四畳半の住人 / 四畳半で梅干しを作る / 土用干し
梅雨明けして、土用(7月20日)になり天候が安定してきたら、晴天が続く日を選んで漬けてある梅を干します。私は夏に遊び過ぎて秋に干したことがありますが、やはり熱い日に干さないと梅の発色は今一つです。夏に干した梅は良い色が出ます。干す前はまずそうな色ですが、日に当てるととても美味しそうな色に変わります。最後の仕上げです。丁寧に干して下さい。
梅雨明けと同時に夕立がおこりやすいのでよく注意してください。 私の感覚では梅雨明け宣言前が一番天日干しには適していると思いますが、毎年、後の祭り。最近は天候不順ですので、土用の梅雨明けを待たずにいい天気が続いたらさっさと干してしまいましょう。こんな風にえらそうに言っていますが、毎年遊び過ぎて、8月の終り頃に慌てて干したりしています。今までの最悪は、10月の土用干しでしょうか。
干すのに最適な天気
梅を干すにはジリジリと肌が焼けるような日射しが続くことが大切です。なかなか働いていると時間が取れませんが、工夫して時間を作りましょう。週休2日なら金曜日か月曜日に休むとか、友人に頼むとか。雨が降る前後は湿気が高いので干すのには適さないことがあります。湿度が高く、気温も高いと食べ物が腐りやすくなるので(干物も同様)、今日は洗濯物がよく乾くねぇ、、って日を選びます。これがなかなか大変。連続した日でなくても構いませんが、なるべく一気に干し上げたいものです。
最近は天気予報で、洗濯指数なるものがあります。洗濯指数は10〜100まで10飛びで、洗濯指数10〜40は論外、50〜70は普通ですがやはり梅干しを干すのは不適です。やはり梅干しを干すのは最低でも洗濯指数80以上です。 洗濯指数80では「どんな物でもすっきり乾くでしょう」、90では「厚手の物でも早い時間で仕上がりそうです」、100 では「絶好の洗濯日和。布団干しにも最適です」となっています。もちろん洗濯指数100=絶好の梅干し日和です。天気予報の洗濯指数を目安にするとラクチンです。
干す時間帯
真夏なら朝7時からジリジリとした日が差しますから朝の7時から夕方の3時頃までが干す時間です。最終日だけはそのまま冷えるまで干し続けても構いません。夜干しするとよい言われますが、夜干しは夜露がつくのがいいので、気温の低下が期待できない都会の夜では、雨の心配の方が危険で、ベタっとした感じになってしまうので、夜は梅酢に戻したり、部屋に入れて下さい。夜はグっと気温が低くなるような地域の場合は、この限りではありません。2時とか3時に取込みは早すぎると思われがちですが、夜干ししない場合は、まだホカホカの時に梅酢に戻して下さい(最終日は梅酢に戻さない)。
干す場所を探す 都会ではなかなか干す場所がありません。私の家の回りも高層住宅が立ち並び、干す場所を探すようになりました。干す場所は自宅の近くを前提としていろいろ探してみました。午前中は東側の隣家の屋根、午後は外階段や外の道路、屋根の上など考えましょう。大きいザルにしてしまうと場所の確保が大変です。スダレも同様ですね。なかなか広げる場所がありません。小さいザルで僅かな日光を求めて干すのがコツかもしれません。
私の家もだんだんと干す場所が減り、今年(2002年)は大きいザルに麻紐をつけて、洗濯物を干す場所に吊り下げました。。ただゆらゆらするのが少し気になります。吊り下げる場合は大きい梅ザルがお薦めです。このザルは魚や他の野菜を干す時にも使えます。
2002年7月の天日干し風景。 よく質問されるので注意を!
