このページでは、好きなときに好きなことを書きたいなーと思っています。
好きなミステリ、好きなマンガ、好きな宿などを、好き勝手に書くつもりです。
といってもまだカラッポに近いが、暇を見てチョコチョコ書き込もう。できるとき、できる分だけ書く──というのが、ホームページを長持ちさせるコツだと、先輩の太田忠司さんから教えてもらった(ありがとう!)。

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 ぼくの見たもの(書いたもの)

この写真は、ぼくのシナリオの処女作だ。中学生のころ、プロのシナリオ作家(伊丹万作)や評論家(飯島正たち)が講師を勤めたシナリオの通信塾にはいった。載せてあるのは詩人で映画評論家北川冬彦の批評文で、恐縮するほど褒めてもらえた。おかげでぼくはまだホンを書いている。思えば有り難い批評であった。
……で、このページでは見た映画とマンガの感想を書きつらねることにする。

『ATOM』見た。想像していたよりずっといい。スタッフが原作ファンということがよくわかる。現代にマッチするように工夫したあれこれも、決して空回りしていない。手塚真監修にせよ大したものだ。コンピュータグラフィックの軽々しさはやむを得ないとして、アトムリメイクの長編としてはベストに近いのではないか。ハムエッグのひとひねりした登場、ヒョウタンツギのあしらいなどうまいと思う。

映画はまだ数多く見ているが、パンフを買わなかった作品はどしどし記憶からはげ落ちて行く。思い出したらまた書くことにして、溜まっているマンガへゆきます。
『ブラックラグーン』第9巻、ロベルタリベンジ篇が大団円を迎えた。三巻以上にわたる長丁場だったし、殺戮の血しぶきもひときわエグく、これで話が纏まるかと思ったが、どうやら作者はこの着地点をはじめから予定していたようだ。善悪ともにキャラがよく立っているので、息も継がずに読んだ。「サンタマリアの名に誓い、すべての不義に鉄槌を!」なぜかクライマックスではふたたびメイド服に身を包んで、キリングマシーンと化す婦長さんのかっこよさ。……とただ圧倒されて読むのが、正しいこのマンガに接するお作法だろうな。

『死がふたりを分かつまで』はどこかのベストテン投票にシュミですと書いたおぼえがあるが、こういうカッチリした設定で大長編化してゆくと、どうしてもダレ場がくる。そこを見事にかわしてゆくストーリーテラーぶりに敬服します。

『さいん会はいかが?』大崎梢の本屋さんミステリを,やはり本屋さんマンガでヒットした久世番子がコミック化した。安心して読める書店探偵ものだから、このコラム(ってのかブログってのか? よー知らん)の読者の大多数に勧められるんじゃないか。単にぼくがミステリ作家だから、そう思ってるだけか?

『鞄 図書館』はおなじく書店ものだが風合いが違う。ミステリというよりファンタジーか。東京創元社の“ミステリーズ!”連載だが、芳崎せいむの作だから大いに含蓄のある話の切り口。中日新聞のコラムに書いたが、幼いころの書店探訪をまざまざと思い出した。

『刻刻』は私見では『寄生獣』を彷彿とさせる奇想幻想妄想談である。残念ながら掲載誌(“モーニング”だっけ)を読んでいないので、コミックで1・2巻に目を通したにすぎず,これからの展開を待つ、というほかない。でもちゃんと買うかな? あるいはマンガ喫茶で読むのかも知れない。ごめんね講談社さん。



 ぼくの読んだもの(書いたもの)

写真は『ジャングル大帝』の“レオのテーマ”作詩に呻吟した原稿。富田勲の曲が先にできていて、そこに詩を嵌めこむ作業だが、ずいぶん苦労した。推敲の跡が鉛筆書きなのでよく読めないと思うが。

鮎川哲也賞を受賞したときの山口作品は、さっそうとしていた。講談社ノベルスに登場した『妖精島の殺人』は上下二巻の大作。メイントリックは大仕掛け大道具だが、こまかな工夫が凝らされているので、なかなか楽しめた。

それに対抗するように、やはり講談社ノベルスから出た『武家屋敷の殺人』は小島正樹。いやー、多少はスレたつもりのぼくだが、ミステリ好きには堪らないアイデアの釣瓶打ちで、少々腹にもたれそう。でも面白かった。

石持浅海さんの『まっすぐ進め』 いいですねえ。この人の作風にモラルの点で首を傾げる向きもあったようだが、このオムニバスなどは十分な企みに満ちていながら、物語はきれいな着陸に成功している。好もしい。

『煙突の上にくハイヒール』の小川一水もご贔屓筋の作家だが、ただしこの人はSF系だ。『天涯の砦』などは遠い未来を舞台にしているが、こちらは近未来の小品集。だから“小説宝石”のような一般誌に掲載されたのだろう。ちょっとした商品をアイテムに気の利いた短編もあるけれど、『イブのオープンカフェ』のような切れ味するどいロボットテーマもある。『ピュグマリオン』は少々楽観的すぎる感じだが、真打ちの『白鳥熱……』は怖い。白鳥熱とは作者が編み出した最新型?の鳥インフルエンザである。

桜庭一樹さんの『少女に向かない職業』は桜庭カラー全開で圧倒された。こ、こんな孫は持ちたくない! 世の中にはすばらしい魅力があると認めるけど、周囲100メートル以内に近づいてほしいない、そんな人物がいるもんだ。この13歳コンビがまさにそれ。強烈なリアリティでぼくの脳内世界にアジトを作ってしまった。さあ大変だ、どうしよう?

今年の鮎川賞は相沢沙呼さんの『午前零時のサンドリヨン』。よく出来てるから一気読み。だが正直二位って物足りないのは、作者の色が薄味で行儀がよすぎるからだろう。受賞するだけの力はあるが、このままでは先細りの不安もある。桜庭さんの殺気、道尾さんの揺らぎ、なにかこの人ならではの武器を発見してほしいぞ。是非!





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