問1:指示された点眼回数を守っていますか?
守っている:60名、大体守っている:28名、守れていない:3名
問2:1回の点眼につき何滴さしていますか?
1滴:60名、2〜3滴:30名、4滴以上:3名
問3:2種類以上の点眼薬をさすときの間隔はどのくらいあけていますか?
1分以内:19名、2〜3分:29名、それ以上:15名、無回答:20名
問4:点眼薬をどこに保管していますか?
全て室温:43名、全て冷蔵庫:31名、冷所保存のもののみ冷蔵庫:20名
問5:点眼薬の副作用について知っていますか?
知っている:6名、多少知っている:29名、全く知らない:58名
問6:点眼薬の貸し借りをしたことがありますか?
ある:4名、ない:89名
問7:空の点眼びんを何かに再利用したことがありますか?
ある:2名、ない:91名
上記の結果について考える際に注意すべきは、お答えいただいたのは病気に対する意識・関心の高い方が中心と思われるということです。特に問1・2・6のお答えには感心しましたが、これにはお答えいただいた方々の意識の高さが表れているのかもしれません。
問1:指示された点眼回数を守っていますか?
点眼薬の回数は薬効成分が眼内に有効な濃度でとどまっている時間から決められています。したがって、点眼を抜かしてしまうとその間は薬が効いていないことになります。点眼を忘れても大きな心配のない薬もありますが、特に緑内障の点眼薬など持続的な効果を要するものについては点眼を抜かさないようにすることが重要です。
問2:1回の点眼につき何滴さしていますか?
点眼薬の説明文書にはよく1回1〜2滴と書かれていますが、実際には1滴でも十分すぎる量が入っています。ただし、目に入らないと効きませんので、きちんと目に入るように1〜2滴ということになっているのだと思います。2滴以上つけても結局あふれた分は捨てるのと同じですから、早く薬がなくなってしまうだけです。何滴もつけるより、1滴を確実に目に入れるように心がけましょう。
問3:2種類以上の点眼薬をさすときの間隔はどのくらいあけていますか?
医学書などには5分間隔で、と書かれていますのでそのように指導する眼科も多いとは思いますが、点眼薬が3〜4種類以上になると1回の点眼に10〜15分以上かかります。これが1日3〜4回繰り返されるというのは非現実的です。実際には2〜3分間隔をあければ効果が十分期待できると考え、当院では”2〜3分間隔をあけましょう”と指導しています。
点眼が複数ある場合にはその順序を気にされる方も多いようです。続けざまに点眼すると、後からつけた薬が前の薬を洗い流してしまいます。つまり後からつける薬の方が効きやすいということになりますが、きちんと間隔をあければ通常は点眼の順序はどうでもよいのです。ただし、粘稠性のある点眼薬(チモプトールXE、リズモンTGなど)は最後につけた方が良いと思われます。
問4:点眼薬をどこに保管していますか?
現在の点眼薬には室温保存可のものが多いのですが、一部の点眼薬は冷所保存(キサラタンなど)、遮光(暗所)保存(リンデロンなど)などの条件がついています。多少は問題ないことも多いのですが、この条件に従わないと薬効が通常よりも低下しやすいので、出来るかぎり保存条件に従っていただきたいと思います。
問5:点眼薬の副作用について知っていますか?
これが今回のアンケートで最も気になったところでした。病気に対する意識の高い方々の間においてさえ副作用を全く知らない方がほぼ6割いらっしゃるという結果でしたので、今後副作用についてもわかりやすい説明方法を考えていきたいと思います。
点眼薬は涙に近いpH(酸性/アルカリ性の度合)、浸透圧、刺激性の低さなどみたすべき条件が多いため、薬効成分以外にさまざまな物質が含まれています。さらに点眼びんの細菌汚染を予防するために防腐剤が含まれていることも多いので、点眼薬の副作用を考えるときには、次の2点に注意しなければなりません。
・薬効成分自体の副作用
たとえば緑内障の点眼薬には自律神経系に作用するものが多いので、心臓病を悪化させたり喘息を誘発する危険があります。従って、緑内障の治療にこの種の点眼を用いる場合には、心臓病や喘息がないことを確認しています。また、キサラタンのように長期にわたり点眼を続けていると眼瞼皮膚の色素沈着をきたすものもあります。
・防腐剤などの副作用
点眼薬を継続的に使っていると防腐剤による接触皮膚炎など薬効成分以外の成分に起因する障害をきたすことがあります。防腐剤アレルギーの疑われる方にはもちろんその旨をお話して薬剤を変更あるいは中止しています。
当院では日頃から薬品の副作用の可能性も考慮し、処方する薬の種類は出来るかぎり少なくしています。
問6:点眼薬の貸し借りをしたことがありますか?
よく家族内での点眼薬の貸し借りをしていると聞くことがありますので、もう少し多いかと思っていましたが、少ない結果でした。ただ、ご本人の気付かぬところで使われている可能性はあります。
開封後の点眼びんは時間とともにさまざまな病原体に汚染される可能性が高くなります。また、特にはやりめのような伝染性疾患の場合には点眼びんを介してうつることもありえますので、開封後1〜せいぜい2カ月過ぎた点眼薬は廃棄すべきですし、点眼薬の貸し借りはすべきではありません。
また、何か異常があるととりあえず何でも良いから目薬をつけてみる、という方もいらっしゃるようです。市販の点眼薬はあまり効かない反面、副作用も少ないので大きな問題にはなりにくいのですが、点眼薬といえどもいろいろな薬効のものがあり、病状に応じて使い分ける必要があります。細菌が原因でない病気に”抗菌の目薬”を使ってもあまり意味はない、ということです。
問7:空の点眼びんを何かに再利用したことがありますか?
習字の水差しにお使いの方がいらっしゃいました。