UBS55のある風景
いすゞビッグホーンSE BY LOTUS。
平成2年式のこの古めかしい四輪駆動車をマニアは「UBS55」と呼ぶ。無骨なボディーとは裏腹に、濃いグリーンとメッシュのアルミホイルがジェントルな雰囲気をかもし出す。
実はこのクルマ、現行のどんな日本車も敵わない、飛びぬけた性能を誇っている。14年前のこの古いクルマが現代の同クラス最新式のどんな車より、ひとつだけ突出して秀でている部分があるのだ。
それは「燃費」である。
昨今の原油価格高騰、クルマを仕事に使う人々の悩みの種である。特に大排気量のガソリン車の運行コストは日々うなぎのぼり。
そんな中、UBS55がみゆきの杜YHの救世主となるべく、遠く山形から運ばれてきたのは9月21日のことだった。
どれほどにこのクルマが燃費に優れているか、ご紹介しよう。
リッター走行距離 走行状況
10.1km/L 5人乗車で志賀高原渋峠、奥志賀、カヤの平観光
15.2km/L 家族で津南、松之山、松代、浦川原、上越ドライブ
14.3km/L 長野道松本往復(90km走行)
さらに高速道路ではどうかというと。。。。
@16.3km/L 長野〜大阪(中央道)
A15.8km/L 大阪〜上越(北陸道)
当車の変速機は4AT、通常走行であれば時速約60kmでODにシフト(1600rpm)、その後93kmでロックアップが
作動し、平坦地であれば時速85km以下にならないとロックアップは解除されない。つまり時速85km+αを保って
走行することで最も燃費が良くなるというワケである。
実際時速85km時のエンジン回転数はわずか1800回転、エンジン性能曲線においても最も燃料消費の少ない
回転域なのである。
この原則に基づき、去る11月25日から12月5日にかけて、上記区間を走ってみたワケである。
カーナビとオドメータの誤差は約4%あり(実際の走行よりもメータの回るのが早い)、若干良く出ているのだが、その数値を補正したとしても15kmは楽々越えていることになる。
今時の3000ccクラスのターボディーゼルエンジンで、高速をリッター15kmで走破できるクルマが日本に存在するであろうか?おそらくこのビッグホーンをおいて他にはまず見当たらないはずだ。
このクルマのエンジンはディーゼルエンジンなのだが、副燃焼室を持たない直噴ディーゼルとなっている。
直噴エンジンは排気ガス制限により、少なくとも乗用車カテゴリ用エンジンとしては昔から基準に満たない場合が多かったのだが、15年以上もの昔にすでにこのクルマの製造事業者であるいすゞ自動車は、排ガス規制をクリアして見事に乗用車用エンジンとしての基準をパスすることに成功した。
直噴エンジンはシリンダーに燃料を燃料ポンプにより直接噴射させることで高い燃焼効率が期待できるというのが通説である。
しかしこの直噴エンジンは現行のどんなクルマも敵わない素晴らしい燃焼効率を獲得している。その実走行燃費は今をもってしても同クラス日本車中最高である。平成16年式のパジェロよりも、プラドよりも、実際燃費は良いのである。
信じられないかもしれないが、実際の話である。
そんな極めて「低コスト」なクルマであるから、何処へ行くにも今はこいつである。
UBS@志賀高原

UBS@高柳茅葺集落