使用する薬のお話
当院で、主として使用する薬剤
薬剤 対象疾患
抗鬱剤 主として、鬱病
抗精神病薬 精神病や気分障害
抗不安薬 パニック障害、強迫性障害、神経症等
睡眠導入剤 不眠症
抗てんかん薬 てんかんや、気分障害
漢方薬 不眠症、更年期障害、うつ病、神経症等

外来では、医師は、症状に対して効果をねらって処方しますので、このページでは、外来で聞きにくい、また説明する時間がない、副作用のお話をさせていただきます。

まず薬一般について言うと、ほとんどすべての薬は、初めて飲むときは、体にとっても初めての体験ですので、いろいろ副作用が出る可能性が有ります。現在の医療体制では、厳密に副作用のチェックがなされて発売されていきますが、100%安全との保証をされた薬が発売されているわけではありません。
薬の添付文書には、必ず副作用の項目があります。ただ、副作用がでる確率は、非常にすくない、また効果の方が副作用のことを考えても全体としてみれば、有用であるという判断で発売されているわけです。
また、肝機能障害や、アレルギー反応等は、人によりどんな薬でも出現する可能性が有りますので、ここでは、説明を省きます。

個別の副作用について

睡眠導入剤について

当然ながら、人によっては、効きすぎるという副作用が生じます。でも、現在主流となっているベンゾジアゼピン系の睡眠導入剤は、安全性が高く、効きすぎる副作用といっても昼まで寝ているといったことまでです。また、朝起きるには、起きれても、なんとなく体がだるい、ふらふらするといった症状が出る場合もあります。 これも副作用の一種で、薬に対する個人差は、どうしても有りますから、こういった症状が有るときは、薬を減量するなり、主治医と相談して、弱い薬に変更してもらう必要があります。

抗不安薬について 種類によっては、睡眠導入剤と似ておりますので、眠気等が生じる場合が有ります。 これも個人差が有りますので、あまり副作用が強い場合は、主治医と相談して下さい
抗うつ剤  抗精神病薬  抗てんかん薬 これらの薬は、上記2つのグループ比べて、副作用は、一般的に出やすくなっています。短期的には、めまい、ふらつきや、手足の震えなどです。長期的な副作用が出る場合も有ります。あまりひどい場合には、即時中止が必要ですが、主治医との相談が必要です。
SSRI/SNRIについて 最新の、お薬で、鬱病や、パニック障害、強迫神経症に効果があると言われております。しかも一般的には、副作用も少ないとの報道ですが、副作用がないと言い切れる薬など有りませんし、私の処方経験からいうと、眠気は少ないようですが、なにぶん新しい薬ですので慎重投与が望ましいのでしょう。
漢方薬 一般的には、漢方薬は、体に優しい、という印象を持っている方が多いと思いますが、当然ながら副作用があります。いわゆる西洋薬に比べて頻度が低く、致命的なものが少ないと言うだけです。また、歴史的背景から、西洋医学的な安全性の検証、つまり厚生省などによるチェックが他の薬の審査ほどは厳密に行われていないという事実も有ります。
妊娠について 特に女性の方で、薬を飲んでいると奇形児が生まれるのでは、ないかと心配される方がおられます。
もっともな質問ですが、正確な情報があまりないというのが本当のところです。人体実験をするわけにもいきませんし、動物実験のデータをそのまま人間に当てはめることも意味がないですし、100%安全と保証できる薬は、どこの科の薬でもありません。薬を飲んでいない方でも統計的に5−10%の確率で奇形児が生まれているという事実もあります。ただ特定の薬で、奇形児との関連が深い薬剤もありますので、医師との相談が必要です。

最近は、現在飲んでいる薬の情報を調べるのも以前に比べて簡単になりました。薬の本を調べると適応症が書いておりおよその病名もわかるようになっております。ただ内科など他の科とは異なり、薬は、あくまで症状に対して処方しますので薬の名前が、即病名には、つながらないこともご理解いただきたいと思います。
いろいろ書きましたがこのページを読んで薬なんか怖いから治療に行かない、と思わないでほしいと思います。
薬なんか飲まずに直るのが理想ですが、必要な場合もあります。そのときには、偏見を持たずに治療に前向きになってほしいと思います。

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