2003年の2月だった。 私が勤める某日本語教師養成学校で、ゾマホン氏と友人だという同僚から 国際部の担当である私に話が来た。あの「ここが変だよ日本人」の番組で 一躍有名人になってしまった上智大学院生のゾマホン氏が、 彼の母国である 西アフリカのベナン共和国に 彼が建設した 「たけし日本語学校」があるのだが、肝心の日本語教師が居ない。 なんとか協力してもらえないか。
私は ゾマホンという有名タレントが居ることすら知らなかった。初めてゾマホン氏に会った時の 同氏の印象は、この人は「明治の男」ではないのか・・。私自身は 50歳を越えているのだが、 ゾマホン氏が話すその言葉使いに、 私の父親よりも古いしゃべりを感じて、その礼儀正しさに こちらが背筋を正される思いであった。
ゾマホン氏は 切々と彼の考えを 私に語ってくれた。独立国とは言え、フランスの植民地だったベナンは未だに ベナン独自の教育すら満足に出来ない。政治家・役人達は ほとんどが フランスしか見ていない。ベナンの将来は、自分で働き、自分で考え、自分で国を造り上げていくベナン人が必要なのだ。日本の幕末に そんな人物が居たではないか。ゾマホン氏は ベナン共和国の 吉田松陰にならんとしている・・・。日本語教師が 本当に ゾマホン氏の国づくりに貢献出来るのだろうか。その重みにいささか震えながら なんとかプロの教師を送り込んで協力したい と話をすすめている。2003年 5月 4日 記