観劇してから2週間近くたつので、このままいつまでも放置していても書かないような気がするので、一念発起して書きます。(そんなたいそうなものではないはずなのですが)
野田地図の公演は割とかかさずみているのですが、番外公演は見損ねているものが多いです。見たくないわけではなく、会場キャパが需要を満たしていないせいか、チケットが取れないことが多いのです。今回は、ネット上でそのことをこぼしたところ、譲っていただくことができて幸運にもみるできました。
本公演と違い小編成であるせいかもしれませんが、今回は野田秀樹の一人舞台の印象が僕には強かったです。原作の筒井さんは基本的には一人称でストーリーを進めるものが多く、この原作もそうだったせいか、主人公を演じる野田さんの語りと演技に引き込まれました。
演出としても、グーパンチ(?)でつきつけるマイクを示すことで、被害者感情に突き刺さるマスコミ対応の暴力性を表現したり、原作にはない蜂を登場させることで、主人公のテンションの変化を視覚的に表現したりと野田さん特有の抽象化された演出がさえていたと思いました。
コンドルズで有名な近藤良平さんは、思った以上にいい役者さんでした。久しぶりの共演になるであろう浅野さんどこか飄々としていて頼りない刑事役に見事にはまっていました。
割と男っぽい役がいままで多かったように思う秋山さんも色っぽいストリッパー役がはまっていました。僕の原作の印象からいうともう少し弱い女性像の方がこの原作にはあっている気がしましたが、最後に笑いながら死ぬシーンは本当に夢に出てきそうな悲壮なもので、秋山さんでないとできないものだったと思います。
全体的には、最近の「語りすぎる」感がある本公演に比べると話はわかりやすい一方で主張らしきものがなく単純に楽しめる(心楽しい舞台ではありませんが)舞台であったと思いました。