Lithosphere Technology and Emvironment
福島技術士事務所

・豊富なエネルギー資源を抱えて著しい発展の途上にある湾岸諸国。進出するなら、今がチャンス!しかし、イスラム特有の環境になじまなければなりません。
・世界的な問題となる地球環境保全。コンパクトな設備による廃棄物の分散処理を提案します。
・いつの日か、必ず起こる地震。地盤や地下の状態を考えた対策が必要です。 |
10/March/2008
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危機的状況
昨年の12月以来、忙しい仕事が重なりHPの更新をさぼっていたら、日本は、危機的状況になってきた。このコラムやインシャラーの世界で、世界における日本の位置づけを書き続けてきたが、ここの所に来て、警鐘として書いた予測が当たりすぎる。
オイルマネーで潤った湾岸諸国の世界戦略は、去年6月に兆候が見られたUSAのサブプライムの破綻から派生した銀行の経営不振を好機ととらえ、City Groupをはじめとした大手銀行に巨額の融資を実施した。融資契約の内容は知るすべもないが、イスラム系の資金が世界の市場に大幅に進出してきている。特に、UAEに遅れをとり、将来の化石資源の枯渇に懸念しているカタールは、首都ドーハにおける天然ガス取引市場の構築や、マレーシアやインドネシアなどの比較的早くから経済成長をしているイスラム系諸国とファンドを設立し、今やイスラム経済圏は世界的に広がってきている。
日本も、数年前からM&Aに伴うファンドが注目され始め、今後はファンドの時代だと盛んに宣伝している輩もいるが、世界最大のファンドはWBとIMFで、この2大ファンドの動きは秘密裏に行われるためにわからないと言っていい。やたらに首を突っ込むと・・・・。今のところ、湾岸諸国は、ドルペッグ制を崩してない。今後は、ドル離れによる世界金融市場に対する影響を考えておかなければならない。
サブプライム問題は、去年の7月頃から国内で騒がれ始めた。株式と投資で盛んに儲かったという宣伝が週刊誌や雑誌に書かれ、様々な投資の本が出た時期だ。昔から株をやっていた人たちは、ある程度、株の裏側をわかっているので、最近の株式市場は恐ろしくて手が出せない。優秀な技術力のある企業の株価は伸びるという神話は、既に崩れている。最近の株は、「赤信号みんなで渡れば怖くない」の時代ではなくなっているようだ。
日本は、世界でも突出した技術力があり、誰も追いつけないと豪語している人が多い。「技術力が高く、よい製品を作る」ことが株価の安定につながるとのアナリストの分析が多い。本当なのだろうか?
カメラ、テレビに代表される日本のハイテク商品は、長年にわたり海外で注目の的であるし、今後もプライスリーダーを続けるかもしれない。しかし、顧客は、収入の多少に関わらず日本の優秀な商品を買うだろうという考えは間違っているだろう。製品のライフタイムが短くても、新しい製品を安価で購入できる韓国製や中国製で十分だと、電化製品を買い込んでいる。
EUとのシステム競争で負けている携帯電話などは、日本製品を見向きもしない。発展途上国や過去にイギリス、フランスなどの植民地だった国は、宗主国の影響がかなり強い。日本の技術がいくら優秀でも、世界の市場を考えた企業戦略が望まれる。戦略を誤ると、東京が金融市場の主役から交代せざるを得ない時期が迫ってくる。
12月のトピックで書いたように、コソボの独立が現実になった。予想通りにセルビアでは、抗議の暴動が発生したが思ったよりも小規模だった。コソボは、2月25日の報道で、EUに頼らず国家運営をするといっているが、USAのベクテルが世銀の融資で、アルバニアからコソボへの高速道路建設をしている。これも、バルカン地域に対するUSAとEUの戦略だろう。
3月9日の報道でセルビア首相が辞意を表明している。総選挙が5月にあるだろうとの記事であるが、EUとロシアの裏交渉があったのだろうか?コソボの資源の取り合いからロシアがおりたと言うことだろうか?今後の状況を見極めなければならない。
1月の中旬から、5年ほど前に1年間暮らしたベトナム中部の町、ダナンに出張した。
2000年頃のベトナムダナン市は、世界の最貧国と揶揄されるように経済情勢が厳しく、中堅程度の公務員の月収が100US$、労働提供だけの土木作業員の日給が1万ドン(80円)前後であった。幸いなことに、教育を受けた技術者のレベルは高く、新しいことに非常に興味を示し、教えたことは勉強して自分のものにしてしまう。自分のスタッフが技術の吸収に非常に積極的でだと、一緒に仕事をして楽しいし教えがいがある。社会主義体制という制約はあるものの、彼らの日常から貧困を感じたことはなかった。
