母親の頬にキスすると、ドアを閉めるエバ。
振り返ると、クローゼットの前にはウェディングドレスが、明日の出番を
待っている。洋裁用のボディに着せられた真っ白なウェディングドレスは
エバが小さい頃から憧れていた、シンプルなデザインだ。
エ バ :「明日、か・・・」
ベッドに腰を下ろし、ドレスを眺めるエバ。サイドテーブルに目をやると、
そこには2つの写真立てがある。一つは、一昨年の春にビセンテと
ピクニックに行った時に一緒に撮った写真。そしてもう1枚には、
10人ほどが写っている。その集合写真を手に取ると、エバはゆっくりと
ある人物の姿を指でなぞった。
エ バ :「ニコラス・・・」

ライン

<10年前・学期はじめの大学構内の道>
親友A :「おはよう!エバ。」
エ バ :「おはよう。」
親友A :「ほんとに、この学部に来たのね。ビックリしたわ。」
エ バ :「そう?」
親友A :「だって、あなたが男の人と一緒に机を並べるなんて、
      思えなかったもの。もっと女性の多い学部を選ぶと
      思ってたわ。」
エ バ :「前から興味はあったのよ、法律には。」
親友A :「弁護士にでもなるの?」
エ バ :「まさか・・・私なんて、とても無理よ。ただ、勉強して
      みたかっただけ。」
親友A :(ヤレヤレという顔で)「あなたらしい返事ね、エバ。」
微笑みを返すエバ。
親友A :「まぁ、せっかくだから、格好いい恋人でも作るのね!」
エ バ :(困ったように微笑んで)「えぇ、頑張ってみるわ。じゃぁ、
      私、図書館へ寄るから。」
友人と別れると、図書館へ向かって歩き出すエバ。
<校内の図書館>
まだ学期始めのせいか、図書館には人もまばらで、静かな
時間が流れている。
エ バ :「(やっぱり、大学の図書館って広いわね。2,3度来たくらいじゃ
      どこに何があるか、覚えられやしない・・・)」
お目当ての書棚が見つからず、本棚の間を散歩するかのように歩き
回っているエバ。突き当たりの角を曲がろうとして、不意に本棚の陰から
出てきた人物にぶつかった。抱えていたと思われる本が、辺りに散らばる。
エ バ :(慌てて)「ご、ごめんなさい。棚の陰で見えなくって・・・」
男 A :「あ、いいよ。オレも読みながら歩いてて気がつかなかったから。
      ケガは無い?」
辺りに散乱した本を集めながら、答えるエバ。
エ バ :「えぇ、大丈夫です。・・・これで全部?」
男 A :「3・4・5・・・あぁ、全部ある。ありがとう。ごめんよ。」
本を拾い上げ終わり、サッと立ち上がった男の顔を、エバ初めて
正面から見た。
エ バ :「(うわ、背が高い。それに・・・格好いい・・・)」
男 A :「拾ってくれて、ありがとう。じゃ。」
エ バ :(ペコッと頭を下げて)「あ、私の方こそ、ごめんなさい。」
再び本を広げながら立ち去っていく男の後ろ姿を見ながら、エバはさっき
男が落とした本を思い出していた。
エ バ :「(法律関連の本ばかりだったわ。あの人も法学部なのかしら・・・
      まだ学校が始まったばかりだって言うのに、あんなに本を読んで
      勉強している先輩もいるのね。)」
    しっかりと目的を持って専攻した人間と自分の違いを感じながら、エバは
    また書棚の間を歩き始めた。
     <3ヶ月後。学内のとある教室>
友人A :「エバ!今夜のパーティー、大丈夫よね?」
エ バ :「えぇ。大丈夫よ。ちゃんと時間通りに行くから。」
友人A :「エバ、しっかりおめかししてきなさいよ。今夜はたくさん、男の人も
      来るんだから。うまくいけば、イイ恋人が見つかるかもよ。」
エ バ :「もう!私はそんなのが目当てで行くんじゃないわよ。」
友人A :「あら、あなたもソロソロ恋人の一人くらいいたってイイじゃない。
