事件が勃発しておりますね。 同じ人間なのに、身形とか住まいとかで勝手に優越感に浸っている 寂しい感覚しか持ちえていない人間が増えて来たって事でしょうか? こういう事件が起きるとすぐさま少年の犯罪の低年齢化、 心の過疎化、切れる世代とかフォーカスがその犯罪を犯した 少年達にのみ向けられるのですが、本当にそれだけでいいのか? って思う事があるんですよ。
問題は無いのか?と思ってしまうんです。
案外空いていた車内だったので、俺は空いているシルバーシートに 座っていたんです。まあ、空いているからいいかなぁと思って。 そうしたら、段々と混んで来て、俺の目の前に明らかに ホームレスと思われる、ちょっと身形の汚いお祖父さんが立っていたんです。 しかも、昼間からワンカップを片手に何やら大声で独り言を しゃべっていましたが、とりあえずお祖父さんはお祖父さんです。 俺が座っているのは、シルバーシート。 そして俺はまだまだ若い健全?な男性です。
だってシルバーシートは「お年寄りや体の不自由な方の優先席」ですからね。
だって、何処かの本に書いてありましたが「席を譲る」って事は、 その行為を行っている「偽善的な優しい自分が好き」って書いてあり、 俺も「ああそれも一理あるなぁ」って思っていましたから。 まあ今回語りたいのは「席を譲った」という行為自体では無いのでご了承おば。
「兄ちゃん、悪いな。」 そう俺に告げると、俺の座っていた席に座りました。
その場を離れようとしますよね? 小市民@管理人ケイも、ちょっと回りの視線とか気になって、 その場を離れようと思ったんです。 けれど、その視線の中に明らかに異質の視線がある事に気がつきました。
そんな視線を俺に投げかけていました。 そう怒りにも似た視線を俺に投げかけていたのです。 そしてそのおばさんは明らかに、汚い物を見るかの視線を そのお祖父さんに向け、そして異常なまでに体を避け始めたのです。
その明らかに汚い物を見る視線に対して・・・。 そして俺は心の中で、 「おいおい、おばはん!!確かにこのおっさんはちょっと臭うかもしれない。 けれど、あんたのその厚化粧に臭いもかなりきているぜ!!」 そんな、反発心にも似た感情が沸き上がり、あえてその場に止まりました。 俺の小さな小さなレジスタンスです。
「兄ちゃん、仕事は何をしてんだい?」 などと気さくに話しかけて来ました。 俺はその凍てつく様なおばさんの視線を完全に無視する形で、 そのお祖父さんと話し込みました。
ワンカップを取り出し、 「兄ちゃん、飲むかい?」と俺に差し出しました。
こう言っては失礼ですが、決して人に奢れる様な、 金銭を持っているとも思えません。 多分、大事な大事なワンカップだったのでしょう。 そんな大事なワンカップを、たった「席を譲った」ってだけの 俺に奢ろうとしてくれているのです。 それを俺は苦笑いしながら「仕事中なんで」と丁重に お断りしながら、話しを続けていました。
お祖父さんに軽い会釈をして別れました。 終始俺を睨んでいたおばさんの視線を完全に無視しながら。
確かに品粗な格好をしていたお祖父さん。
俺の目にはまるっきり逆に写りました。
決して決められない、いや決めてはいけない。 改めて、そんな事を感じた瞬間でした。 いやそれどころか「人の価値」って一体何なんだろうって思います。 きっと今の俺にはその問いに答えられません。 もしかしたらそんなもの何処にも無いのかも知れません。
そんな事を考えさせられる出来事でした。
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