平成21年 4月

   変わるもの変わらぬもの

    昨年(平成20年 )清水寺で世相をひとことで表すと「変」という字でした。今年1月にアメリカ
    大統領になられたオバマ大統領の訴えた言葉も
「変化( チェンジ)」でした。内容は、違っても同
    じ「変わる」という言葉です。変わるということで、あの平家物語の冒頭に
「祇園精舎の鐘の声、
    諸行無常の響あり」
と出てきます。この諸行無常(しょぎょうむじょう )という言葉の通り、春に
    花が咲くのも無常、秋に花が散るのも無常、生あるもの必ず死に帰す、これも無常、善くも悪く
    もすべてものは変わっていく。不変なものはない。というのが世の姿ということなのです。心だ
    けは変わらないという人がいます。しかし、そうでしょうか。「こころ ころころ」という言葉
    があるように時と場合によって 今まで信じていた親友に裏切られて「もう腹が立った。あいつ
    は親友でも何でもない」と変わっていく「私の心」も、常にうごめき変化してとどまることがな
    いのです。ご開山親鸞聖人は

    □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 
    
□ 火宅無常の世界は、よろずのことみなもって そらごと たわごと 
    
 まことあることなきに、ただ念仏のみぞ まことにて おはします 
    
       (歎異抄後序 )                    
    
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
    この世は燃えさかる家のように移り変わる世界で、すべてはそらごとたわごといつわりで、真実
    といえるものは、何ひとつありません。その中にあってただ念仏だけが変わらぬ真実なのですと
    申されました。変わる諸行無常の世界にあって変わらないもの、それが阿弥陀さまの真実の教え
    であり、お念仏なのです。変わらない真実の教えをお聴聞させていただき、朋にお念仏の日暮ら
    しをさせていただきましょう。

 

                    戻る