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  @niftyサンツアー・ミーティング#4 2004.04.03

桃色の渓谷を走る
日時 2004年04月03日
場所 武蔵嵐山〜嵐山渓谷〜栗山
 〜嵐山渓谷〜鶴ヶ島〜新狭山
総走行距離 87.7km
総走行時間 5時間49分
平均速度 15.0km/h
[直]自転車 トレンクル(実験機)
[み]自転車 トレンクル(弐号機)

地図 .....クリックすると別ウィンドウに地図が表示されます。

▼07:18〜07:57〜09:20 0〜7.9km〜出発〜成増〜武蔵嵐山

@nifty恒例のオフの1つに、サンツアー・ミーティングがある。
このオフの特徴として、サンツアー・ポイントに言及しなければならないだろうか。
ポイントはそれぞれ以下のように定められ、参加資格として、参加車と参加者の合計ポイントが、 必ず2点以上無ければならない(笑)

販売単位ごとに1点 サンツアー(含むSRサンツアー)
〃0.5点 杉野・吉貝・三ケ島・三信・栄、工房赤松

これを例えば我が家のトレンクル弐号機で計算すると、こんな感じ。

サンツアー:フロントディレーラー(1)
三ケ島:ペダル(0.5)
赤松:ハブ前後(1),タイヤ&チューブ前後(2),ハンドル(0.5),RD台座(0.5)

5.5点。
実験機も4.5点あるので、参加資格は充分だ。
だが、トレンクルでも参加可能になった原因、つまり工房赤松でも得点されるようになった理由の1つは、 実は我が家の参加を見込んでの根回しだったらしい。
現に高地さんからは、「せっかく赤松もポイントに入れたんだから、今年こそは参加してくれるんでしょうね?」 と強硬とも言える打診が毎年続いていた(笑)
そして、今年は言い訳も無くなり、とうとう追い詰められてしまったのだ。

だが、問題は車種とスキルだった。
ランドナー中心でコースは里山巡り、先導が高地さんとあっては、どういう結果になるかは目に見えている。
けれど、毎年楽しそうなレポートがあるので、一度は参加してみたい。
おそるおそる聞いてみると、今回のコース中、露骨な坂は栗山林道だけだし、押してもたいした距離ではないという。
サイクリストは大嘘つきだが、高地さんがあまりにも気軽に誘ってくれるので、諦めて申込んでみる事にした。

しかし参加する以上、とりあえず最後まで潰れる事なく完走しなければ。
このため加藤さんちでは、当日までに東武東上線の最寄り駅まで下見に行くなど、色々と準備を予定していた。
ところが別の色々があって、結局[み]には想定外のインフルエンザの後遺症(重量増)が残り、上り坂のトレーニングは間に合わず、 前の週の体力テスト(ママチャリで80km走行)だけは合格させて、良しとしなければならなかった。
[左写真]
光が丘を北上。小さな桜のゲートをくぐり抜けると、朝も早よから気分が高揚する。

[右写真]
東武東上線成増駅のホームにて。

明けて当日の
よく晴れた春の陽射しは、心なしか緊張をほぐしてくれる。
電車に乗るまで
成増駅付近は休日の朝でも交通量が多く、あまり好きな道ではないが、途中の光が丘では満開の桜が見送ってくれた。
駅前ロータリーの隅でもくもくと輪行準備を整え、時間潰しにトレンクルを担いで喫茶店に入ったら、 [直]が自転車の事で、年輩の紳士に話しかけられた。
その後列車の中でも、[み]が中年女性にトレンクルについて質問された。
こうして見ると、軽く小さい折り畳み自転車に興味のある人は、案外多いのかもしれない。

今回、偶然にも我々が乗った車両には、他に欧米人のカップルがフルサイズのMTBを持ち込んでいて、 加藤さんちの2人は代わる代わる偵察に行って、互いに「やっぱり荷姿が大きいよね」と繰り返した。
肝心のエンジンが貧弱な軟弱夫婦なのだから、それくらいの優越感は大目に見て(笑)

川をいくつか越え、次第にまばらになる民家に期待が高まる。
そうして武蔵嵐山駅で降りるとすぐ、同じ列車に乗っていたDOIさんも合流。
広くがらんとした駅舎の入口で、自転車を組み立て始めた。
武蔵嵐山駅にて [左写真]
デモンタを組み立てる石川さん。

[右写真]
輪行する人が多いと、妙に大きい荷物が散らばる。
加藤さんちのトレンクルは、改造で部品が増え、手順が変わったせいで、折り畳みとしては組み立てに時間がかかる。
久しぶりの輪行で忘れている事もあり、この時は組み立てに10分ほどかかってしまった。
DOIさんのランドナーも殆ど変わらないとは、情けない(笑)

