芝生の雑草(タチイヌノフグリ)の菌えい 2001年4月19日UP 21日改定
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我が庭には雑草が多い3-4月に多く生えてくるのがタチイヌノフグリ(外来種)だ。 実はこれまでイヌノフグリだろうと思っていた。 以前は除草剤を使っていたが最近はヒマなのと健康の為手で抜くことにしている。 生えかけのこの植物を手で抜くとしばしば堅い手触りがする、良く見ると茎が膨れているではないか。 さては『虫えい』と切断しては実体顕微鏡で覗いたが寄生者は見当たらない。 日本虫えい図鑑にも該当しそうなものが無い。 |
メーリングリストで問い合わせてみたが心当たり無しとの返事であった。
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実体顕微鏡の拡大率を上げてみると何か黒い点々が有った。 最初は細胞単位で傷んでいるのだと思ったがどうも丸すぎる!
この表面を削って拡大するとフラーレン(リンク)(化学屋なんで、炭素60個で出来た分子)=サッカーボール状の胞子がイッパイ?
菌えいだった。
UP後、メーリングリストで 下記教えて頂きました。
滋賀大学の横山さまから
『Soroshaera veronicae (ソロスフェラ・ヴェロニケ)という原始的な菌によってこぶが形成されるとされています. 日本の図鑑には取り上げられていなくて,残念に思います. この生物は真菌類のPlasmodiophoromycetes(ネコブカビ類)に分類する研究者と,粘菌(変形菌)類に分類する研究者があり意見が別れますが,いずれにしても菌えい(fungal gall)と考えられます. 石山寺に近い滋賀大学教育学部の校内にもたくさん発生します.』
福原@福岡さま経由、神奈川県立生命の星・地球博物館の学芸員出川洋介さんの話
『これは Sorosphaera veronicae (Schroet.) Schroet.という菌の菌えいです。(横山竜夫氏によると、和名「球嚢菌」) Sorosphaeraというのは、Plasmodiophoromycota、 ネコブカビ門の仲間で、かつては広義の変形菌門に位置付けられていたものですが、最近では独立させて原生動物としてみなされています。 この胞子のような「子嚢球」が発芽すると二本鞭毛を有した遊走子が生じ、これがアメーバとなってまた宿主細胞に感染します。 Alexopoulos等菌類の教科書のほか、Margulisの5つの王国などにも門の概説があります。 この種そのものについての、手近かな参考文献としては、講談社の菌類図鑑(上)p.212に横山竜男氏が書かれた概説があります。』
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原生動物とは意外な展開! それでは若い(gall)をすりつぶせば念願のアメーバーが見えるかもとすりつぶして見たのが上左の写真。 丸い粒々で構成された「子嚢球」が見えた。 同じサイズの粒々がブラウン運動のように多数動いていた。 どうやら「子嚢球」は60個?の胞子で構成されるようだ。 早速紙を切ってサッカーボールを作ってみた、6角形20枚、中身はTシャツ5角形は12個でした。