      大学に入って3ヶ月も経つって言うのに、ボーイフレンドの一人も
      いないんだし。」
エ バ :「だって、勉強が忙しいし・・・それに、男の人と話すのって何だか
      緊張するんだもの。」
友人A :「ホントに奥手ねぇ。まぁ、いいわ。今夜は私の彼もいい男をたくさん
      連れて来るって言ってたし。誰かにダンスのエスコートでもしてもらって、
      少しは男に慣れるのね!」
エ バ :「誰かがエスコートしてくれれば、ね。じゃぁ、後でね。」
      大学へ入って3ヶ月。生活に慣れてきたとはいえ、相変わらず物静かなエバ
      の周りにはハイスクール時代のように女友達ばかりが集まっている。友人に
      つれられてパーティへ出るのも、もう何度目だろうか。そこで知り合った
      男性と、後日、ダブルデートをしたこともあったが、次の約束はしないまま
      終わってしまっていた。緊張するというのも嘘ではないが、何よりエバは
      男性と一緒にいることを、あまり楽しいとは感じていなかった。
     <パーティ会場の友人宅>
      ドアの向こうではすでに音楽が流れ、楽しそうな騒ぎ声が聞こえる。ドアが
      開くと、いっそう大きく聞こえる音楽に、エバは一瞬たじろいだ。
友人A :「いらっしゃい!さぁ、入って。みんな来るのが早くって。お先に
      盛り上がってるわよ。」
      パーティー用にセッティングされた室内には、すでに多くの仲間達が
      集まっている。
エ バ :「ほとんど知らない人ばかりだわ」
友人A :「そりゃそうよ、エバ。男の人は学部外の人の方が多いかも知れないわ。
      あなたが知っているのは女の人ばかりじゃない?」
エ バ :「その通りだわ。」
      エバは人並みをかき分けるようにしてカウンターバーまでたどり着くと、
      とりあえずジュースをもらって壁際に立った。ハイスクール時代ならこのまま
      壁の花で終わっていた。しかし今は、自然と誰かが声をかけてくる。
男 1 :「踊らないの?」
エ バ :「ロックは得意じゃないのよ。」
男 1 :「じゃぁ、タンゴでも。」
エ バ :「もっと得意じゃないわ。」
      苦笑いをするエバ。最近では、何でもない会話を交わすことぐらいは出来る
      ようになった。最初はドキドキして、返事もままならなかったくらいだ。
男 1 :「おかわりを持ってこようか?」
エ バ :「ありがとう。じゃぁ、オレンジジュースを・・・」
男 1 :「なんだ、パーティーに来てノンアルコールはもったいないよ。
      飲まなきゃ!」
エ バ :「お酒は苦手なの。」
男 1 :「ワインは?」
エ バ :「ワインなら・・・」
男 1 :「じゃぁ、おいしいのを探してきてあげるよ。ここのワインクーラーには、
      イイのがあるハズなんだ。」
      酔って醜態をさらすのをおそれて、エバは極力パーティーの席では酒を飲ま
      ないようにしていた。それが余計に彼女を堅く見せるのか、早々に去って
      いく男も多い。
男 1 :「はい。コレはおいしいと思うよ。確か、ここの親父さんが大事にしている
      ヤツだから。」
エ バ :「イイの?そんなの飲んじゃって。」
男 1 :「イイの、イイの。パーティーの日に、目に付くところへ出しっぱなしにして
      おく方が悪いんだ。全部飲んでもイイよ。オレはそれじゃ物足りないから、
      別のを飲むし。」
      そういいながら、男はエバのグラスにワインをつぐ。
男 2 :「おつまみはどうだい?」
      別の男が、サンドイッチの乗った小さな皿を持ってきた。
