【はじめに】“より良い音で吹きたい”

  • 姿勢や構え、アンブッシュアーをチエックしましょう。
  • 息のコントロ−ル、ロングト−ン、タンギング等の練習方法を紹介します。
  • 何と云っても基礎練習としての音階と分散和音の練習は欠かせません。
  • 音楽表現にも知識やテクニック、練習が必要です。

【吹く前に】“姿勢や構え”

  • 姿勢:顔をあげ・背筋をのばし・頭(首)を上に伸ばし・肩をさげ・力を抜く。
  • 構え:上腕を垂直に、脇を自然に(開け過ぎず、閉め過ぎず)肩、肘の力を抜く。
  • 楽器の保持:楽器を3点で支持した後、他の手、指を添える。(3点:右手の親指・右手の小指・上の歯)
  • 手の形:指の関節を軽く曲げた状態で力を抜く。右親指の楽器を支える位置に注意。
  • 指の位置:すべての指をトーンホールやキ−の近くに置く。
  • 指の場所:指の柔らかい部分の中心でトーンホールを押さえる。
  • 指の動き:指の動きを最小限にする。
  • 右親指の支え:楽器の重さを支えるだけでなく、楽器を少し口の中に押し込むように支える

【ブレス・コントロール】

  • 時間をかけて多くの空気を吸って吐く。(吐く時は口を「ふ」の形にする)
  • 深〜い呼吸 :4拍吐いて、4拍吸う(更に深い呼吸  = 8.0拍吐いて、8.0拍吸う)
  • 速いブレス :3拍吐いて、1拍吸う(更に早いブレス = 3.5拍吐いて、0.5拍吸う)
  • 速いブレス :7拍吐いて、1拍吸う(更に早いブレス = 7.5拍吐いて、0.5拍吸う)
  • リード飛ばし:リードとリガチァーをはずし、普段のアンブッシュアーで楽器に息を入れ(最低音の運指で)、机の上に置いたリードを飛ばし、リ−ドが動く状況で息のエネルギーをチェック、(動かない・少し動く・多く動く)
  • ブレスビルダ−:ブレスビルダ−(楽器店で手に入ります)という器具でリード飛ばしと同じような練習が出来ます。ブレスビルダ−とは読んで字のごとく、ブレスをビルドする器具です。形は直径4cmのプラスチックの円筒形、下方の端は閉じられ上方の端から直径1cmのホ−スが出ており、そのホ−スをくわえ、息を吹き込むと円筒の中にあるピンポン玉が浮く、そのピンポン玉を落とさないように息を吐いたり、吸ったりすることにより楽器を吹くのに必要な息の量、スピ−ド、圧力を視覚的に捉えることが出来る器具です
  • 息のコントロール:息の量・息のスピ−ド・息の到達距離・それらをコントロ−ルする息の圧力。
  • 腹式呼吸:呼吸と腹部の動きが連動(腹部は吸う時に広がり、吐く時に狭くなる)、腹部の動きが呼吸をコントロ−ル。

【アンブッシュアー】

  • マウスピ−スとタルで吹き、実音fisに音を合わせる。
  • 必要以上の力でマウスピ−スを咬まない。(マウスピースとリードの隙間を確保)
  • オ−バ−ブロウ:レジスタ−キ−を押すことによる低音域から中音域、高音域への移行
    (倍音=第3倍音・第5倍音・第7倍音)
  • 無 音:音を出さないように息を吹き込み、すこしずつ息の量を増やして音にしてゆき、
    無音から有音へ変化する瞬間の唇の繊細さを実感する
  • 有 音:ロングトーンの状態から、少しずつ息の量を減らし、息(空気)の音だけにし、
    有音から無音へ変化する瞬間の唇の繊細さを実感する
  • 無音〜有音〜無音:(クレッシエンドとデミニュエンド)
  • 息漏れ:
    口を横方向や下方向に無理に引かないようにしましょう。
    出来るだけ自然な口の形(普段の口の形)を保つ。
    口を真ん中に寄せるようにしてマウスピ−スを包みこむ。
    赤ちゃんがオッパイを吸う口の形が一番機密性が高い。

