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感想蚕の繭と代理母の子宮がオーバーラップし、猥雑で幻想的な唐組らしい芝居であった。ただ、多くの事を詰め込みすぎている感が強く、ストーリーをつかむのは難しい芝居だった。 女のオークションが行われるという怪しい喫茶店に集結する男達。そこにかつて蚕をかっていた村の女が自らをオークションに賭けに現れる。そのオークションは、借り腹の主をオークションする場であった。 唐組の役者が充実してきたという感が強い。久々の唐さんの新作のような気がするが、この役者達のパワーが唐さんをして新作に駆り立てたのかもしれない。 前回見たとき(昨年秋の水中花)は出番を押さえ気味だったが今回は大活躍の唐さん、鳥山さんを初め、昨年の病気降板から復活した稲荷さん、新人の田村さんと個性あふれる男優陣に対して、女優陣の藤井さん、赤松さん、昆野さんの個性も光る。(田村さん、昆野さんは研究生というのも将来が楽しみ) 特に、田村さんの芝居はいい。前回見たときには、まだ硬い印象があったが、今回はかなり芝居もこなれていて悪役ぶりを楽しんでいるようだった。 その役者陣に支えられて芝居は、いつも以上に面白いものになっている。 実世界の話題をうまく芝居世界に取り込む手法は健在。今回のテーマは「代理母」。 蚕のまゆを流された信州の湖畔の村から来た男が、そこを出て行った女を見つけ出す。 蚕の繭と代理母の借り腹をオーバーラップさせながら、10ヶ月だけ自分の腹を人に貸す為に自らをオークションにかける女の持っている悲しさや呪縛をその口から吐き出す糸で表現しているのかもしれない。 幻想的な道具立てが次々と出てくるあたり見ていてワクワクする。 口から糸を吐き出すシーンや糸を水晶の剣できるシーンは、かっこいいし、何よりも幻想的!!ただ、話が未整理で各々のシーンの関連性が理解しにくくごちゃごちゃとした印象が強かった。それも、唐さんの芝居の雰囲気を作り出しているのは事実なのだが。 実は、芝居を見ているときには知らなかったのだが、昨年の今ごろ長野県で代理母による出産が国内で初めてされたというニュースがあったのですね。(恥ずかしながら国内に事例があることをはじめて知りました)蚕は、子宮のイメージのみならずその長野をイメージさせているのだと後からわかった。クォーツ時計の心臓部水晶の剣や龍/蛇といったイメージもそれなんだと.... 唐さんが代理母を扱った意図の詳しい事はわからないが、代理母のみの立場からこの問題が語られているような気がした。借り腹を借りなければならない女性の立場というか、視点が芝居のなかに盛り込まれていないような気がしてちょっとつっこみ不足のような気がした。 PS...歌が頻発するのは、いつものことなのだが、どうも音程が外れているように感じる。歌...練習した方が良いかも。 ( 2002/5/5記) |
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