「旅の写真館」

Provence Part 12

Ralleye Monte-Carlo '02


 WRCと呼ばれる世界ラリー選手権の第1戦は、毎年モンテカルロを拠点に行われている。世界で最初に競技ラリーが行われたモンテカルロ・ラリーは、今年でちょうど70回目となるそうだ。

 3日間にわたって行われる競技の初日が、システロンという町の近くで開かれると知った。プロヴァンスからも高速ですぐだ(ほとんど地元開催)。これはラリー・ファンにとっては、またとないチャンス!

 で、初日(第1レグという)の第2&4SS(スペシャル・ステージ)を見に行ってきた。


Sisteronへ

 朝8時前にエクスを出発、高速道路を走っているとスバル・インプレッサなどの車が「わしラリー見に行くんだもんね」と言わんばかりにすっ飛ばしていく。他の車がみーんなシステロンを目指しているような気がしてきて、栗雄も「こりゃのんびりとしていられんわい」と先を急いだ。

 システロンにはちょうど9時頃に到着。ここは秋にシタデル見物に行った街であり、町中はよく覚えている。無料駐車スペースに車を置いてSSの行われる山道の方へと向かう。空気が冷たく耳がちぎれそうだ。スタート2時間前ですでにゾロゾロと人の波が続いている。途中、やたらとスイスナンバーのラリー仕様車(ほとんどインプレッサやランサー)が路駐している。わざわざスイスから観に来たんだろうな。

 ほどなく計時区間を示す看板が見えてくる(下写真)。

 9:40頃、計時係員がまだ準備している。

 ラリーカーは別の地区でSS1(第1スペシャル・ステージの意味)をスタートした頃だ。ここはSS2とSS4(つまり同じコースを2回ずつ走る)。

 コースはスタートからしばらく緩い登りで所々にきついカーブもある。全コース舗装路だが、日陰などは凍っているところもあるようだ。コース上には観戦可能を示す緑のテープと、禁止の赤テープがあちこちに貼られている。きついカーブでは、すでに見物人が場所確保を始めている(下写真)。でもここは日陰で寒そうだ。

 開始時間にはまだ1時間以上もあるので、そのまま散歩がてらどんどん登っていくと、日なたになっている原っぱを見つけたのでそこで待つことにした。


幻?のSS2

 開始30分前くらいから上空をヘリコプターがコースに沿って飛び回り、競技員の運転するマーシャル・カー2台がカウントダウンを告げるかのように通り過ぎていった。いよいよだ!コースのすぐ脇へ行ってラリー・カーの来るのを待つ。時間は11時10分をまわっている。一番手が来てもいい頃だ。しかしなかなか来ない。

 スタート予定時刻から15分が過ぎた。まぁ、フランスだから仕方ないか、と思って気長に待つことにする。30分経ったが、まだ来ない。下の方でエンジンの吠える音は聞こえるが姿は見えない。そのうちに、パラパラと観客たちがスタート地点の方に下り始めた。「こりゃ、SS2はキャンセルされたな」と思った。

 仕方ない、原っぱに寝転がってひなたぼっこしつつ、午後の2回目のスタート時間までこのまま待つとするか…。近くではバーベキューをしていてにぎやかな集団もいる。時折、オフィシャルか何かの車が通り過ぎて行くだけだ。まったくのどかである(下写真)。しかし腹へった…。


生WRC!

 午後のSS4のスタートを前に、スタート地点の方に下り急カーブのところに移動した。こっちはすごい人だかりである。日本から来たと思われるTVカメラマンが準備をしていた(下写真)。プレス関係者は立入禁止区域でもどこでも行けるので、さぞ迫力ある映像が撮れることであろう。

 なんとか、カーブの頂点辺りに場所を確保できた。マーシャルカーがピコピコサイレンを鳴らしながら過ぎていった。そして午後3時ちょうど。下の方からエンジンのうなり声が聞こえてきた。いよいよ「生WRC」だ!

 緩いカーブの向こう側から飛び出すように現れ、道幅いっぱい使ってS字カーブを越えてきついヘアピンに向かって来る。急ブレーキにシフトダウンしてカーブを曲がりきると再び猛然と加速していく。あっという間である。上り坂のためか、派手なドリフトは見せてくれない(きっとこの程度のカーブではタイヤを空転させると失速してしまいタイムロスにつながるんだろう)

 プジョー、スバル、三菱、フォード、等々各メーカーのワークスマシンが2分間隔でやってくる。そのたびに観客がはしゃいで歓声をあげる。カーブの出口でふくらんでコースアウト寸前という車もあって、土手の上から斜面にはみ出て観ている客に一番うけていた(そのままコースアウトしてたらあんたら怪我だけじゃすまんかもよ)

右写真の中程の向こうからやって来て急カーブをギュイーンと曲がり左へと走り去る

 1時間ちょっとの間に合計30台ほどが通り過ぎていった。サーキットのレースと違ってなんだかあっという間だった。でもレース場では味わえないド迫力を堪能できた。こりゃクセになりそ…。

 ラリーは、このあと土日とモンテカルロの北側の山間道路で開催される。しかし、ちょいと遠いのと今日一日でかなりぐったりしたのでそちらはパス。


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