ホンダ アコード ユーロ

 

 札幌圏に移ってきて、インプレッサのランニングコストと経年劣化に耐えかねた弟が次期主力”戦闘機”としたのがホンダアコードユーロRだった。
 外寸はR34より15センチぐらい短いが、室内空間はメチャ広い!身長178cmの弟がポジションとってもその後ろに座って膝周りに拳1つ半の余裕がある。幅も後席に3人乗ってもきつくは感じない。ヘッドクリアランスも十分。さすがはFFレイアウトである。
 実際に市街地を流してみると、エンジンのピックアップの良さには感動モノ!「これだけでこのクルマの存在価値あり!」てなところか。クラッチは以外に軽い。シフトもカッチリ感はあるが比較的軽め。ダンパーも硬すぎず柔らかすぎずで、まさに理想的なセッティングである。現在のENR34で感じている足回りがらみの不安・不満はほぼ解消されている。レカロシートもイイ感じで何より腰痛持ちには非常にいい。しかし、ノーマルのレールの上にセットされているのでポジションはむしろノーマルより高いのではないだろうか?
 しかし、不満が全く無いわけではない。まず全開加速時にフロントの接地感がかなり薄れる。普段FRベースのフロントヘビーなクルマに乗っているせいもあるのだろうが、B4よりも接地感が薄い。しかし加速はよく、ステアリングの応答もいいのでなおさらコワイ。
 また、ステアリングのデザインがイマイチ。もともと細めのステアリングが好みな上にちょうど握る位置が複数のパーツが重なるデザインでしっくりこない。自分がオーナーでナルディあたりでエアバッグ対応の製品があればすぐにつけかえるところだ。あと、不満と言うほどでもないが、全体的に「マイルド」な味付けのようだ。このあたりが「タイプR」を名乗らなかったゆえんであろうが、もう少し「硬派」チックな味を持たせてもいいのではないだろうか?
 いろいろ不満もあるが。「いいクルマ」かどうかと尋ねられたら「そうだ!」と言い切っていいクルマである。不満な点もこれからのチューニングのしがいがある部分と言えなくもない。かつて「走りを楽しめるファミリーカー」というコンセプトで一世を風靡し、今も人々の熱い思いが込められる「水平線」なるクルマがあったが、考えようによっては「ゴルファーズエクスプレス」に成り下がったそのクルマの現行型よりもよっぽどそのクルマの後継の資格があるかも知れない。普段は家族のことを考え走らなければならないが、時には一人で運転を楽しみたい。そんな「お父さん」にはもってこいのクルマであろう。
 今回はあくまで市街地走行の印象であり、現在は純正16インチを装着しているが、近々17インチ化に着手するようなので、ワインディングインプレはその後にもう一度試みたい。

 で、2002年10月13日に実家近くで開催中だったホンダのイベントへ行く際、17インチ化したユーロRに乗ってみた。ゴールドのAVSモデル6にDNA GPを履いた外観はかなりスパルタン。試乗ステージは前回同様街乗りであったが、前回感じた「接地感のなさ」はかなり改善されている。若干ショックがタイヤに負けているような感じもしなくはないが、許容範囲内には収まっている。大いに「あり!」である。
 ただ、接地感がある分なのだろうが、前回感じなかった「実用域でのトルクの細さ」を感じてしまった。また、半クラッチ位置がENR34以上に高い。そして、シフトの部の位置がかなり低いように感じた。これにはノーマルシートよりも高いレカロシートのポジションの影響が大きいように思われる。
 そんな印象をもって、前日に発表された新型ユーロRをチェックしてみた。基本的には「キープコンセプト」であったが、ステアリングのデザインは大幅に改善されている。シートポジションもばっちり。後席の前倒しも出来るようでユーティリティも高い。まさに「モデルチェンジとはこうあるべき」的な新型であった。当初新型には、「ユーロRありき」のモデルチェンジと聞いていたこともあってあまりいい印象が無かったが、この新型は「大いにあり」である。それに引き替え、旧ユーロRは何もないところからRを「背負わされた」感があるかも知れない。「スペシャルモデル」ありきの思想も捨てたモノではない。「あのクルマ」の歴代、特に1/2/3代前の型には同様の批判もあるが、それだからこそあのような魅力的な一般グレードが登場したと考えられないだろうか?
 とにかく、最近のアコードには「あのクルマ」も見習うべき点が多いように思われた。

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