次に到着したのは石川さんで、これからデモンタ[1] の組み立てを見せてくれるという。
石川さんのスプリングボックの他、荒川でもデモンタの紳士とご一緒した事はあるけれど、肝心の分解/組み立ては見た事がない。
特にダウンチューブの繋ぎがよく判らないので、一度本物を見てみたいと思っていたのだ。
と言っても、この自転車は石川さん独自の工夫が加わって、ワイヤーの繋ぎにモールトンのジョイントを使ってあったり、 ボトルケージやミラーもワンタッチで着脱が可能になっていた。
[1]
デモンタブルの略。フレームを折り畳むのでなく、分割して小さく収納するタイプの自転車。モールトンもその1つ。 ただしモールトン博士はデモンタブルではなく「セパラブル」だと言い張っているが、言葉が違うだけ。
[右写真]
12
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[1]
輪行袋から出したデモンタ。綺麗に2つに分かれている。
輪行状態のデモンタ
[2]
ダウンチューブの切断面は斜めの袈裟切りのようになっていて、それを重ね合わせるだけ。 そこに写真左上から「さや」がスライドしてきて、がっちり押さえ込むのだ。

[3]
ブルーガイド「サイクリング」。著者:遠藤裕弘、発行:1980年(ただし新装第1版)、 出版元:実業之日本社

[4]
付録に道路標識一覧がある。自転車の本としては初めて見た。
ブルーガイドのサイクリングの本
作業が進む間に、高齢者中心のハイカーのグループが、何組も出発して行く。
そう言えば列車の中もそれらしい乗客ばかりだった。
ガイドの説明の中に、「桜堤」や「渓谷」といった声が聞こえたが、歩く人達とはペースが違うから、遭遇する機会は少ないだろうと、 楽観することにした。

また少しすると、高地さんが到着、すでに周辺をひとっ走りしてきたようだ。
高地さんの2号車 続いて手塚さん、子連れ狼さん、通りすがりのぐーさんなど、そうそうたる面々が集まってきた。
Ayakoさんと慎之助さんが来るとミーティングが始まり、いつものオフのように簡単な自己紹介へと続くが、 面白いのは各自のサンツアーポイントの明細なんか誰も気にしていないこと。
要するに、それをネタにして楽しめるメンバーで走りたかっただけらしい(笑)

それにしても、しまった!慎之助さんのクロス怪の写真が無い

[1]
高地さんの2号車。
参加車両 [左写真]
1
23
45
67

[2]
DOIさんのROYAL NORTON。

[3]
石川さんのパナソニック・スプリングボック(デモンタブル)。

[4]
手塚さんのGT。

[5]
子連れ狼さんのRALEIGH。

[6]
Ayakoさんの苺狩り号。

[7]
ぐーさんのHIROSE

▼10:24〜11:25 0〜15.3km 武蔵嵐山〜小川町

駅を出発して1kmも南下すると、あっけなく市街地を抜けてしまった。
あっという間に田園風景に包まれたかと思うと、行く手にほの白い 桜並木が横たわる。
それが都幾川(ときがわ)の桜堤だ。
2km間に252本のソメイヨシノが植えられているそうだが、この日は別の競演者も伴っていた。
学校橋を渡る途中から、対岸に黄色い絨毯がキラキラと輝き、近付くとむせかえるような 濃厚な菜の花のお出迎え。
近付いたらあまりの高密度に、息が詰まりそうになった。
河原と桜堤の土手の上にちらほらと人影はあったが、都会の桜の名所の芋洗い状態に比べたら、 人通りは殆ど無いと言ってもいいくらい。
川沿いの道路を遡り始めると、そこも都会なら確実に路上駐車で埋まるはずだが、そんな浅ましい情景はまったく見当たらない。
どこか別世界の出来事のようだ。

桜並木を挟んで川に近い方の道は未舗装なので、悪路に強い高地さんたちのランドナーが本領発揮を始めた。
加藤さんちのトレンクルは、反対側の一般道(舗装路)を並走する。
固い土の地道なら走れるけれど、先の予測が出来ない場所を、この速度で走るのは、ちょっときついかな。
[右写真]
12
3
 4
都幾川桜堤と菜の花
[1]
桜堤の並木の陰から、菜の花畑が現れた。しかもその香りは、都会の花と違って強烈。

[2]
おおっ! 手塚さんの手信号だ!

[3]
土手の上は未舗装なので、我々は平行する舗装路を。
桜堤を走る
[4]
気持ち良さそうに走る高地さん。そう言えば、走行中の姿を横から撮ったのは初めてだ。

一行はやがて鎌形の郷土館の近くで右折、八幡橋で川を渡り、桜堤に別れを告げる。
700mほど先の玉川村の看板のある信号を右折して北上、嵐山渓谷へと向かうのだ。

高地さんが右手にカメラを握ってさし上げた。
土手を走る高地さん
その先を見れば、雑木林に満たされた小さな里山のほんわかした姿、正山だろう。
雑木林のところどころに、薄墨の濃淡が出来ていた。
粉を吹いたようなほんわかした白さは、山桜だろうか。

嵐山渓谷は正山の北側、槻川が大きく蛇行した所にある。
この名は、渓谷最下流の 槻川橋map から見た上流の風情が、京都の嵐山に似ていたところから付けられたそうだが、 付近の河原にはバーベキュー場などあって、こんな日は家族連れで混雑していそうだ。