車の上は辞めましょう。車のボンネットはついつい置きがちでしょうけど、そこは熱く焼けた鉄板です。焼き梅干しか煮梅干しになってしまいます。魚の干物ならばきっと煮えちゃいます。で、強い酸ですので、車の塗装も傷むかも知れません。ボンネットに置く位ならば、ザルに紐をつけて、電柱や壁にでも掛けて下さい。
干し方
- ジリジリとした日光で
私が目安にしているのは、日中に朝顔などの葉がぺろんと力なくテロテロになるような日がお薦めです。干す時に梅を見て、、げっ、、不味そうな色と思う人が大半と思いますが、心配ありません。天日干しにより、赤紫蘇の色も均一になり、白梅干しの場合もキレイな色に変化していきます。初日は不味そうに見えるのはよくあることです。なかなかそういう日に当らないでしょうが、わずかの時間でも干しています。
- 天気予報と相談し、今日はバッチリという早朝5時起きします。朝7時までには並べ終わるようなスケジュールを立てます。暑い日差しは日中だけじゃないので、朝日も無駄なく使いましょう。
- まだ梅は柔らかいので皮を破らないように丁寧に扱います。
- 丁寧に梅酢から取り出し、ザルに並べます。漬物容器の上にザルを置き、そこに梅をまとめて置いてからザルに並べても時間の節約ができます。
- 梅酢は、出来れば透明なガラス瓶(梅酒の瓶など最高)に移し、日光浴させます。漬物容器のままラップなどで蓋してもいいですが、透明ガラス瓶の方が全体が温まるのでより殺菌効果があります。瓶に移すときに、ザルを通して細かい赤紫蘇は取り除いておくと次回の梅干しが楽です。
- ザルやスダレは下側も空気の流れが必要です。場所に余裕のある場合は、段ボールなどで地面から上にあげてください。たまにザルに貼り付くのが嫌なのか、ザルにビニールを敷いて梅を並べている人もいますが、ビニールに載せるならば、何もザルに干さなくてもいいんじゃないかなぁ。。と思います。ビニールは通気性がかなり悪く(ってかゼロと考えていい)、干し物には向きません。よく考えてね。しかも吸湿性もゼロに近いので、こぼれた梅酢はしみ込まず、梅の回りにこびりつき、塩分がますます強くなります。だいたいビニールの上じゃ煮えちゃいますよ。(^^;)
- アスファルトや車のボンネットの上では、ゆだってしまいます。注意してください。写真は夕方に近いからもういいかな。。なんて置いちゃっています。
- 梅酢の水分が乾いた頃に梅をひと粒づつひっくり返します。乾く前に濡れている時に返すとザルにくっ付いてしまいます。
- 1日2、3回返して均等に日をあてます。これは実は大変ですが、楽しい作業です。つまみ食いも出来ます。
- 赤紫蘇も一緒に干します。一枚づつ広げて破らないようにザルに広げます。赤紫蘇は全部をゆかりにする場合は適当に広げれば大丈夫です。1枚づつ食べたい人は大きい形のよい葉だけを丁寧に広げて干します。
- 赤紫蘇は生乾きの時に広げると楽です。赤紫蘇は一日でやろうと思わず、何日もかけてやってください。大変ですし。。参考:私の赤紫蘇の干し方
- 赤紫蘇はある程度、乾いたら風で飛びやすいので洗濯ネットなどに入れて干すといいです。赤紫蘇は10日間ぐらい干し続けます。ゆかりにする場合、カリカリにしないといけないので、乾燥してから電子レンジを使います。水分が残っている時に電子レンジに掛けると茹でられてしまうので注意です。ある程度乾燥させて水分が少なくなってから、電子レンジでパリンパリンにするといいです。我が家には電子レンジがないので、大家さんちに出張します。
最初の二日位は、夕方に梅酢に戻す よく夜干しをすると良いと聞きますが、それは夜露がでるような夜は気温がグッと下がる郊外のお話。なんでもテレビや本の言う通りには行きません。東京の夜は蒸し暑く、コンクリートの地面は土の地面より熱を持っています。夜干しの目的は温度差を利用し皮を薄く丈夫にするものですので、都会では夜干しせずに
