有料老人ホーム建設中の木野農業組合と、その建物内を間借りして介護事業を企画する医療法人から
建設費助成等の陳情が出てきた。
この陳情の審査に際して、陳情者の意見を聞こうという事になったのだが、議会事務局提案が、「参考人
制度」を活用して…、となった。
私は、議長会などからの提言も承知しているが、この制度導入に関しては、当議会で運用の決定を見て
いないし、運用の細部も決まっていないので、早急に議運で協議することを希望しつつも今回は時期尚早
だと申しました。
議会運営に関して、きちんとした手続きを経ないまま、なし崩し的に採用するのは、古くさい私には我慢が
成らない。
さらに、利害者である陳情者の意見を聞くために参考人制度を利用するのには、疑義を持っています。
制度改正などで多数の住民のための陳情ならば、まだしも、はっきり言って利得行為・経済行為に対する
支援を願う陳情に手を貸すかの取り扱いはすべきでないし、彼等の独演会を将来にわたり公的に保証す
るようなもので、反対です。
私が考える参考人とは、例えば農業振興について議会が主体的に議論をしている最中に、実践者たる農
業者代表(農協など)に参考意見を聞く段取りをしようと言うことになって、お呼びするようなケースです。
何かの問題に関して対立する意見代表者を複数お呼びして意見を聞くのは、公聴会制度だし…。
”解説本には、やってはいけないと書いてはいないから”という論法で、自分たちの議会で咀嚼しないまま
飛びつく手法には理解が出来ない。
制度はあっても魂が無いのでは、ただ混乱の種をまき散らしているに過ぎないと私は考えます。
どこかの本に書いてあるとか、有識者の意見がどうだとかに左右されず、画一的な判断ではない、自分た
ちの足で行動するようにして欲しい。
しかし、結果的には私の主張に同調する方は一人もおらず、あえなく討ち死に…。
陳情者についても議会が判断してお呼びさえすれば「参考人制度」に成るんだ、という先例が出来てしまい
ました。誰かが、「その都度、ケースバイケースで対応すればいいじゃないか」と言っておりましたが、どうや
って整理して行くつもりなんだろうか?誰が裁くんだろうか?

来る、14日の午後3時。件の陳情者からの意見開陳が成される。厳しい意見を言っていた方は本当に彼等
の前で同じ事を言えるんだろうか?混乱したときにどう対応されるんだろうか?

黙って勉強させて貰います。


そして14日の結果…。

案の定、混乱した。質問した以外の話題に逸れても誰も制止できない。
質問も『それを陳情者に質してどうするんだ』という類の連発で、結局は実態を把握するには遠く及ばない
結果に終わった感がある。救われるのは、委員長の驚異的な(笑)対応能力でこの参考人招致を終結させ
たという事だけだろう。しかも、陳情者の体調が悪いようで従前の迫力の1/10程度だったこともラッキー
に繋がったと思う。
やはり、見切り発車は良くない。詰めるものは詰めてから行動しないといけないと改めて感じました。

さらに。その後の委員会審議の様子と結果…。

委員会では、6人中反対を唱えるのは私一人。他の皆さんは、「総体的に判断して」と申しておりましたが、
一体、どこをどう判断すると賛成できるんだろうか?事実、私以外の委員全委員が審査初日には面食らう
ほど、厳しく疑問点を突いていた。(私は、この日は殆ど発言していない)
普通に考えると、『ああ、これはみんな不採択の意向だな』と思うよ。しかし、突然の全部採択支持…。

しかし、その後、定例会会期中に幾度と無く委員会を開催して、意思確認をすると、開催するたびにみんな
微妙に意見を変えてくる。これには閉口した。挙げ句の果てには、判断に窮する事態も見受けられる始末。
結局、私を除き、助成やむなしという”一部採択”で委員長報告することを決した。

確かに、町内においてJAの看板は大きいし、産業やマチ作りの面での貢献は大きい。多くの投資をして、
施設を建設することには敬意を表したい。
しかし、情にほだされては真っ当な政治は出来ない。理が通らぬ話は、どこまでいっても通しては成らぬ。
誘致したわけでは無いのに他の民間福祉施設との整合性。計画段階で助成を申し出ると色々と縛られる
から都合が悪いので、完成間近になって金をよこせ!としたといういう理不尽さ。
単なるマンションと貸しビル業に対する個人的資産形成的補助が産業支援の観点から言って正しいのか。
私は、厳しいかも知れないが、どう解釈しても採択するには至らぬケースと判断をしました。
音更町は補助金適正化に向けたガイドラインを持っています。これは、町の提案により議会も認めたもの。
自ら決めたガイドラインを、自らが大きく逸らすという、馬鹿げた事態となりました。
本会議では、同僚議員も厳しい疑義を唱え、議長を除く21名中、8名が反対に回りましたが、賛成多数で
委員長報告は通ってしまいました。

戻る