だからだろうか、コースはちょうど裏口から周り込んだ形でそっと槻川に近付き、直接上流の方へと走り出るかたちになった。
狙い通りなのか、上流には車も人も殆ど姿は無く、時々畑に地元の人がいるくらいだ。
それから、何組かのサイクリストたち。
すれ違う度に、挨拶を交わした。
勾配の緩やかな道を辿って麓を回り込むと、渓谷と呼ぶにはあまりにのどかな谷間の風情だが、都会から来た我々にはどうでも良かった。
花といえば色とりどりのパンジーが植えられた、ビル街の谷間とは違う、 良いものも悪いものも揃った春が、そこにはあった。
桜咲く里山を見ながら [左写真]
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[1]
里山の雑木林の中にところどころ、フワフワと綿雪を被せたような桜。

[2]
里山へ向かう一行。

[3]
懐かしい風情の集落の中を走り抜ける。

[4]
少し離れてシャッターチャンスを狙う[直]。
しかし浮かれている場合ではなく、事件は起きた。

10:47、月川荘キャンプ場の手前、長い下りの後だった。
トレンクルも小径車の例にもれず、急制動をかけるとコントロールを失いやすいので、 [み]は前を走る手塚さんとの車間を、大袈裟なほど空けて下っていた。
後ろを走る人には申し訳無いが、スリップ転倒でもしたら、それこそ元も子も無い。
案の定、右の脇道へ入るため、一行は坂を下り切る直前に予想外の減速。
[み]は予防策が甲を奏して、何とか止まり、深呼吸をして、緊張に凝った背中をほぐす。
その時だ。

どいてっ!!

確かそう聞こえたと思って聞き耳を立てた時、何かが[み]と道路左端のガードレールとの隙間に突っ込んできた。
びゅっと耳を掠めた風圧、そして目の前に倒れかかりながら持ちこたえると、その人は言った。

....ブレーキが効かない。

それが恐怖に取り乱した[直]だと判ると、周囲から驚きと安堵の声が漏れた。
実は[直]は少し前から異変に気付いていたが、最高43km/hまで上がった下り坂で、それはとうとう牙を剥いた。
実験機は、ブレーキシューの表面に付着した汚れで、すっかり制動力が鈍っていた。
普段から気を付けている事なのに、つい油断していた。
でも、やり直しのきくミスで良かった。
[右写真]
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34

[1]
これまでひっそりしていた道で、急にハイカーとすれ違うようになった。

[2]
川沿いを走ると、対岸にはハイカーの行列。

[3]
右側には穏やかな清流。この直前に渡った橋の歩道は、ハイカーの渋滞が出来ていた。

[4]
今回は不参加だったさんぽさん曰く、日本一大きい馬頭観音。見上げるほど大きい。
嵐山渓谷
嵐山渓谷と馬頭観音
その後は何事も無かったように静かな里山の景色が連なり、遠山の集落を通り過ぎる時も、聞こえて来るのはただ自転車のラチェットの音と風切り音。
静かな、しずかなお昼前の時間。

それに気を良くしていると、山の際から鮮やかな服を着たハイカーたちが現れ、ちょっと現実に引き戻される。
向こうも驚いたが、挨拶を交わす余裕はあった。

こんにちわ。

さらに何人かのハイカーとすれ違った後、川沿いの道を走り続けるうち、対岸を歩くハイカーの列が延々と続いているのが見えた。
濃緑色の川べりの道に、色とりどりのマッチ棒の頭のような帽子やベストが、ぽちぽちと置かれている。
どこまで行っても、いる。
カーブを曲がる度、背後からも、小さくうなり声が上がった。
橋の上でも、狭い歩道にびっしりとハイカーが並んで、あふれそうだ。
もう、これだけの人数を相手に挨拶をする気力は無かった。

島根橋を渡ると、小川小学校の下里分校の手前に、さんぽさんが見つけた日本一大きい 馬頭観音がある。
その前で、みんなカメラのシャッターを押した。
桜咲く下里の集落 [左写真]
行く手の桜の下には、木造平家建ての校舎があった。枯れた木目が浮いた木枠のガラス窓が懐かしい。

[右写真]
集落の向こうから、今度は大勢のハイカーの集団。
左手にこんもりと丘。
そして、「見晴しの丘公園」、続いて「カタクリとオオムラサキの林」の看板も見える。
だが、入口から見える通路には、ぎっしりとハイカーが詰まっていた。
一行は、それを見上げながらカーブを曲がった。

県道11号線に入ると、あたりは急に建物が多くなり、 それが小川町の市街地だった。
武蔵嵐山から15km走って、最初の コンビニmap 休憩だ。
加藤さんちは、買物は[み]に一任され、[直]はその間にブレーキシューの掃除に専念した。
洗濯に行くお婆さんと、芝刈に行くお爺さんみたいだと、[み]は思った。
[左写真]
市街地に到着。路肩も広い場所が多く、比較的スピードを出しやすい。