5年の歳月が流れて状況は大きく変わってしまった。5年前には無かった貧困層や低所得者層の住宅が、埋め立てた海岸に流れ込む河川沿いに建ち並び、汚水の垂れ流しにより海洋汚染の元凶となっている。貧困層を援助するための住宅は、ダナン市政府により建設されたそうだが、塩害のために劣化が著しく、建て替え・移転が必要だ。
ダナン市政府関係者との面談でわかったことは、ハノイ、ホーチミン、ダナンなどの大都市圏への人口集中が進んでいることだ。若者を主体とした労働力が、より新しい職を求めて都市部に移動したために、周辺の農業人口が減少し、農業生産量が低下しているとのことであった。
農村から出てきた労働者は、教育レベルが低く、手に職を持っていないために、ODA等の多くの労働力を雇用できるプロジェクトが少なくなった現在、安定した職業に従事できずに貧困層を作り出すという悪循環が発生している。
日本でも昭和30年後半から映画「三丁目の夕日」に代表されるような集団就職による若者の都市への移動があった。40年代から60年代のバブル初期は、建設作業に従事する「出稼ぎ」人口が急増した。地方の大型工事では、近隣の農家からお爺さんやお婆さんが日雇いでかり出されていた。この頃から、農業人口の減少が徐々に問題になってきた。
日本で30年掛かって発生した農業の置き去りが、主な生活の手段を農業に頼っていたベトナムでは、わずか5年弱で起こっている。ベトナムは、日本のような大量生産による近代工業化社会を経験せずに、先進国が直面している少量多品種生産の経済に飛び込んだ。大量生産の工業化社会では、労働者が機械の一部で、個人の能力が生産性に影響する大きなファクターではないが、多品種少量生産では、労働者の能力が生産性及ぼす影響は大きい。ベトナムでは、労働者の教育訓練を一つの目標に掲げ、海外からの投資を呼び込もうとしている。しかし、工業化による農業人口の減少は、ベトナムの食糧自給率を確実に引き下げる。
食の安全が騒がれている日本では、マスコミのばかげた報道と科学的な教養の欠如で、賞味期限を1時間でも過ぎた食品は処分すると答えた高校生がいる。馬鹿げたことだ。日本人の頭の程度を疑う。自然現象の基本である化学・物理学を、脳の吸収力旺盛な子供のうちに教えない日本の教育の招いた結果だろう。所沢のダイオキシン汚染野菜の報道で、付近の農家の野菜が売れなくなり、訴訟まで発展した事件を思い出す。
理科教育の欠如で、木を燃やしただけで猛毒のダイオキシンが発生すると本気で怒る主婦がいる。もう一度、小学校からやり直したらと言いたいが、文部省にまともな教育ができるのだろうか?海外で、このような人間を見たことがない。自分の判断で、自己責任で処理する。USAのレベルの低い連中のまねをしていると、近い将来、食糧危機が日本の大問題になるだろう。
「NPO法人地域と行政を支える技術フォーラム」(原田理事長)が開催した2月のシンポジウムで、食品疑惑、建設疑惑、環境問題をテーマとした議論があった。行政・技術士・一般市民の方々からおもしろい意見があった。興味ある方は、リンク先から訪問してください。
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中島みゆきさんの有名な歌に「地上の星」がある。人は空ばかり見て地上の星を忘れている。
「自然を征服する」と言っている心ない人もいるようだが、人類の生存に欠かすことのできない地球の環境や、エネルギー資源の採掘は、地球との対話で成り立ち、人類が主導権を握ろうなどと言う愚かな考えは、45億年早い。
残念なことに、人は自分の足下1mの深さに何があるかすら知らない。Lithosphere(岩石圏) Technologyは、地震・土砂災害、放射能汚染、自然環境破壊など、かけがいのない地球に対する人類のいとなみを足下から見直す技術である。
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ホームページのホスト紹介
福島晴夫
1947年5月、東京世田谷生まれの東京育ち。
早稲田大学教育学部理学科地球科学専修卒(1971)
理工学部大学院環境資源工学修了(1973)
技術士(建設部門:トンネル)
建設会社(佐藤工業(株))、建設コンサルタント会社(日本工営(株))を経て2003年に独立。
「江戸っ子の心意気」が分かる地球科学エンジニア。
地質と地下の技術を専門とする。
幼い頃の東京の郷愁を求めて、開発の遅れている海外を主体に活動中。
福島技術士事務所
東京都練馬区大泉学園町 4−27−11
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E-mail: fukushima@cea.jp
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