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感想戯曲のメドレーともよぶべき脚本。4時間にも渡る大作で、冗長な印象がないではなかったが、お祭りだと思えば楽しい作品。いのうえ歌舞伎らしいハードロックを多様したミュージカル仕立てもうまくいっているように思った。 佐渡の三世次は、千葉の清滝の宿場町にたどりつく。もともとその宿場を支配していた鰤の十平衛親分は、3人娘のうちありきたりの孝行しか語ることの出来なかった末娘以外の二人の娘に家督を譲るが二人の娘はお互いにいがみ合っている。三世次は、そのいがみ合いに乗じて這い上がる。やがて領主にまで這い上がった三世次は、どうしても手に入れることのできないものである元領主の妻を手に入れようと苛立つ。 1974年に上演された井上ひさしさんの幻の戯曲といわれた脚本の再演。30年近く前ということは、見に来ている観客の大半はうまれていなかったのではあるまいか? とはいえ、時代劇だし、シェークスピアをベースにしている芝居ということもあるせいか古臭さを感じることはない。(もともと井上ひさしさんの脚本に古臭さはないというが、一般性が高いような気はするが) リア王、マクベス、ハムレット、ロミオとジュリエット、リチャード三世、真夏の夜の夢等のシェークスピア作品の有名シーンが無理やりにつめこまれた作品は、かなり無理のあるながらよくもまぁつないだもんだというあたりに感心する。 但し、あまりに詰め込みすぎたが故に伏線も何もない!というか、思わせぶりな設定が後で全然生きてこないという部分にちょっと苛立ちを感じた。
例えば、リア王部分の三人姉妹の末娘が、修行の末に帰ってくる。やたら剣術がたつという話なので、どっかでその剣術を使ったチャンチャンバラバラが....と期待していたが、ロミオとジュリエットをはじめてしまったりする。そりゃないでしょと思わず突っ込みたくなる(結局、三世次に謀殺されるし)
結局お祭りだと思えば、細かい事も気にならない。事実、豪華キャストもいのうえひでのりさんのハデハデ演出も今度ばかりははまっている。シェイクスピアオールスターのこの脚本をやるには、豪華キャストの配役もやむなしかと思う。 座席が、24列目というちょっと後ろ目だったのも、今回ばかりは正解だった。総勢51人も舞台にのっている芝居では、遠景からのシーンの美しさを鑑賞する方が多分感動が大きいのではないだろうか 最後の三世次がかかえ百姓に殺されるシーンはありきたりとはいえ、圧巻。やられたと思った。 惜しむらくは、上川さんの悪役が上川さんの素のキャラクターの「いい人感」が滲み出ていて(悪役を演じようと頑張っているのはわかるが)ちょっとミスキャスト感があったこと。沢口靖子さんの殺陣が決まらなかったこと。(女優が殺陣をやって決まってると思ったことはあまりないが....だったらやらせなきゃいいのに....)
ちなみに、いままで新感線の公演見に行ってサントラCDを買ったことはなかったのに、今回ばかりは買ってしまった。なんでかなぁと聞きなおしながら考えていたが、これ圧倒的に歌詞がいい! ( 2002/3/23記) |