| 〈座談会〉いまなぜ高橋秀俊なのか (P.P.735-743
より,パラメトロン関連発言から) |
江沢 洋氏(理論物理学,学習院大学理学部物理学教室):
高橋先生といえば,まず,完成当時世界中が大騒ぎになったパラメトロン計算機ですね. |
今井 功氏(物理学,東京大学名誉教授):
私が1957年にアメリカから帰ってきたころ高橋研ではパラメトロンをつかった計算を猛烈にやっていましたね.そのころ和田さんから,計算が遅いのでできるだけ短いプログラムでやらなくちゃいかんと聞いたことを覚えています. |
喜安善市氏(情報通信工学):
・・・・あの時代,日本の電子計算機はいろいろなアイデアで世界をリードしていた.少なくともアメリカと互角以上だったと思います. |
| ところが,遅いという欠点はどうにもならなかった.時の流れに抗して,トランジスタの欠点をあげたりして,高橋先生も僕も真意に反してパラメトロンに固執しすぎました.高橋先生も,あれは行き過ぎだった,パラメトロンなんかにあんまり長くうつつをぬかしたから,長期的にみて日本の計算機が遅れを取った,とはっきりそういうことはおっしゃっています.当時すでにできていたトランジスタの信頼度をあげることに努力すべきだった.
(下線は筆者付加)
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和田英一氏(富士通研究所):
・・・スタンフォード大学のジョン・マッカーシー(John McCARTHY)
にいわせると,パラメトロンがあったことは日本の計算機業界にハードウェア不幸であったと. |
| でも,パラメトロン計算機を使って高橋先生も私たちもいろいろなプログラムをつくった.化学科や物理学科の人たちも計算機を使った研究が結構進展しましたよね.そしてわれわれは,ソフトウェアの大切さを実感できたのです. |