ストラヴィンスキーの作による音楽劇。通常は、今回のような芝居を中心にした公演ではなく音楽を中心のコンサート形式で行われる事が多いとのこと
 このような説明が、語手役の篠井さんが軽妙に公演の前に語る。本来は、3人の配役が必要なこの芝居を二人で演じるこの芝居のからくりは、いっこく堂さんの腹話術
 語手は、篠井さんが声と動きを担当する。兵士は、いっこく堂さんが、声と動きを担当する。そして悪魔は、いっこく堂さんが声を担当し、動きは篠井さんが行う。悪魔のシーンだけは、ク・ナウカのムーバーとトーカーが別れている芝居を思い出した。
 期待していたいっこく堂さんの腹話術は、ある意味存分に楽しめた。悪魔と兵士の会話のシーンなんてずっといっこく堂さんがしゃべっているはずなのに、まったくそう感じない。どこか、別の所から悪魔の声が聞えてくるような印象を持ってしまう。
 ただ、肝心の芝居の印象は非常に薄いものとなってしまった。元々、音楽中心にコンサート形式で行われる事が多いというのもうなずける印象。ストーリー自体非常に古臭いような寓話的な印象が拭えない。いっこく堂さん、篠井さんの演劇的な激突を見る事を期待していたのだけど、どうもそういうタイプの芝居ではなかったようだ。何か尻切れとんぼのような雰囲気のラストも含めて消化不全な感じで終ってしまった。
(
2001/2/4記)