Fコードの攻略方
2002.09.22版

 Fコードはギターの初心者が必ずぶつかる壁です。この壁が越えられないために、ギターを止めた人は多いと思います。 Fコードはハイ・コードやバレー・コード(またはセーハ・コード)と呼ばれるコードの代表的なコードです。 みんな初めはロー・コードと呼ばれる、開放弦混じりのコードを覚えていくのですが、 どうしてもこのハイ・コードを習得しないと、弾ける曲に限りが出てきてしまうため、 早かれ遅かれFコードに挑戦するわけですが、ロー・コードに比べ、綺麗に響かず、 またフォームが難しいために敬遠してしまい、やがてギター自体を止めてしまうのです。

 ハイ・コードの特徴は、開放弦が混ざらないため、すべての弦を指で押さえなくてはなりません。 その弦の押さえ方が弱いと音がミュートされて響きません。そのために強く押さえようと力を入れます。 すると、日常使わないような手の形のため直ぐに疲れてしまい、曲を弾くどころではなくなってしまいます。

 また、5本の指のうち、親指はネックを支えるため指板の裏側にあり、コード・フォームに使うことができません。 6本の弦を残り4本の指で押さえることになります。ということは、 2本以上の弦を1本の指で同時に押さえる必要がでてきます。

 Fコードの難点は、人差し指1本で1フレットをすべて押さえるところにあります。そのため指を寝かせなくてはなりません。 指先は力を入れなくても、楽に弦を押さえられますが、指を寝かせ、しかも6本とも押さえなくてはならないために、 幾分強く握ることになってしまいます。

 更にロー・コードとの決定的な違いは、ネックを持つ左腕の肘の位置をFコードの時だけ前に突き出さなくては、 正しいコード・フォームで握れないことにあります。加えて1フレットというのは最も外側にあるため、 腕を外巻きに半回転以上捻る状態にならざるを得ません。

 それでは、Fコードの攻略方を伝授しましょう。

 (1)Fコードを弾かない

 ふざけている訳ではありません。Fコードでハイ・コードを練習するから難しいのです。 別にFコードに拘らなくても、ハイ・コードは練習できます。GコードやAコードで練習すればいいのです。 もちろんのハイ・コードのコード・フォームでなければ意味がありませんよ。 人差し指の位置を3フレットのGコードや5フレットのAコードにシフトするだけでも、結構楽になると思います。 ハイ・コードのGコードやAコードが押さえられるようになったら、1フレットずつ戻して行き、 最終的に1フレットのFコードに挑戦します。

 (2)指の位置をフレット寄りにする

 当たり前のことですが、ギターという楽器にはフレットがあり、そのフレット・バーとフレット・バーの間を指で押さえて、 弦の振動する長さを変えることで音程を変えます。人差し指の指先で6弦の1フレットだけを押さえて弾いてみてください。 フレット・バーの直ぐ左側を押さえた場合は楽に音が出ますが、ナットの直ぐ右側で押さえた場合は、 ちょっと力を入れないとビリビリと汚い響きになります。

 (3)人差し指の力の配分を変える

 人差し指を寝かせて6本弦すべてを押さえるのではなく、指先で6弦を、指の付け根で1、2弦を押さえます。 指は真っ直ぐに寝かせる必要もありません。まずは、人差し指だけを練習しましょう。指先の6弦がビリつかないようにします。 そのまま、指の付け根で1、2弦がビリつかないポジションを押さえ、その位置を覚えるようにします。 その際、5〜3弦は無理に押さえる必要はないのです。 たまたま成り行き上、押さえているに過ぎません。なぜなら、5〜3弦は他の指で更に内側のフレットを押さえるからです。 人差し指だけで、6弦、2弦、1弦がビリつかないならば、中指、薬指、小指を加えてコード・フォームを完成させます。

 順当な攻略方はこんな感じになりますが、他にも手はあります。

 (4)弦のゲージを変える

 今使っている弦がミドルゲージならばライトゲージに、ライトゲージならばエクストラ・ライトゲージに変えてみるのも手です。 弦が細く柔らかになるため、軽い力でも楽に握れるようになります。

 (5)ギターを変える

 今使っているギターがクラッシック・ギターならばフォーク・ギターに、 フォーク・ギターならばエレキ・ギターに変えてみるのも手です。ネックの幅や厚みが違うためです。 ネックが厚いほど強い握力が必要です。また、ネックの幅が広いほど指を広げなくてはなりません。

 (6)ロック・グリップで握る

 やや、邪道的な攻略方ですが、インチキでもなんでもなく、ちゃんとしたFコードです。 ロック・バンドのギタリストは比較的ギターを腰の位置に下げて抱えます。 そのスタイルでは肘を前に出すことが物理的にできないため、必然的に人差し指を寝かせるコード・フォームは出来なくなります。 そこでコード・フォームを少し修正するわけですが、中指、薬指、小指は通常のまま、人差し指の指先で1、2弦を押さえます。 6弦は人差し指ではなく、ネックの裏側に回っていた親指を、回り込ませるようにして6弦に触れます。 親指は6弦の1フレットを押さえるのではなく、6弦が響かないようにミュートさせる目的で触れるのです。

 これで、あなたもFコードが攻略できるのではないでしょうか?こう言ったポイントを踏まえて、 ハイ・コードを練習すれば比較的に楽に習得できると思います。