エ バ :「ありがとう。」
      適当に話に相づちを打ちながら、時間が過ぎていく。退屈ではないが、心弾
      むようなこともない。エバにとってパーティーとは、そういう時間だった。
      さして頭を使うことのない会話を続けながら、会場を見渡すエバ。明るい
      ロックに合わせて踊っているものもいれば、酒の勢いを借りて口説いている
      ものもいる。今エバの周りにいるこの男達もそういった中の一人だと思うと、
      冷めている自分を感じてしまう。曲がスローバラードになった。
男 1 :「踊ろうよ。」
エ バ :「え、でも私・・・」
男 1 :「イイじゃないか、さぁ!」
      無理矢理腕を取られて、エバは部屋の中央へ引っぱり出された。曲調が曲調
      だけに、周りは皆恋人同士のように寄り添っている。男は当然のように、
      エバの腰に手を回して抱き寄せてきた。酒臭い息が鼻をつく。
      エバは極力、体を密着させないように離そうとするが、男は腕に力を込めて
      離さない。不意に男がエバの首筋へ唇を寄せた。
エ バ :「いやっっ!」
      反射的に、エバは身をよじって逃げた。力任せに男を突き放す。明らかに
      不快感を露わにした男は、エバの腕をつかんだ。
男 1 :「おい、上品ぶるのもいい加減にしろよ。ここまで相手してやったのに、
      チークダンスのひとつも踊れないって言うのか?!」
エ バ :「ダ、ダンスだけじゃないじゃない。あなた、今・・・」
男 1 :「それくらいご愛敬だろ。ローティーンの小娘でもあるまいし!
      お高く止まりやがって」
男 3 :「おい!その辺にしておけよ。声がデカイぜ。せっかくの雰囲気が
      台無しだろ。それとも、暴れたいならオレが相手になってやってろうか?」
      一人の男が、エバの相手の男の肩を後ろからつかんで引き離す。もう片方の
      腕には、ダンスパートナーを抱いたままだ。
男 1 :「ニ、ニコラス・・・あ、いや・・・」
男 3 :「悪ふざけがすぎるぞ。ダンスはやめて、酔いを醒ますんだな。」
男 1 :「わ、わかったよ・・・」
      男はエバの腕を放すと、そそくさとその場を離れていった。ニコラスと呼ば
      れたその男もエバに軽く微笑むと、そのままパートナーとのダンスに戻った。
      一人になったエバは、その場を離れると、先程とは違う場所へ腰を下ろした。
エ バ :「(上品ぶっているわけでも、お高く止まっているつもりも、ないわ。ただ、
      みんなのみたいに気軽に男の人と接することが出来ないだけなのに。どう
      してあんな風に言われなきゃいけないの・・・)」

男 3 :「大丈夫?気分でも悪いの?」
      顔を上げると、さっき助けてくれた男がグラスを持って立っている。曲が
      終わって、皆思い思いに立ち話や食事に興じている。
エ バ :(あわてて立ち上がって)
     「あ、いえ。大丈夫です。さっきは、どうもありがとう。」
男 3 :「いいよ。気にしないで。アイツ、酒癖悪いんだ。普段はイイ奴なんだけど。
      勘弁してやって。」
エ バ :「ええ。」
     うながされて、椅子に座るエバ。差し出された冷たい水のグラスを受け取ると、
     一口飲んだ。
男 3 :「落ち着いた?」
エ バ :「えぇ・・・本当にごめんなさいね。大きな声だしちゃって・・・」
男 3 :「仕方ないよ。酔っぱらいに絡まれたら、誰だってイヤなもんさ。悪いのは
      アイツの方なんだから、気にしなくてイイよ。」
エ バ :(微笑んで)「ありがとう。」
     男の落ち着いた口調に、エバも冷静さを取り戻していった。初めてゆっくりと、