[右写真]
最初のコンビニ休憩。
小川町の市街に入る

▼11:45〜12:50 15.3〜23.7km 小川町〜栗山林道へ

コンビニを出ると、県道11号を西へ向かう。
温泉施設「パトリアおがわ」の前を通る時、右前方に越越城址が見えるはずだが、 派手な温泉施設に気を取られてそちらを見ていない。
その後、すぐ左折して槻川を渡り、川沿いに西南西へと走り、落合のT字路を左へと向かう。

うねうねと続く、館川砂防ダムへと向かう道。
ゆるやかなカーブの向うから、大きな鳥居がぬっと立ちはだかった。
地図を見たら、この山のどこかに住吉神社があるようだ、その鳥居だろうか。

その頃、平地ペースのランドナー達にしがみついて来た[み]は、少しはしゃぎ過ぎた事を後悔していた。
足に乳酸溜まりが出来かけているし、どこかで疲労回復のタイミングを掴まないと、足が売り切れてしまう。
上り基調だと言うのに、心地良い景色に浮かれ、耐えきれずに小さな爆発を起こしてしまったのだから、 それは自業自得だった。
いよいよ足が重くなり、真剣に休憩を考え始めた矢先、赤木のある地点で、一行はぴたりと止まった。
あ、休憩かな?」と一瞬期待した[み]だが、世の中そう甘くはない。
またすぐに山へ向かう [左写真]
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5

[1]
コンビニを出て10分も走っただろうか、景色はもうこんな具合。

[2]
殆ど気付かないほど緩やかな上りが続く。

[3]
いくつかカーブを曲がると目の前に鳥居。自転車に乗ったまま通っては罰が当たるので、脇道へ避けて。
桜が覗く坂 [4]
鳥居から僅か5分。栗山林道の入口に到着してしまった。

[5]
林道を上り始めた。ほの暗い木陰の向うから、輝くような桜が顔を覗かせる。

嬉しそうに振り返った高地さんが、いきなり10%はあるかと思われる、針葉樹林の暗がりへ向かう 上り口map を前に、言い放った。

高地さん:え〜、ここが入口です。

嫌な傾斜だった。
[み]はもう少し心拍を落としたかったが、他のメンバーはすぐ坂の上へと姿を消し、高地さんは我々の出発を待っていた。
彼は「押してもいいですよ」と言ってくれるが、そうじゃなくて....。
疲れさえ取れれば少しは上れそうだが、しかし待ってはくれない、否応なく歩き始める高地さん。
ささやかな抵抗のつもりで一旦は走り始めた[み]も、いくらも行かないうちに潰れた。
もう背筋を伸ばす力が残っていないから、前荷重にする事ができず、前輪が浮き上がる
結局歩くことになった。
だが、それで楽になるかと言うと、[直]や高地さんと[み]では歩幅が違うので、殆ど小走り状態、苦しくなる一方。

高地さん:もうじき、すごい景色が見られますよ。その上にすごい桃園があるんです。

殆ど上の空で聞いていた。
いくつか九十九折りを上ると、斜面の陰からピンクの濃淡がチラチラ見えてきた。
盛りを過ぎてはいたが、それでもまだ丘の斜面を覆っている桃色の林が、息苦しいほどだ。
[右写真]
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3
4
峠道の高地さん
[1]
本邦初公開! こんな低山で高地さんが押す姿を見られるなんて!?

[2]
高地さんお勧めの絶景ポイント。加藤家的には、そこに高地さんが入ると旨さ倍増。

[3]
くろぐろとした杉林越しに、せつないほど白く輝く桜。

[4]
盛りを過ぎても尚、桃源郷の面影を残す桃林。このあたりの桃は食用ではなく、切り花として栽培/出荷されているという。

すかさず景色を観賞、撮影するふりをして、立ち止って息を整える。
そうして心拍が落ち着いて来ると、申し訳程度に、その先の緩い坂を少し走ってみたりもした。

でも今回は、殆どを押したお陰で、高地さんお薦めの絶景ポイントや桜と桃の競演など、 普段の倍は写真を撮ったと思う。
会津の駒止湿原の時は周囲に目を配る余裕が無くて、頂上までに20枚しか撮っていなかったのだ。
木立越しの桜と桃園
「笠山 萩平」を指す指標は笠山の方へ向かい、そこから300mの場所に、昼食場所に指定されたトイレがあった。
そこで初めて、梢を透かしてを仰いだ。
近くの堂平山には天文台観測所があるという、夜はさぞかし素晴らしい星空なのだろう。
笠山-萩平の標識から上 [左写真]
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[1]
「山火事注意」の看板の隣に、真新しい木製の指標が見えた。「至 笠山 至 萩平」と読める。

[2]
走り去る慎之助さん。花束に迎えられているようだ。

[3]
続いて[直]も桜の門をくぐる。

[4]
昼食場所に到着。もうみんな待ちくたびれて、お昼を食べ始めていた。

▼12:50〜13:42 23.7km昼食場所

トイレの手洗いの水は湧き水だろうか、とても冷たくて気持ち良く、顔の火照りが取れるまで、 何度も顔を洗った。

お昼はいつもと同じコンビニのおにぎりなので、すぐに食べ終わってしまう。
他の人を偵察に行くと、高地さんが鍋焼きうどんを火にかけながら、冷や奴をすすり込んでいた。
その横でぐーさんがGPSのログを吸い出している。
子連れ狼さんは、トランギアのアルコールストーブに火を入れたが、 これは意外とが上がるので[み]は苦手意識がある。
とっとと逃げ出した(笑)
そう言えば我が家には、エスビットからガスコンロまで揃っているのに、最近使った事が無い。

[直]:それより少しでも荷物を減らすように!

