アングラ芝居の期待のホープ(勝手に命名)、満を持してのテント公演。期待は絶好調で見に行きました。劇場に入って気づいたのは、相変わらずのこの劇団の観客に対する真摯さが劇場にまであらわれています。なんと、客席がちゃんとひな壇になっていて、観客は桟敷ではなく(劇団名は桟敷なのに)椅子席(というか長いす状の座席)になっているのです。
テント芝居で、靴の脱がないで入れて、芝居中に窮屈な思いをしないですむのはかなり久しぶりです(昔黒テントを見に行ったときにそうだったようなきがするけど)
前々から、この劇団の制作さんの観客思いなところには頭が下がりますが、今回の客席作りは本当にすばらしいと思いました。(自分でテント芝居を作ったことがあるものとしては、余計にその苦労がしのばれます。ほんと、劇場を一から作るテント芝居では、客席作りってどうしても後回しになってしまうので、ここまで作りこめるパワーと気配りはすばらしいと思いました。
じゃ、装置や舞台が手を抜かれているかといえば、そんなことはない。装置および舞台は、本当にすごい。テント芝居だから当然×××くずしはあるだろうと思っていたが、まさか×××まで×××するとは思わなかった。ラストシーン思わず「マジか」と口走ってしまいました。(口走る前のいくつかのシーンは心の中でなんどもつぶやいてましたが、最後に耐えられなくなった) (以上自主規制 なおここから下はネタバレします。)
女優陣はいいですね。特に「もりちえ」さん。せりふがまったくない役でありながら、悲しい役を見事に演じきってました。こういう役者さん大好きです。(前々から嫌いじゃないけど。)
声を聞いていると、ジャズ歌手の綾戸智絵さんにしか思えない、南谷朝子さんは、今回は敵役ですが、なかなかの好演です。でも、もう少し若々しく芝居をしてもいいと思いました。最後は、結構おいしい役だなぁと思いつつ、体が心配です。
板垣桃子さんも、今回は前回公演とは打って変わってかわいい役どころ(悲しいけど)はしゃいだ感じと東北弁(?)が素敵です。こんな悲しい話で、悲しい役でありながら、笑いが取れるのはすごいです。
興櫓木と聞いたら、絶対原口さんがやると思っていたのに、今回は違ってました。(先入観は怖い)
確かに今回、原口さんがやっていた役は原口さんじゃないできない思うが、個人的には、今回の興櫓木役もぜひ原口さんにやってほしかったなぁと思いました。(可愛い千里眼興櫓木役(下の名前が違いますが)の原口さんは好きでした。)今回の興櫓木(池下さん)は、まじめすぎました。
何度も見るうちに、少しづつ期待値があがっているので、あくまでも以下の感想は今までの作品に比べてという前提つき。
前回見た作品(博多湾岸台風小僧)や、可愛い千里眼(個人的にはここ最近みたあらゆる芝居の中でも最高傑作)とかに比べると脚本の練りが足らない気がする。説明せりふが多く、まるで「渡る世間は鬼ばかり」のようなせりふの多さ。ちょっと辟易。
あと、殺陣がかっこよくない。基本的にプロじゃないんだからと今までは大目にみていたが、そろそろちゃんと殺陣をしないと舞台全体がしまらないぞ...
おそらく、全体に練習が足りていない感が漂っていたような気がします。(ラストシーンも何かが失敗していた気がする)
テント芝居の大変さは、自分の経験から見てもすごくわかる上、結構雨降ってましたからねぇ。きっと色々大変だったに違いないとつくづく感じました。
今週末は貸切公演らしいので、週末を狙うなら来週末(10/29、30)。芝居はきっとより洗練されたものになると思うが、本当に役者たちの体力は持つのか....