アンテナ for PHS

通信速度低下の要因

デジタルの時代でも電波はアナログです。

デジタルデータは対ノイズ性に優れていますが、ひとたび変調されて搬送波に乗った時から、アナログの要素が強くなります。 受信後、復調されて、デジタルの特性を取り戻しますが、それまではアナログです。 アナログ区間で壊れたパケットは、復調してもエラーとなり破棄されます。 強電界では全く問題ありませんが、弱電界ではエラーレートの上昇を避けることは出来ません。


電波の減衰

電波の強さは、電界強度(単位:μV/m)で表します。空間に置かれた1mの導体に1μV(=1/1000000V)の電圧を励起する電界強度が1μV/mです。 電界強度は、距離の2乗分の1に比例します。距離が5倍になると、電界強度は25分の1に低下します。 仮に基地局から100mの距離で1000μV/mあったとします。それが500mまで離れると40μV/mまで低下します。 基地局から離れるに従い、電波はものすごい勢いで弱くなっていくのです。 これは、障害物のない環境での値です。通常は地形や建物により、さらに減衰します。市街地では3乗分の1から4乗分の1に低下すると言われています。


パケットの仕組み

1フレームのパケットは「ヘッダ」「ペイロード」「トレーラ」で構成されています。

   パケットの構成図(大雑把)
パケット構成図

トレーラの中に、FCS(フレーム・チェック・シーケンス)という仕掛けがあります。 FCSがデータの誤りを検出すると、送信元に再送を要求し、エラーが検出されたパケットは破棄されます。


相互作用の結果

電界強度が低下すると、信号に対するノイズの割合が相対的に増加します。 ノイズが大きくなると、エラーが増え、再送が多くなり、 結果として、通信速度の低下を招きます。


通話もデジタルデータです

音声通話も、数値に置き換えられたデジタルデータを送受信しています。 音楽CDに楽曲ではなく、数値が記録されているのに似ています。 電界強度が低下すると、数値の配列が壊れてしまいます。 これでは、WILLCOMが誇る最高品質のコーデックを享受出来なくなってしまいます。 聞くところによると、もし、ハーフレートに劣化させたとしても、携帯電話を上回る品質だそうです。 これが壊れてしまうのは、非常にもったいないことではありませんか。


改善対策

ノイズレベルを下げればよいのです。 しかし、自然界の、あるいは人工的なノイズを低減するのは、並大抵のことではありません。 そこで、相対的にノイズを低減出来ればよいのですから、「信号のレベルを上げましょう!」ということになります。 電界強度を高めることで、信号に対するノイズレベルが下がり、エラー・再送を抑制することが可能となります。




  電界強度を上げる



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