トレンクルで走る時は、それが至上命令なのだった。
それならママチャリのお出かけセットの中に入れたらどうかな、 でももう季節はに近付いているじゃないか。
[右写真]
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[1]
道の反対側の祠から見た昼食場所。ベンチもあって、休憩には手頃だ。
昼食場所とトイレ
[2]
道の反対側のトイレ。かなり立派で綺麗だ。右横に祠への階段がある

[3][4]
昼食風景。
昼食風景

そして食後のひととき、嬉しいお土産をいただいた。
手塚さんから、SUNTOURのWレバーのカバー。
どこに付けるものかと思ったけれど、我が家にあるレバーではちょっと解らなかった。
え、そのレバー? ええと...SIMPLEXと書いてある。
それから、色とりどりのステッカー、CampagnoloとかNITTOとか、他に我が家では一番人気になったけど、 大っぴらには出来なさそうなものまで(汗)

DOIさんからは、どこにでも貼れそうなサイズのSUNTOURのステッカー。
これは嬉しいけれど、一生使わないで飾っておきそうだ(笑)

食後のひととき [左写真]
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[1]
ご神体はかの有名な豊穣のシンボル。

[2]
物々しく取り囲まれてしまったトレンクル。

[3]
石川さんはコーヒーを入れてくれた。[み]が頂いたのは超エスプレッソだけど、 カフェィンで元気一杯、ショック療法になったかも。
出発準備 [4]
高地さんになついていた緑色のクモ。しばらく仮死状態でいた。もう少し青みが強いと翡翠色になるのに。 誰かが、身体の大きさと仮死状態の長さの相関関係について教えてくれたような。

[5]
ひと休み終えて、そろそろ出発準備。

▼13:42〜14:14 23.7〜28.7km栗山〜林道白萩線起点

気が付くと、1時間近く経っていた。
少し慌てて昼食場所を出発すると、まずは来た道を引き返して指標まで下る。
トレンクルは他の自転車と挙動が違うので、我々は少し遅れて下る旨を告げ、最後尾をのんびり走った。
多少心細くても、2人でいつものペースで走る方が楽だ。
指標に着くとみんなが待っていて、その先、萩平への上り坂を上り返す。
その後は下り基調のはずだけど、緩やかなアップダウンが続くので、どちらが多いのか分からなくなる。
冷えると予測して上着を着ていたら、意に反して汗だくになった。

山並を堪能しながらの下り
[右写真]
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5

[1]
写真には出ていないが、うっすらと関東平野が見えていた。ここは荒川を走る時に正面に見える山並かもしれない。
桃園で止まって撮影
[2]
下りの景色も噛みしめながら、ゆっくりと走る[直]。

[3]
待ち時間を利用して、桃園の撮影会が開催されていた。

[4]
雑木林と桃の花の対比が、手前の自転車は子連れ狼さんのRALEIGH。

[5]
萩平から皆谷への道。地図で見ると九十九折りになっていたが。
山あいの道を走る一行
いくつか緩めの九十九折りが続いた後、最後にちょっときつめの坂が見えた。
そこを上るにはちょっとギアが重めの気がして、もう1〜2段軽くしようと思った矢先、後ろから励ましの声が飛んだ。

もう、この坂で終わりですからね!

あ、そんならいいや、このまま上っちゃえ。
皆谷バス停への指標前 [左写真]
写真奥がかなり急な下り坂になっている。ハイキングや登山のアプローチに使われる皆谷バス停への指標が。

[右写真]
空を仰ぐと雲行きも怪しくなってきている。不安そうなメンバー。
上りきったら、案の定思いっきり息が上がっていた。
呼吸を整えようと、よたよたと平らな場所を探すと、傍らに 堀立て小屋map があり、「さすらい無人店」と看板が掲げられている。
これがAyakoさんに妙に受けていて、次回も同じコースなら、きっと新たな名所として紹介されるはずだ。

もと来た方を見れば、道の脇には「林道白萩線起点」と「<皆谷バス停  林道白萩線/至白石>」の標識。
しばらく地図を見ていた幹事が、何となくそわそわ、上り坂の方を気にしながら言った。

高地さん:ええっと....このまま白石峠へ行きたいって人がいまして....。
[み]:うわ、やられたっ! この嘘つきぃ(笑)

