Maritime Labour Research Institute

財団法人海上労働科学研究所
    

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海上労働調査報告 第3集(労働科学研究所報告) 運輸省船員局 昭和25年12月

T 機関員の作業改善に関する研究報告
西部徹一、荒 稲蔵 海労調報(3)9〜164(1950)
 海運のプロセスを経営過程、運航過程、労働力の再生産過程、家庭生活過程に区分し、ここから労働科学の方法論をもって機関員の作業を研究し、その改善要点を摘出した労作。アンガウル航路M丸をふくむ1948〜49年の調査研究結果をまとめたものである。
 第1章 機関員の社会的経済的考察
 第1節から第15節にわたり機関員の立場(手焚焚炭船では運航能率を左右)、船隊の構成、燃料費のウェイト(船舶支出の24〜16%)、労働力の構成(乗組員の30〜40%が機関員で若年、未熟練多し)、労働の移動(退職率大)、疾病と傷害(罹病率高く、外傷も多い)、給与、機関員の作業内容、消費エネルギー(勤務中火夫1400〜2500cal、石炭夫2500〜300cal)、摂取栄養(熱量不足、ビタミンB、C、C1、Mg不足、熱中症)、居住室の環境条件(大部屋雑居、高温高湿、換気・照明不十分)、汽缶室の環境条件(夏34〜50℃、1時間の焚火作業脈拍130)、生活時間構造(睡眠長大、余暇小)、機関員の精神衛生(解放感なく暗い感情)、火夫と石炭夫の作業負担の不平均
 第2章 機関長の作業負荷と作業の合理化
 8節にわたり、労働科学的合理化論、作業研究の方法論を述べたあと、機関員の作業条件(交替制、作業方法、作業環境)、作業環境の機関員に及ぼす影響、機関員の作業負荷と疲労(投炭量、缶、石炭、環境条件により左右され、体力、技能の個人差も影響)、給炭作業効率、燃焼度、焚火作業率、石炭消費率からみた各船比較(焚火能率と石炭消費が逆相関)、焚火作業における主体作業と付帯作業の分析(技能と石炭庫構造が問題)、作業負荷と作業の合理化。

U 船員の生活感情に関する研究報告(続)
樋口伸吾 海労調報(3)167〜176(1950)
 船員の生活感情の第一回目の調査より、さらに相当長い航海の船を対象として検討をすすめた。
調査方法は前回と同じで、調査対象M丸は5,000t、乗組員50名の貨物船、調査時期は約20日のアウンガウル航路である。20日間の生活感情経過図、同変化頻数経過図を求め、前回の内航船と比較して検討したが、その結果、前と同じく非常に抑圧され、鈍く暗い動き方をしている事実をみた。なかでも問題となるのは機関部員であるが、荒涼とした船員生活の一断面はこれらの資料から充分うかがえる。船員の厚生問題につき思いを致さなければならぬ所以である。

V 船内における調理について
荒 央江 海労調報(3)179〜186(1950)
 1948〜50年にわたり6隻について調理設備、給食計画、食品選択、献立の概要を調査した結果の報告。栄養学を基礎にした調理技術、設備、道具、作業環境等各種要因を総合的にみるのでなければ、船内給食の完全は期し難いという問題意識で研究にあたった。本調査はその序論的部分をなすもの。

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