もともと既に唐組の最近の再演を二回(1998年 1999年)とも見ていました。主役のイメージは、飯塚澄子さんという元唐組の女優さんで占められていました。なんで、三田さんがこの役をやるというのを知ったときには、あまりのギャップに見るかどうか結構悩みました。
見た感想はやはり、この役に三田さんはさすがに合わないと感じました。後、20年若ければわかりませんが、さすがに松田洋治さんの恋人役は無理があります。
キャバ嬢の一葉役の時が一番つらいと感じました。双葉のときは、結構かっこよい女性という役ということもあり、まだ見れますが。
熱演であっただけに、役とのギャップは覆いがたいもののように思いました。勿論、僕の中に飯塚さんを初めとする若い女優さんによる演技の固定概念が出来ていたことが原因だとは思いますが。
この三田さんの役へのギャップだけではなく、全体に唐十郎ワールドを出そうとしていつつそれがなかなかうまく出てこないもどかしさのようなものを強く感じました。
変な喩えですが、レアルマドリードの選手がキックベースボールを一生懸命やっているような感じです。一人ひとりの方がどんなに優秀でも、別のルールの世界でとても苦労している感じがしました。
観客も、そういったアングラちっくな雰囲気になれていないのかもしれません。
唯一アングラ界(?)から参戦の大久保鷹さん、金守珍さんもなんだか浮いてました。
音楽しか知らなかったPANTAさんの演技も期待していたものほど切れている印象はありませんでした。
良かったのは、松田洋治さんと舞台装置でした。
松田洋治さんは、素晴らしい役者さんで、全体をまさにひっぱる役どころでした。アキヨシ役が主役だとは唐組版を見たときには思いませんでしたが、今回の舞台では明らかに彼が主役でした。
朝倉摂さんの舞台装置も、唐組ではみることができない世界感の広がりを見せていただきました。