【ロングトーン】

  • 息の量と音量:吹く前に拍数を決めておく。
  • 8拍:フォルテ(〜フォルテシモ)
  • 16拍:メゾフォルテ・メゾピアノ
  • 32拍 :ピアノ(〜ピアノシモ)
  • 力と息:
    吸った後、息を止め、吐くときに力を抜くと多くの息が出てゆく(フォルテ)
    少しずつ息を出そうとするならば力は抜けない(ピアノ)
    上記の理由から、【力んだフォルテ】【支えのないピアノ】はよくない。
  • ロングトーンの練習:
    オ−バ−ブロウの練習と一緒にしましょう。
    無音・有音・無音の練習と一緒にしましょう。
    クレッシエンドとデミニュエンドの練習と一緒にしましょう。

【タンギング】

  • 舌による止音:
    音を保持しながら舌がリードに触れて音を止める。
    タンギングの練習は音を止めることから始まる。
  • 舌がリ−ドに(触れる)(離れる)を分離して練習する。
    離れる−触れる:(トゥ−ツ・トゥ−ツ)
    触れる−離れる:(ツトゥ−・ツトゥ−)
  • (トゥ−ツ・トゥ−ツ)〜〜(ツトゥ−・ツトゥ−)に変える
  • タンギングの強弱:Tu(強)Du(中)Ru(弱)Nu(最弱)
  • テヌ−ト:タ−・タ−・タ−
  • アクセント:タァン・タァン・タァン
  • スタッカ−ト:タン・タン・タン
  • 短いスタッカ−ト:タツ・タツ・タツ
  • アーティキュレーション:レガ−トとスタッカ−トの組みあわせ。(音階と分散和音第2巻)tanging-1.mid
  • タンギングの練習:4分音符から12連譜までのタンギング。(音階と分散和音第2巻)tanging-2.mid

【トリル】

  • トリルは指を“押さえる”よりも“離れる”ようにする。
  • トリルは4連符・6連符・8連符の様にグループ化する。
  • トリルの後に装飾音符を入れる時は最後を5連符にする。
  • トリルは水面や宝石がキラキラする様なイメージにする。
  • 速いトリルは指や手を痙攣状態に速く動かすようにする。

【チュ−ニング】“喉音を使って合わせる”

  • 単音で合わせるだけでなくいくつかの音(音群)が平均的に合うように
  • インタ−バルで合わせる:(C)(G-C)tunging-1.mid(G-C-C)tunging-2.mid
  • クラリネット特有の合いにくい音域を合わせる。
    音程だけでなく音色や音の抜けのバランスも!
  • (G-D-C-B-A-G):tunging-3.mid
    (G-D:5度)(G-C:4度)(G-B:3度)(G-A:2度)(G-G:1度)

【音階と分散和音】

  • シャ−プやフラットの運指は音階で覚える。
  • 隣接した音群(音階)と跳躍する音群(分散和音)では適した運指が違うことがある
    (運指はそれぞれの音で2〜3種類知っておく)
  • 運指:小指の運指(左右のチェンジ)を理解する。
  • 運指:上管のCis-Dis及びDes-Esの運指を理解する。
  • Edur(♯4つ)とAsdur(♭4つ)が重要である。
  • 指の滑らかな動きと自然な運指の確認。
  • 出るか出ないかの最高音は音階より分散和音の練習で挑戦したほうがよい。

【表  現】

“フレージング”

  • メロディを区切る。(句読点を置く)
  • 区切られた部分をフレ−ズと呼ぶ。
  • フレ−ズの分割と結合。
  • 4小節フレ−ズ(1-1-2小節)
  • 8小節フレ−ズ(2-2-4小節)
  • 動機(モチ−フ)と主題(テ−マ)

“アーティキュレーション”

  • フレ−ズやパッセ−ジにおける音や、音群のニュアンス。
  • レガートやスタッカート等、音のニュアンスを示す。
  • 滑らかさ、切れの良さ、軽さ、重さ、繋ぐ、切る等のニュアンス。

“アゴーギク”

  • 感情表現に伴ってわずかに変化するテンポの揺れ
  • アゴーギク(+)とアゴーギク(−)
  • ルバ−トや accel & rit、ad libとは違う。

“テンポに関する用語”

  • Allegro:快活に、快速に、(速く:Prest)
  • Moderato:中庸に(速くなく、遅くなく)
  • con moto:動きをもって(淡々と)

“表現に関する用語”

  • espressivo:表情豊に、感情を込めて
  • dolce:柔らかく、やさしく
  • cantabile:歌うように、

“テンポの変化”