一気に全身から力が抜けて、爆笑しながらハンドルの上に崩れ落ちた[み]。
もうヘロヘロになっているように見えるが、正真正銘バテた時には、むしろ口数が少なくなって感情表現が乏しくなっていくので、 ぎゃあぎゃあ言うのはまだ元気な証拠だ。
だけど、見回しても他には率先して弱音を吐ける人がいないんだな。
特に男性群はプライドがあるし(笑)

▼14:16〜18:03 28.7km〜75.4km林道白萩線起点〜サイボクハム

[み]:本当にこの道なんでしょうね? 下りきった後で、また上り返すなんて勘弁ですよ。(意訳)

その問いには誰も答えてくれない。
みんな、もっと走りたかったのだろうか。
しかししばらく下ったところで、今度は石川さんがブレーキが効かないと言う。
トレンクルはともかく、ランドナーで言わんで欲しい。
石川さんからブレーキの説明を聞いて

高地さん:うわあ、よりによってコレ?....効かないんで有名ですよ。シューなんかペアで300円。

高地さんが脅かす。
ペアで300円って、何かのおまけじゃあるまいし。

石川さん:いや、そのうちシュー交換するつもりだったし。

石川さんがもごもご言った。
人の気配がし始める
[左写真]
新田付近の梅林だろうか、白い花が咲き誇っていたが、無造作に置かれた廃材が観光資源をぶち壊して勿体無い。
[右写真]
ようやく下界のバス通りに降りて来た。橋場バス停近く。右手に見えるのは観音山?
山から下界のバス通りまで降りてくると、ぱあっと空が開け、 あとは緩やかな下り坂になって、少しだけ肩の力が抜けた。
だが[直]はそれどころではなかった。
フロントチェーンリングの掛け替えが手動のため、一旦停まらなければアウターに入れる事が出来ない。
今はインナー/トップでペダルの回転数を上げられるだけ上げて、気持ちよく速度を上げ続ける一行に、必死にしがみついている。
[み]も[直]の様子が気になって、バックミラーでチラチラと後ろを見ていた。
いくらトルクより回転で走るタイプの[直]でも、さすがに辛そうになってきている。
平地のポタなら[み]が先頭まで伝令に行くのだが、下り坂では速度が上がり過ぎて危険だ。
もうこの先きつい上り坂は無さそうに見えたので、思いきって前を走る手塚さんに声をかけた。

[み]:すみませ〜ん、どこか適当な場所で止まって貰えますか?
手塚さん:ストップ!

なんとまあ、判りやすく省略されてしまった事か(笑)
今度は何が?と不安げに振り向く一行([直]も含む)に、[み]が説明した。

[み]:この人([直])、今インナーで走ってるんで、ギアチェンジさせてやって下さい。

すっかり忘れてた、そんな顔で破顔したのは、当の[直]本人だった。
川沿いを下る [左写真]
12
34

[1]
川にせり出した回廊。鳴島さんに案内された高麗川沿いにも、こんな道があったっけ。

[2]
右側のカーテンのような壁のような、これ全部びっしり針葉樹林。

[3]
ちらほら民家が見えてくる。落合とは川が落合う合流地点の意味らしい。腰越の近くにも別の「落合」があるが、 そこも槻川と支流の合流点だった。

[4]
突き当たりは、<寄居[294]=[11]小川/川越
槻川沿いの道は、川にせり出した回廊や、杉林に飲み込まれそうな隘路、生活感溢れる集落の中など、 次々と姿を変えて楽しませてくれた。
坂本の集落を過ぎて大内沢川との合流点(落合)に突き当たる場所が、落合橋交差点だ。
標識には、←[294]寄居−川越/小川[11]→とある。

その角の雑貨店「落合の店」の駐車場に滑り込み、小休止。
ここはよく休憩所として使われるらしくて、飲み物の自販機だけで5機は並んでいたし、隣の敷地にはトイレも用意されていた。

落合橋から槻川沿いに
[左]
落合の店map はオアシスのようだ。
[中]
槻川に沿ってつかず離れず走る。
[右]
信号待ちでルートを検討する、高地さんとぐーさん。

そこを出ると、交差点を右折して県道11号に入り、槻川沿いに南東へ向かう。
役場、中学校、「和紙の里」、小学校、そして民家....観音山の麓をぐるりと回って帰る間に、次第に建物の数が増していく。

と、信号待ちのついでに、高地さんとぐーさんが地図を広げて相談を始めた。
実は本来のサンツアーミーティングは、この少し先の小川町で終了、高地さんと余力のあるメンバーは、 さらに20km先のサイボクハムで、極上の豚肉にありつく予定だった。
この先も走るかどうかの選択を迫られた[み]は、上目遣いに様子を伺う。

[み]:サイボクハムね、行きたいけど....。

だが高地さんも他のメンバーも、怖れていたほど迷惑そうには見えない。

[み]:でも速くても25km/h巡行まで、それから30分おきに休憩を下さい。

あ〜あ、言っちゃったよ。
お荷物覚悟の確信犯が犯行予告をしているようだが、これでも完走のための作戦らしいので勘弁して。
皆さんの堪忍袋の緒が切れない事を祈りつつ、同行させていただく事にした。

