アンテナ for PHS

電界強度を上げる

基地局から端末へ到達する電波の経路、あるいは端末から基地局への経路は一つではありません。電波は複数の経路を辿ります。 それを利用して、電界強度を上げる工夫をしてみましょう。

2波合成

二つの経路を想定して考えてみます。
経路Aと経路Bの距離が等しい時、到達点においてそれぞれの電波は同位相で合成されます。 重ね合わせの原理により、場の電界強度はAとBの和になります。

経路AとBが等しい時、
電波は同位相で合成され増強するの図


マルチパスフェージング

経路AとBの到達距離に差が生じるに従い、電界強度は下降を始めます。AとBの和の値が次第に小さくなるのです。 到達距離の差が1/2λ(二分の一波長)に達すると、AとBは逆位相で重なることとなり電波は消滅します。 これは、マルチパスフェージングと呼ばれる現象です。 低い周波数では大きな問題にはなりませんが、波長の短い高周波を使用する通信では、その影響は甚大です。
経路AとBに差が生じ、逆位相となった時、
電波は消滅するの図


位相を合わせる

波長が短くなるに従い、影響が大きくなるということは、波長が短いほど、位相を合わせやすいと考えることが出来ます。
WILLCOMで使用している1900MHzの電波は、1λ≒158mm、1/2λは約8cmと非常に短いです。 端末の位置を変えることで8cm程度の距離ならば、調整できるのではないでしょうか。

下図は、簡略化した電波の通り道です。建物に入射する際、窓の淵で回折する二つの電波をモデルにしています。 端末の位置によって、電波が到達するまでの距離が大きく変わることを表しています。
端末の位置により波源からの距離が変わる図

現実に目を向けてみます。実際の電波は、反射や回折により様々な経路を辿ります。絵に描くほど簡単ではありません。 しかし、少しづつ移動しながら、電測を重ねれば、比較的強い電波が同位相で重なる場を見つけることが出来ます。簡易的に端末のピクト表示を観察するのも有効です。
以上のことは、レピータやホームアンテナを設置する際のポイントとも言えます。 ご使用の端末が、USBケーブルで延長可能であれば、設置場所の自由度は大きいでしょう。


応用編マルチパスの活用

さらなる改善外部アンテナ

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