| 劇団 | NODA MAP | 劇場 | シアタートラム |
| 作 | 野田秀樹 | 演出 | 作者と同じ |
| 観劇日 | 2000/09/30 | 観劇時間 | ソワレ |
| 出演者 | 野田秀樹、松尾スズキ、深津絵里、明星真由美 | ||
年に1度くらいの頻度で行われる、小劇場で行う野田芝居。
結論からいうと、出演者が少ないにも関わらず、誰かにうまく感情移入をすることができず楽しむことができなかった私。やはり、難解ゆえに何回も見ないと分からないのか?
最近の野田さんの芝居は、少し主張がわかりやすく表面化しすぎている気がします。あるいは、わかりやすく表面化している主張の奥に別の主張があるのか?そんなことを考えているうちに芝居が終わってしまいました。(深津絵里さんの胸に目を奪われたという説もあるが...あの胸は一説によればアンナミラーズのウェイトレスト同じような方法で形を作られていたとかいないとか...)
最初に、初老の男(野田秀樹)と少女(深津絵里)の関係が、「キル」の時と同じと思い出したあたりから、見方がうがったものになっていったのかもしれません。コケティッシュな悪女を演じる田舎から出てきた少女にも、その少女に振り回される男にも感情移入を完全にすることができない。ましてや、男の影のような松尾さんや、少女の影のような明星さんにも共感する事ができず、ただ、目の前をストーリーが流れていってしまいました。
ただし、野田演じる初老の男を見ていて、少女というか若い女性のわがままに振り回されたい男の気持ちに少し共感を感じてしまった。僕も年をとったのか?...
演出のうまさ、舞台装置の素晴らしさはいつもながら目をみはりました。こういう小さな劇場の方が、野田さんの演出は冴える気がします。特に脚本とあいまって劇中劇というか回想シーンの作り方は秀逸で、あそこまでうまく処理された演出は、過去に見覚えがないような気がします。途中で、見せたセピア色のシーンは忘れる事ができません。また、客席が両側から見下ろす舞台は、客席をも舞台の背景としてみせる手法が見事でした。
戦争とスポーツの観戦における熱狂を皮肉った途中の松尾さんの科白は、オリンピックに盛り上がる自分に照らして少し胸が痛かった。
また、明星さん特有の芝居がなく、もったいなく感じた。もっとあくの強い役者さんだったと思っていたので、ちょっと残念でした。。(そういう意味で、4人芝居なのに2.5人分(野田+深津+0.5×松尾)の役者同士のぶつかりしかなかった気がします。)
(2000/10/2記)