[右写真]
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34

[1]
すぐ右側に河原が見えた。夏は岸まで降りて行って流れに足を浸してみたい。

[2]
落合の集落に入ると、しばらく慎之助さんのストレッチが続いた....。

[3]
落合の川沿いの桜並木、隠れた景勝地。こんな絶景に、家族連れが2、3組いただけ。

[4]
下里で槻川を渡った直後のカーブの たばこ屋map
落合の集落へ

我々は小川町の 落合mapから往路のコースへと復帰したはずだった。
それから先は殆ど朝と同じコースのはずだったのに、同じ場所とは思えないほど風景の表情が違ったのは、夕陽のせいだったのか。
槻川沿いの桜並木の傍でしばし足を留め、この日1日の名残りを惜しんだが、往路のこの風景を覚えていないのは、不思議だった。

やがて見えてきた小川町の市街地で、手塚さんと慎之助さん、ぐーさんが離脱。
次は少し山あいへと向かい、下里のカーブの途中のたばこ屋に転がり込んで、休憩した。

出発して集落を抜けると、誰かが右手の山(仙元山か物見山?)を指さし、後ろのメンバーが次々と仰いで声を上げた。
パラグライダーだろうか、モノトーンに近くなった午後の山陰を背に、 2つの翼がゆらりゆらりと舞っている。
走り続けるメンバーは、しばらくは近付いてきた赤い翼にカメラを向けていたが、やがて集落を突っ切るのに忙しくなって、その存在を忘れた。

朝は[直]のブレーキが効かず青くなった長い坂を、じりじりと上り、 玉川村と嵐山町の境界の田黒交差点mapを直進して、往路とも別れを告げる。
その行く手にはゴルフ場の看板[2]が林立し、 [み]はまた弱音を吐いた。

[2]

神社仏閣ゴルフ場の看板を見たら、アップダウンを覚悟しよう。
嵐山町から鳩山町へ
[左]
正面に見えるのはたぶん大平山。右前方に小倉城址があったはず。
[中]
嵐山町の看板のある信号。足下に黄水仙が咲き誇っていた。
[右]
鳩山町でコンビニ休憩。郊外型の大きな店鋪は、疲れた時には頼もしく感じられる。
都幾川を越え、県道を走り継ぐうち、トラックが多くなり、全体的に交通量も増し、 居心地が悪くなる。
子連れ狼さんが離脱した時も、走るのに忙しくてろくに挨拶も出来なかった。
陽が傾いてきて、こんな場所に長居は無用とばかり、足が速まる。
しかしせっかく調子付いても、30分なんてあっという間に経過してしまう。
越辺川の近く、鳩山町でまたコンビニ休憩だ。
またかい。
お荷物[み]のお陰で、すっかり休憩所巡りツアーになってしまった感のある帰路だったが、 終幕は間近だった。

越辺川を越えたら、そこは坂戸市だった。
もう、どこにでもありそうな普通の町じゃないかと、ちょっとがっかりしながら走るうち、高麗川大橋を渡り、 やがて中心街に突入。
狭い道路に渋滞が出来ている、その脇を、[み]は縁石でペダルを擦りながら(うぎゃ)すり抜けた。

そのうち大きな交差点に差しかかると、急に目の前が広がり、 そこには鋪装もしっかりした国道があった。
ここなら車道や歩道も広く、やれやれようやく人間扱いされると思いきや、 やはり世の中そう甘くはなかった。
東武東上線を越えるのに、スロープの無い歩道橋担ぎが待っていた、そんなもの頼んだ覚えは無いのに。
これがまた疲れた足に追い討ちをかけ、一気に乳酸が溜まる。
次のコンビニ休憩は本当に嬉しかった。
そこは店内の一角に椅子とテーブルが並べられ、食事や休憩も出来るようになっていた。
まあ、そこでゆっくり休んでいる余裕は無かったけれど。
坂戸市街 [左写真]
坂戸市の看板をくぐる。昔、ここに住んでいた知人から、杉並からは遠い場所だと教わったが、まさか自転車で走る事になるとは。

[右写真]
国道407号が線路を越えるスロープの無い歩道橋。バリアフリーなんて遠い夢。

その後は薄暮に急かされるように走り始め、どう考えてもあなたがた自転車の通行なんか想定していなかったでしょう と言うような国道を走った。
鶴ヶ島市に入ったり川越市に入ったりしながら、農業大学校の西からゴルフ場の外縁をぐるっと回ると、 右手に見えてきたのが本日の反省会場、サイボクハムだった。

▼19:22〜19:42 75.4〜80.7kmサイボクハム〜新狭山駅〜帰路

サイボクハムの「サイボク」は何なのか?
[み]はずっと「埼北」か何かだろうと思っていたが、実はこれ、埼玉種畜牧場の略だそうだ。
埼玉特産の豚、スーパーゴールデンポークを育成している。
ちなみにこのスーパーゴールデンポーク、東京の高級スーパーでも売られていた。
[み]は偶然、夕方の値引きで半額になった薄切りモモ肉をゲットした事があるが、普段の安っぽい焼きそばの味がひと味違った。
で、今回ここでは、以前食べて美味しかったショルダーベーコンを買ったのはいいけれど、 あの時どうやって食べたのか、忘れてしまったのだ。
スープ煮だったか、焼いたのか。