     男の顔を見た。何かが頭の中に引っかかる。
エ バ :「あなた・・・」
男 3 :「え?」
エ バ :「どこかで会ったことが・・・あ、あの時の!図書館でぶつかった・・・」
男 3 :「???」
エ バ :(男の方に向き直って)「覚えてないかしら?学校が始まってすぐに、
      図書館でぶつかって本を拾って・・・」
男 3 :「あ、あぁ!あの時の。そうか、君だったんだ。」
      男も初めてシッカリと、エバと視線を交わす。
男 3 :「良く覚えてたね。オレはすっかり忘れてて・・・申し訳ないよ。」
エ バ :「まだ学校が始まったばかりなのに、こんなに勉強している人が
      いるんだ、って思ったから、良く覚えてたの。専門書ばかりだったから、
      熱心な先輩なんだなって。」
男 3 :「いやぁ、入ったばっかりでさ。何を読んだらいいかわからなかったから、
      適当に片っ端から手にとってただけだよ。」
エ バ :「入ったばっかりって・・・じゃぁ、あなたも新入生なの?法学部の?」
男 3 :「あぁ。君も?法学部?」
エ バ :「えぇ。法学部の新入生よ。」
男 3 :「オレはニコラス。ニコラス・デ・ロサス。」
エ バ :「私はエバ。」
     二人は笑顔で握手を交わした。大きくて温かい手が、エバを包み込む。身近に
     共通の話題が見つかって、話が弾む。
エ バ :「そう、弁護士になりたくて法学部へ・・・」
ニコラス:「あぁ。オレの出身の街にはロクな弁護士がいなくてね。みんな、金持ちの
     言いなりになるような奴ばっかりでさ。貧乏人に味方する、そんな弁護士に
     なりたくて。」
エ バ :「偉いわ。ちゃんと目標があるのね。」
ニコラス:「君は?エバ。」
エ バ :「私は・・・私はまだ、何も。あなたみたいにちゃんと目標を持って、ここに
     入った訳じゃないのよ。恥ずかしい話ね。」
ニコラス:「イヤ、そんなことないよ。単に法律を学ぶだけでも、役に立つことは
      多いさ。」
エ バ :「そう?そういってもらえると、なんだか安心するわ。」
     音楽がやみ、パーティーの主催者が挨拶を始めた。夜も更けている。
ニコラス:「もう終わりか。途中から来たんでね。あっという間だったよ。」
エ バ :「助けてくれて、ありがとう。お話、楽しかったわ。」
ニコラス:「こちらこそ。あ、何なら家まで送っていこうか?オレ車だし。」
エ バ :(少しあわてて)「あ、ありがとう。でも友達と一緒に来たから・・・」
ニコラス:(ちょっと残念そうに)「そう・・・じゃぁ。気をつけて。また、学校で。」
エ バ :「えぇ・・・おやすみなさい。」
ニコラス:「おやすみ。」
     ニコラスは軽く片手をあげて微笑むと、仲間達の方へ去っていった。その後ろ
     姿をエバはじっと見ている。すらりとして背の高いその姿は、大勢の中にいて
     も一際目を引く。
親友A :(エバの背中越しに)「なぁに?いい男でもいたの、エバ!」
エ バ :「きゃっ!もう・・・ビックリするじゃない。」
親友A :「だーって、嬉しそうな顔して立ちつくしてるんだもの。気になるじゃない。
      なに?誰かと一緒に踊ったの?イイ人はいた?」
エ バ :「ううん。同じ学部の人と話していただけよ。それより、早く帰りましょ。
      もう遅いわ。いくら何でも、あなたのお父様も心配なさるんじゃない?」
親友A :(ヤレヤレという感じで)「ハイハイ。ホントにエバはいい子ね!」
エ バ :「んもう!ほら・・・」
     友人をうながして、その場を立ち去るエバ。
エ バ :「(そんなに嬉しそうな顔してたのかしら、私・・・)
     珍しく楽しい気分で終わったパーティーに名残惜しさを感じながら、エバは
