プロローグ
はじめて206を見たのは、ちょうど1年前。TVの新車情報だった。
それは今までに見たことのないような斬新なスタイルだった。
自分はメカには詳しくないし、走りのこともよくわからないが、
あのつり目、あのカタチに魅せられてしまったようだ。
奥さんも「うわー、ヘンなの」と言っている。彼女の“ヘン”は誉め言葉だ。
こうやって206と出会った。それは僕の2?回目の誕生日の夜だった。
2000年5月 納車
契約をしたのは今年の1月だから、半年近く待ったことになる。ついに納車の日が来た。
仕事の関係上、いつ車を取りに行けるか心配だったが、この日は運良く休みになった。
ディーラーでいろいろな説明を受ける。
助手席側のエアバッグのキャンセルスイッチがついていないそうだ。
「え、欠陥品を納車されるの?」と思ったが、そういうものらしい。
もちろん、リコールがあって、その時に直してもらえる。(子供もいないし使わないけど・・・)
キーを渡され、エンジンをかけ、ゆっくりと車を走らせる。
慣れないAT車だし、緊張しておかしな滑り出しになってしまった。
心配そうな営業さんを残し、206は走り去った・・・。
ウインカーの代わりにワイパーを動かしたり、ディスプレイの表示に戸惑ったり。
でも、まだこれからだ。僕と206の生活は今始まったばかりだから。
2000年5月 メーリングリスト
ネットをうろうろしていたら“206メーリングリスト”なるものを発見。
さっそく登録し、メールボックスを開けると、山のような新着メールが。
マニアックなモデファイネタから、「206を見た」というものまで内容は様々だ。
でも、それぞれ206への愛着が感じられてとてもうれしい。
2000年6月 慣らし運転
仕事の関係上、休みが取りにくい。半休などを利用して近郊をドライブしている。
奥さんが運転してくれれば助かるが、運転する気配ナシ。何のためのATなんだ。
この分じゃ初回点検(1000km)はまだまだ先だろう。
人によっては休みが少なくても、時間がなくても、遠出するのかもしれない。
でも、疲れが次の日に残ってしまったら元も子もないと思い、自粛している。
大人の俺なのである。
2000年6月 納車から1ヶ月
納車から1ヶ月たった。
“ラテンのクルマ”は故障が多いと言われているが、
今までトラブルというほどのトラブルには見舞われず、一応は順調のようだ。
と言っても、まだ700Km程度しか走っておらず、まだ判らないことも多い。
今のところ街乗りしかしていないので燃費はかなり悪い。
今日は運転中はじめて同色の206とすれ違った。
流れのいい幹線道路で、普通にスピードを出していたので、ほんの一瞬だったが、
相手の人は“おおっ?!”という顔で、首を乗り出してこちらを見ていた。
自分も全く同じ行動をとっていた。
2人はしばし見つめ合ってしまった。(男対男。相手は30代ぐらいのサラリーマン風・・・)
人気車種でバカ売れといっても物理的にその数は少ない。まして同じ色となるともっと少ない。
そう考えると、貴重な出会いと言えるかも。(大袈裟。)