(1)顔の骨組み構造の型紙
顔の骨組み構造の型紙はこれです。

第1章で紹介した頭の骨組み構造のうち、顔のBの構造はこの3枚の布で作られます。
(注)解説のために色をつけていますが、実際は真っ白のまま加工してください
なお、この3枚の布の寸法は色づけした部分だけで切り抜くのではなく、2cmほど余裕をもって切り抜いてください。 この2cmが「縫い代」になります。



(2)顔の骨組み構造の縫い方
上の赤表示の布と黄色表示の布を@⇔B⇔Aと縫います。@とAの間は縫ってはいけません。 なお、実は2枚の布の@〜B〜Aの間の長さは違うのでぴったり合いません。きれいに縫おうとしないでください。 2枚の布の@、B、Aがきちんと合うことを優先し、黄色表示の布に少しシワがよるくらいの感じで縫い合わせます。(写真1)
こうして2枚の布で袋状になったもの(以下「顔袋」)中に、綿を詰めます。 ここでひと工夫ですが、綿を詰めるときはこの顔袋を裏返しにして(写真2)、縫い代が内側になるようにして綿を詰めます。 裏返しにすることで縫い代が隠れるので、肌布で隠したときに表面のデコボコが少なくなります。
詰める綿は、少し多めに詰め込んでください(写真3)。握っても形が崩れないくらいが適量ですが、 あまり詰めすぎると写真4のようにフタができなくなります。そこらへんの加減を考えて詰め込みましょう。 綿を入れたら白色表示の布で@⇔C⇔A⇔@というふうに顔袋の口を閉じてしまいます。(写真4)
写真1
写真2
写真3
写真4




(3)目
ダイソーにこういうボタンが売っていました。 布専門店にあるヌイグルミ用の目玉は加工が効かないので目的にあう形や大きさのものがなければどうしようもありません。 そこで、こういう安い平型ボタンを自分で削って希望の形にします。 特に、人間型のヌイグルミの場合、目の表面が球面形をしているとギョロッとした感じになり、かわいくありません(笑)
アニメキャラのようにもっと目の大きなキャラを作る場合は、プラスチック板を切ってこの平型ボタンの表面に接着剤でくっつけると良いでしょう。
右側の写真が削ってみたところです。真円形でもいいのですが、少し四角みをつけたほうが表情が出てかわいくなります。 ヤスリも100円ショップで売っています。面が平らなヤスリを机に置き、ボタンを消しゴムのように持ってヤスリ面でこすると良い感じに目っぽいカーブになります。
いよいよ目を顔袋に固定します。目の部分は完成後に壊れたら修理が効かないのでこれでもかというほど頑丈につくらないといけません。 そこで、針金15cmを2本、割り箸15cmを1本で固定します。 さらに、固定する前に後々のことを考えて、まつ毛と顔の肌布を用意します。この材料は目と顔袋の間に入らないといけないため、 目を固定するときには同時に固定しなければならないからです。
顔布の型紙はありません。30cm四方に余裕をもって切り、顔袋の真ん中にすっぽりとかぶせます(写真右、まだ縫い付けません)。 顔布は非常に微調整が難しいため、余裕をとっておき、しっかり顔袋に顔布を固定した後で余った部分を切り落とすほうがよいです。 まつ毛の布も型紙はありません。目の形に合わせて、モデルを見ながら手先で小さいハサミで切りながら形を整えます。
平型ボタンのウラに針金を通し、まつ毛布を通し、左の写真のような状態にします。 なお、針金を布に通すのはけっこう力が要ります。針金の先をヤスリで研いだり、針金を通す部分の布に千枚通しで先に穴を開けるのがコツです。 これを顔布と顔袋を突き抜けさせて固定し、右写真のようにします。
目の位置が決まったら、目のへこみ具合を調整します。顔の裏側に出た針金の先に割り箸を軽く噛ませ、 目を押したり引いたり角度を変えたりして、顔の表情を決め、丁度いい形ができたら割り箸にしっかり針金をからませて、 手を離しても形が崩れないように固定します(左写真)。表かえして肌布を引っ張って出来具合を確認してください。 これから先のステップに進むと、もう後戻りができなくなりますので、この時点で納得いかなかったら、 納得いくまで何度でもやり直してください