     会場を後にした・・・
    <大学校内・とある教室>
某教授 :「それでは、今日はここまで。先週のレポートの提出期限は
      明日の夕刻までとする。今出せないものは、私の研究室まで
      提出しに来ること。以上」
     学生達が、ガヤガヤと席を立つ。
親友A :「エバ!レポートできた?」
エ バ :「えぇ、今日出すわ。明日は休講なのよ。」
親友A :「いいなあ。私もデートすっぽかしてレポート書けば良かった。
     エバ、手伝ってぇ!」
エ バ :「自業自得ね!頑張って。どうしてもダメなら、考えてあげるわ。」
     エバ、階段状の教室を降りていくと、教卓の上にレポートを置く。
男の声 :「エバ!エバ!」
     聞き覚えのある声に、振り返ると教室の中程で手を振っている男がいる。
エ バ :「ニコラス!」
     笑顔で手を振り返すエバ。人をかき分けながら降りて来る、ニコラス。
ニコラス:「やっぱりいた。全員必修科目ならいるかと思って、後ろから見てたんだ。」
エ バ :「私も見てたのよ。でも人が多くて・・・」
ニコラス:「レポート、書けた?」
エ バ :「えぇ。今、提出したところ。」
ニコラス:「オレも今日出してしまおうかと思って。明日休みだから。」
親友A :「エバ、この方、だあれ?」
     笑って肘でつつきながらエバを見る、親友A。
エ バ :「あ、この間のパーティーの時に・・・お世話になったの。ニコラスよ。」
親友A :「初めまして、ニコラス」
ニコラス:「初めまして。じゃぁ、また来週の授業で」
エ バ :「えぇ。またね。」
     友達と一緒に去っていくニコラスに微笑むエバ。友人はニヤニヤしながらエバ
     の顔を見ている。それに気づいたエバ。
エ バ :「何よ。ニヤニヤして。」
親友A :「それはこっちの台詞よ。エバったら・・・いい男、捕まえたじゃない。」
エ バ :「そんなんじゃないわよ。たまたまお世話になって、聞いたら同じ学部の
     新入生だって話だったから・・・」
親友A :「それにしたって、上出来よ。ニコラス・デ・ロサスでしょ、彼。」
エ バ :「知ってるの?!」
親友A :「知らないのは、きっとあなたくらいよ。今年の新入生の中じゃ、ピカイチの
     顔と頭で有名よ。おまけにタンゴも得意らしいわ。マスクよし、頭よし、
     踊ってよし。競争率、高いわよぉ!」
エ バ :「そんなんじゃないってば!もう・・・」
     頬を染めながら、エバは今しがた会ったニコラスを思い浮かべる。
エ バ :「でも、彼、決まった人がいるんじゃない?この間のパーティーで一緒に
      踊ってる人がいたわよ。」
親友A :「アレは、ダンス部のキャプテンよ。今度のダンス大会に、ニコラスを
      引っぱり出したくって誘ってたらしいわよ。もっとも、お目当ては
      それだけじゃないでしょうけど。」
エ バ :(少しあきれたように)「良く知ってるわねぇ!」
親友A :「だから言ってるでしょ、競争率高いんだから!今のところ決まった人は
     いないはずよ。」
エ バ :(ニコラスの去った方を見て)「そうなの・・・」
親友A :「あらぁ?興味あるの〜、エバ。」
エ バ :「や、やめてよ、もう!そんなこと言うんだったら、レポート手伝って
     あげないわよ!」
親友A :「ごめん、ごめん!頼りにしてます、エバ先生!」
エ バ :「調子イイんだから。じゃ、図書館に行きましょ。」
     教室を後にしながら、また来週になればこの時間、彼に会えるのだと思うと
     少しうれしさがこみ上げてくるエバだった。

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