3時頃に梅酢の容器に戻します。実際には、1日干しただけでもういい感じになってしまうこともあります。干し上がりの感じは皮が薄くつまめる状態です。1日で充分と感じたならばそれでも構いません。
友人に干すのを頼んだ時、テレビで言っていたからと夜干しされてしまいました。その何日かは特に蒸し暑く、出来た梅干しはしまりが悪く、皮は破れみてくれの悪い梅になってしまいました。夜干しするか否かは御自分で判断ください。
もちろん天気が不安な場合は部屋に入れたほうがいいと思います。 梅がまだ温かいうち〔3時頃まで)に戻します。赤紫蘇の色にムラが出ていると思いますが、夜は梅酢に戻すことで全ての梅が均等に色づいていきますから心配ありません(→
梅干し Q&A > 梅の色づきがバラバラです参考)赤紫蘇は梅酢に戻さず、室内に入れるだけにします。半乾きになったら洗濯ネットに溜めていきます。
3、4日目〜
干し上がりの見極めは、梅干しの皮を指でつまんで持ち上げてみます。皮が薄く柔らかくつまめるようなら出来上がりです。つまめる皮が厚く、固いうちはまだ干します。干す日数にこだわらず、もっと干して下さい。
最後の日は梅酢に戻さず別の容器に取り分けるか、ザルのまま置いておきます。天気がよければ、風通しの良い場所に出しっ放しで構いません。今年(2002年)からザルを紐で吊るす方式にしたところ、仕上げの時はそのまま外に吊るしておいても問題ありませんでした。
実際には、1日で土用干しを終える梅もあります。仕上がり重視で干し時間を決めて下さい。
保存 あまり深い器に入れると下の方の梅が潰れてしまいます。柔らかい梅の場合は、タッパーやドンブリなど浅い皿に並べて保管します。保管中に梅から梅酢が染み出て下の方はしっとりと濡れた梅になります。赤紫蘇はこのまま10日ほど干しつづけます。半年目からが食べごろです。干し上りの梅干は塩っぱいけど、太陽の香りがするようなフルーティな味わいでそれも美味しいです。出来たての梅干しならば、梅干し嫌いな人でも食べられそうです。半年から1年たったころが塩が馴染みまろやかになってきます。本や昔からの言い伝えでは、3年以上寝かせると旨いとありますが、そんな先入観は捨てたほうがいいです。3年以上っていうのはもっと塩がきつかった頃の話しじゃないかなぁ。。私の梅干しは5年前まで遡って食べても1年モノ、2年モノ、3年モノ、、差はそれほど感じません。
3年以上熟成と言うのは、昔のキツイ塩分の場合で、塩がキツイから3年寝かせて〜が正しいと思います。 熟度も揃った梅が入手でき、殺菌もお手軽に出来るようになり、菌に強い材質の漬け容器があり、18%以下の減塩が可能になった最近では3年寝かせて、、は必要ないと思います。 そもそも15%以下の減塩の場合は1年過ぎると味が惚け落ちてきます。上手に漬け上手に干すと3ヶ月ぐらいから蜜のようなものが出てきます。熟成が始まった証拠で、味もまろやかに変化してきます。
ごてごてと書いても質問が多いのが土用干しです。2004年は実際の土用干しの状態を大きい写真で紹介することにしました。→
土用干しの実際
富山にお住まいのMakiさんからメールを頂きました。まったくその通り!って思った部分を抜粋して紹介させていただきます。2005年7月28日
しかし自分が梅干を作っていると、道を歩いていてふと香りに気づき、
「ん?どっかで干してる?」と見回してみるとビンゴだったりします。
自分で作るようになるまでは、全く気づかなかったのに、不思議なものですね〜。
│赤紫蘇を入れる2/2 │土用干しの実際│
四畳半で梅干しを作る
2000年10月24日作成 2005年7月19日更新 四畳半の住人