そうそう、ここのレストランは、入口に冷蔵ロッカーがあるので、先に即売コーナーで買物をした後でも、 ゆっくり食事を楽しむ事ができる。
ところがこのメンバーは、一目散にテーブルに雪崩れ込むほど飢えていたので、そんなロッカーの事など気付きもしなかった、あ〜あ。
それどころか、食べ始める前に料理の写真を撮るのも、誰一人として思い出せなかったのだ。
気付いた時にはもう、全員が料理に口をつけていた(笑)
みんな笑いながら手を止め、それぞれ料理の写真を撮り、1時間かけて、 Ayakoさんが残したポテトまですっかり片付けた。
すっかり気持ちが良くなった一行だったが、やがて襲いかかってくる睡魔を迎え撃つかのように、席を立った。

サイボクハム
[左]
サイボクハムに到着。即売コーナーはハムだけでなく豚肉全般の販売をしているし、外の屋台では野菜なども売っている。
[中]
ゴールデンポークのスペアリブだ! 食べ終わったガラを持って帰ってスープのだしに使いたかった。
[右]
食事が終わって駐輪場へ戻ると、自転車たちが無言で迎えてくれた。

サイボクハムを出た一行は、川越線笠幡駅西部新宿線新狭山駅へ向かう、2方向に分かれた。
加藤さんちの2人は高地さんに案内されて、新狭山駅を目指す。
県道261号を南下し始めると、そこは街灯はあるものの暗くて走りにくい。
高地さんのランドナーよりトレンクルのSuperFireのライトは明るいけれど、 路面状況をよく知らないし、自転車の走破性が段違いなのだ。
モールトンやママチャリだと、多少の悪路でも気にせず突っ込んで行けるが、同じ道をトレンクルで走ると、 かなり速度を落として路面を見極めながらでないと走れない。
そう言えば、バイクトライアルもタイヤの径が小さくなると、難易度がぐっと上がってしまうと聞いた、 まあそういうこと。
高地さんも我々に気を使って、速度が適当かどうかを何度も聞いてくれた。

柏原交差点を左折して県道397号へ入り、1台20円の通行料を払って入間川の狭山大橋を渡る。
橋の上は街灯が明るいが、河川敷を覗き込むと真っ暗だった。
荒川もそうだけれど、夜のサイクリングロードを走る機会があったら、用心してかからなければいけないだろうなあ。

あとは国道16号を左折して、新狭山駅入口交差点を右折するばかり。
[み]はこの時まで、高地さんが自走で帰るものと思っていたが、なんと、一緒に駅まで来て輪行するという。
おおっと、今日は高地さんの輪行シーンのサービス付き!
本当に、大盤振舞いだ。
新狭山駅
[左]
新狭山駅に到着。それとなく輪行準備にかかる時間について牽制する高地さん。
[中]
高地さんのランドナーの輪行準備。フォークこそ抜かないが、前後輪を外し、後ろの泥よけを外している。
[右]
フロントバッグは左肩にかけ、輪行袋の上からフレームを直接掴んで、階段を上る。頼もしい。
しかし、近付く新狭山の駅舎を前に、高地さんと[み]はそれとなく火花を散らしていた。

高地さん:僕、輪行の支度は遅いですよ、10分くらいかな。荷姿大きいですし。
[み]:え〜っ、10分なんて言ったらうちのトレンクル、負けるかも。

これが一見フェイントをかけているようだが、実は[み]はまた弱音を吐いていた(笑)
我が家のトレンクルは装備を充実させた結果、折り畳みの手順もややこしくなり、 この日の朝は完了までたっぷり6分半はかかっていた。
だから、暗黙の「よ〜い、どん!」で荷造りが始まると、 折り畳み自転車とランドナーの対決にはあるまじき接戦となった。

普段なら丁寧にまとめる小物もぐいぐいと押し込み、大急ぎでやっつけて、1番で完了した[み]のタイムは5分。
高地さんと[直]が殆ど同時で、6分前後だった。
[直]はともかく、フルサイズのランドナーの輪行準備でも、 慣れればこんなに短時間で完了するなんて驚き、さすがは高地さんだ。

その後に、もう1つサービスで見せてもらったもの。
大きな荷物をひっ担いでぐいぐいと階段を上る高地さんの姿は、まさに、幾多の苦難を独りで切り抜けてきた、 逞しい旅人の姿[3]だった。
でも、反対側へ回ってみれば、サイボクハムのお肉たっぷりのレジ袋がブラブラ。
高地さんは、サイボクハムへ立ち寄った日には、美味しいお肉でカレーを作ると言っていた。
そうだ、旅人の身体は食べ物で出来ているのだ。

でも....食べるだけでは、旅人にはなれないんだよね、やっぱり(苦笑)

[3]
あ〜、よいしょっと(笑)


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