(4)鼻
人間型の鼻は別な布を縫い付けるとダンコっ鼻っぽくなるので、 白い布で三角の牛乳パックのような塊(作りたい鼻の形)を作って肌布の下に隠して必要に応じて肌色の糸で縫いつけて凹みをつけたりします。 鼻の下あたりを縫うだけで三角布は動かなくなるので鼻の頭は縫い後を残さず、なめらかな鼻の形ができます。
また、動物型の鼻の場合は、別な布やパーツを取り付けてもさほど変ではありません。 右のように布を扱えば、動物の鼻のような立体が簡単にできます。まず、やや硬めの布を2枚に折り、 その真ん中あたりから60度の角度で細かい縫い幅で1直線に縫い合わせます。 縫い合わせの長さは、鼻の高さ分の長さです。縫い目の幅は1ミリくらいに細かくします。ただ、強く縫う必要はありません。 糸の色は鼻用の布と同じ色の弱い糸で良いです。
縫い終わって玉結びで止めたら、2つ折にしていた布を裏返します。すると、いかにも鼻っぽい形になります。 裏返したとき、溝になる部分が開いてしまった場合は縫い方が失敗です。 縫い目の幅が広すぎたか、糸にたるみがあったかが原因です。 しっかりした形が出来たら、顔の大きさに合わせて鼻布のふちを切って形を整えます。
形がきれいにできたらいよいよ肌布に縫い付けます。肌布に顔のパーツを縫いつけるときは、必ず糸を肌布の裏側から通します。 そうすることで玉結びが見えずに済みます。(3)で肌布を縫い付けなかったのはここで裏側に手を入れなければならないからです。 同様に、縫い終わりも肌布の裏側で玉結びにします。


(4)眉毛と口
口は大きめであればそのまま赤い布をぬいつけるか、アップリケでいいと思います。 口の部分がキレコミになっているようにする方法はマコはわかりませんのでご自分で工夫してくだされ(笑)
さて、ここでは超細長い布切れを縫い付ける方法をご紹介します。 今回使用する眉毛と口は、長さ2.5cm、幅2mmという、つまむのもたいへんそうな小さなパーツです。 使う布は薄くて目の細かい布を選びます。2mm幅に切っても布がバラけない必要がありますのでね。 縫い方は、右の図のように縫い付けるというより縛り付けるのです。 なぜ普通に縫ってはいけないのかというと、 布の幅が2mmしかありませんのでその布に太さが1mm近くある針を刺すと布が裂けてしまうからです。 眉毛は特に表情を決める大事な部分ですから、ひと針入れるたびに表情をチェックし、歪みがないか注意深く縫っていきましょう。 縫い付け(縛りつけ)をする上での注意点は、眉毛布をまたぐ糸の幅は眉毛布の幅とぴったり合うようにすることです。 布の幅とまたぎ糸の幅がぴったり合えば糸が見えなくなるからです。もし、糸の幅が広すぎると糸が見えてしまい、 ゲジゲジのような眉毛になってしまいます。また、狭すぎると糸が眉毛布を締め付けすぎてしまい、めくれ上がってしまうからです。 表情をくずさないように上手く縫う方法は、眉毛を肌布の上に置き、表情が決まったら待ち針で押さえつけておくことです。 ただし、まち針を眉毛布に刺してはいけません。 肌布の裏から縫い始めの場所を探り、眉毛布のちょうど端っこに針が通ったら、 左手の指で眉毛布を抑えながら糸で眉毛布をまたがせ、眉毛幅ぶんだけずらした場所に針を刺したら、 その針を通しきる前に表に針が出てくる場所をその段階で決め、針が常に顔の上側に来るように作業をします。 特に顔袋まで縫い付ける必要はありませんので、針の通し方は浅くてもいいので場所にズレがないようにという点に集中しましょう。



第1章「基本構造」