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感想【ストーリー】
花組芝居は、気にはなっていても最近まったく見ていなかった。
その一方で、外部で客演をしている花組の方(植本さんとか、加納さんとか)を見る機会はよくあって、男優としての顔をみている方々が舞台で女形を演じているのを見るのはどんな感じだろうかという思いもあり、劇場に足を運んだ。(前に行ったときは、あまり外部公演をみていなかったので)
実は、そういう意味で、外部で見た男優としての顔を知っている方がやっている女形はやはり、違和感を取り除くことができずうまく感情移入をすることができなかった(あの植本さんさえも)
やはり、男は男だし、ちょっと失敗したかなぁと正直最初のうちは思っていた。(なんか前に見たときは、最初から頭ではわかっていても女優にしか見えないという女形の方がたくさんいてそこに感動したという記憶があったのだ)
しかし、演出は、前に見たときにくらべると工夫がこらされて見ごたえがある場面が随所にある。屏風のような舞台装置を巧みに使った場面転換は見事だし、歌舞伎調の芝居でありながら、何故か民族音楽っぽい(ピーターゲイブリエルとかを思い出しましたが)音楽がぴったりはまっていて良い。
身代わりにされたフキの動くところのバックに流れるぜんまいのような音が、演出意図を体現しているように思えた。植本さんの姿が印象的で、機械的な顔がどんどん機械に見えてくる。
演出意図だとおもうのだが、完全に現実離れした幕末期の公家の狂気が、まっとうなものとして劇中では扱われて狂気に見えない。本当にまともなのは、フキだけかもしれないが、それ以外の異常さに囲まれて、フキは壊れていくというイメージが伝わってくる。その姿がかわいそう。
最初、ちょっと違和感があった植本さんのおやまなのだが、演出の成功もあって、終盤は完全に女性だと思ってみてしまい、感情移入をしていた。この劇団の凄さをひさしぶりに堪能した感じ。男性役と女性役を一人の役者が何の違和感もなくやってしまうところもこの劇団の面白さであり、強みである。
ちなみに、女形をやっていてまったく違和感がないのは、大井さん演じる宇多絵。前にみたときも、この人だけは男性だと信じられなかった記憶があるのだが、今回も(その前に男性をやっていたのを見ていたにもかかわらず)、騙された。
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