仕方が無いので、出発してもすぐには乗らず、試走に適した場所を探して歩いた。
そしてふと足下を見た途端、凍り付いた。
ビードがはみ出ている!?
あの固いビードがこんな形になるはずはないが、そう見えた。
奥からチューブがはみ出している姿は、トレンクルのタイヤが内圧に耐えきれずバーストしかけた時の姿を、彷佛とさせた。
そして次の瞬間、ブシュッ!と音がして、また後輪から空気が抜け始めた。
ついでに緊張の糸も解けた。
もう日が暮れるし、こうなったら、自宅まで押し歩きするしかない。
タクシー輪行も考えたが、こんな住宅街ではタクシーを捕まえるのは大変だし、このまま歩いても、
最短コースを進めば1時間ほどで帰宅できるだろう。
むしろ、腹が据わって良かった。
[直]に電話連絡を入れると、コンパスで方角の見当を付けて歩き始めた。
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[左写真]
「まだ320kmしか走ってないのに」と和田さんに泣きついたら、「オレンジのラインのタイヤしか無いけれど」と
出してきてくれたのが、写真下側のタイヤ。
帰宅後、PICCOLINOから後輪を外すと、[直]と2人、モールトンで和田サイクルへ向かった。
タイヤサイドの裂け目を見せると、最初に空気圧が高過ぎたのではないかと言われたが、まあ英式バルブだから正確な値は知りようがない。
それまでの目安は、ママチャリと同じ固さとしか言いようが無かった。
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その後、これまでの英式バルブのチューブから、トレンクル用の仏式バルブのブチルチューブに交換した時、
空気は3.5気圧まで入れている。
そのタイヤを指で押してみた感触は、以前よりずっと固いのだ。
つまり、以前は規定値上限の5.5気圧どころか、3.5気圧にも達していなかった事になる。
高圧でタイヤが破損した説は覆った。
次いで、ブレーキシューが当たっていた可能性を指摘された。
だがそれは、この時に気が付いて直しているし、
その後もブレーキ本体の交換時など、何度もチェック済みだ。
大体、サイドの布が切れていた部分は、普段はリムの中に隠れていたはずだ。
ブレーキシュー説も成らず。
謎は深まるばかりだが、結局タイヤの異変の原因は闇から闇へと葬り去られたのだった(おいおい)。
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