  • rit.(ritardando):だんだん遅く(cedez = rit.)
  • riten.(ritenuto):直ちに遅く
  • rall.(rallentando):だんだん緩やかに
  • calando:消えるように(rit.+dim)
  • morendo:消えるように(rit.+dim)
  • smorzando:消えるように(rit.+dim)
  • perdendosi:消えるように(rit.+dim)
  • ---------------------------
  • agitato:興奮して、せき込んで
  • string.(stringendo):だんだんせきこんで
  • pressez:せきたてるように
  • animando:いききと元気よく
  • incalzando:追い立てるように(accel.+cresc.)
  • ---------------------------
  • rubato:速さを自由に加減する
  • a piacere:自由に演奏する
  • ad libitum:自由に演奏する

【テンポ・ルバ−トについて】《演奏の歴史:F.ドリアンからの引用》

シベリウス

正しいテンポとは芸術家が感じる“それ”である

モ−ツアルト

1777年、父への手紙:だれひとりとしてアダ−ジオにおけるテンポ・ルバ−トがわかっているようには思えません、その場合、左手さえもテンポ・ルバ−トについて何も気づいてはいないのですが。

E.バッハ

1つの手は拍子に逆らって演奏しているように見え、一方他の手が厳格に拍を守っている、というような方法で問題を処理するならば正しいことがなされているのである。その場合には各声部が同時に動くことはめったにないが、やはりともに調和しているのである。

ツェルニ−

リタルダンド・ラレンタンドは次の場合に用いられる

  1. 主要主題に戻るとき
  2. 1つのフレ−ズがメロディ−から分離されねばならないとき
  3. 強くアクセントをつけられた長い音符において
  4. 違う拍子に移るとき
  5. フェルマ−タの後
  6. 早い活発なパッセ−ジのデミニュエンドにおいて
  7. 装飾音符をテンポジュストで演奏することが出来ない場合
  8. 重要なパッセ−ジを導入したり
  9. 終結したりする為の際立ったクレッシエンドにおいて
  10. 作曲家が幻想的に自由な演奏を求めるパッセ−ジにおいて
  11. 作曲家がパッセ−ジにエスプレッシ−ヴオと記した場合
  12. トリルや終止において

文字によってテンポ・ルバ−トを楽譜上に導入したのはショパンであった。

【練習曲エチュ−ド】(OGIが主に使っているもの)

著  者

曲  名

出 版 社

内  容

Eichler

Scals for Clarinet

国立楽譜

スケール(中級)

荻原清次

音階と分散和音

未出版

スケール1巻〜4巻

Baermann

Taeglich Studien

Hofmeister

スケール(上級)

Klose

Exercies Jounalers

Leduc

技術(初級)

Rose

32 Etude

Leduc

調性(中級)

Rose

40 Etude

Fischer

技術(中級)

Stark

Staccato Schule-3

Simrock

タンギング

Jeanjean

Vade-Mecum

Leduc

技術的問題の克服

Kroepsch

Voll-1

Schumidt

総 合 的

Kroepsch

Voll-2

Schumidt

総 合 的

Uhl

Voll-1

Schott

近代・現代

Uhl

Voll-2

Schott

近代・現代

Baermann

Voll-4

Fischer

指の訓練(上級)

McGINNIS

Orchestral ExceptsVoll-1

International

オケスタ(中上級)

McGINNIS

Orchestral ExceptsVoll-2

International

オケスタ(中上級)

Kusch

Blaeser Lieblinge

Zimmermann

伴奏付き曲集(初級)

星野 正

クラリネット名曲集

ドレミ

伴奏付き曲集(中級)

【そ の 他】

“喉音における問題”

  • クラリネットの開放のソからシ♭までの音域を【咽音】とか【短い音】とかいって、鳴りが悪い、抜けが悪い、音程が悪い、と3悪揃った問題の音域です。
  • この音域を吹くときは下管のト−ンホ−ルを全部閉じて(小指も)下さい、これでかなり改善されるはずです、
  • 上管のト−ンホ−ルから出る音ではなく、下管のその下のベルから出る音をイメ-ジしましょう。
  • 最初は抜けと鳴りを追求します、そのために、息を沢山、遠くへ届けるように吹くことを心掛けてください。
  • もし音程が低すぎたら下管の閉じた指を一本づつ開けてみましょう。
  • 自分の耳で鳴り・音程・抜けを聞きながら丁度よい自分のための運指(指使い)を見つけて下さい、人によって違うはずです。

“高音における問題”

  • 高音における音質と音程と運指。
 

相談室・Q&Aにもクラリネットに関する話題がかくさんあります。