都内で実施されるク・ナウカ公演としては最後かもしれないそうです。
初めてク・ナウカの公演にであったのは、確か91年の秋、「トゥーランドット」@ラフォーレ原宿だったと思います。(記憶は曖昧ですが)
Mover/Speakerを分けた浄瑠璃的な演出に衝撃を受けたものの、その後東京を離れることとなり、ク・ナウカの進化を目にする事はなく月日がたちました。
最近もけして欠かさず公演に運んでいるというわけではなかったのですが、最後と言われるとやはり感慨深いものがあります。当然に高い期待を抱えて、新宿の西口の外れの劇場となった体育館を目指しました。
白い紐を効果的に使った舞台の造作や、民族楽器のような打楽器の音色は期待を裏切る事が少ない美しいものでした。
話のストーリーというか題材は嫌いなものではありませんでした。たまたま、昨年岩手県に旅行にいったこと(前九年の役とかその時少し歴史を学んだ)及び大好きな漫画「宗像教授の異考録」で安達原の黒塚の鬼婆の話をしていたということで、入り込みやすい下地はあるはずでした。
が、今回の公演は終わった後に不満が残りました。
ストーリーについていくのにとても苦労しました。特に最後のシーンは、予め配布されていたパンフレットの内容を読んでいても尚、舞台上で何が起きているかを理解するのは困難でした。宮城さんがどのような効果を狙ったのか定かではありませんが、浄瑠璃チックな台詞回しと難解な言葉使いは過去のク・ナウカのどの公演に比べても見るものに集中力と理解する為の苦行を強いていました。
必ずしも座りごこちの良くない座席に集中をさまたげられたことも、苦行をより苦しいものにされました。90分(実質は80分くらいでしょうか)という時間に救われた思いがしました。
自分自身は、歌舞伎や浄瑠璃の公演を見たことがなく、結果としてこういう台詞回しに耐性がないことが裏目にでたのかもしれませんが、舞台の華麗さや動きの様式美的な美しさだけでなく物語を理解する事による感動を受けたかったと思いましたが、それは果たせませんでした。正直、最後は何がどうなって終わったか結局よく分かりませんでした。
いつも見目麗しい美加理さんを見るのがク・ナウカの公演を見る時の楽しみだったのですが、今回は主人公の婆の役ということもあり、その期待も裏切られました。勿論、動きのきれいさ確かさはやはりダントツという思いはありますが、やはり最後は綺麗な美加理さんを見たかったというのが正直な所です。
これが、最終公演だとするとどうしても、思いが残ってしまいます。
過去作品の再演でも、いいので、妖艶な美加理さんが舞台上で輝くもう少しわかりやすい舞台を見たかったなというのが本音です。