以前、議会で電子自治体について勉強すべく、視察に行った先に群馬県の東村という
ところがあります。
 侠客「国定忠治」の故郷として有名なこの村は、現在、伊勢崎市の通勤圏内と言うこと
もあって、同市との合併法定協議会を設立中であります。
 合併を議論するに当たって、住民の意思を聞くために事前に充分な情報を提供した後
に住民投票も行ったようです。
 直接民主主義という手法はに私の周囲には懐疑的な方が多いのですが、いわば「天
地を選択する」大選択の際に住民の目線に立って行動・決断することはこれからの民主
主義社会では、大切な手法の一つだと共鳴をしています。
 ただし、為政者が決断出来ないときのアリバイ作りに利用しては論外ですが…。
 視察したときには、電子自治体構想については、多くの自治体が懐疑的でしたし、当然
(?)慎重というより思考停止状態の音更町も消極的…。
 そのような中で、自分自身も含めて意識改革するために視察を行ったのですが、ここの
村長さんは「役場が村の中央にそびえ立つ意味が無くなる時代が、必ずやってくる。要は
住民に役に立つ仕組みがどうあるべきかということだ」と言って、電子自治体の必要性を
熱心に説いていました。
 公式の場を離れてそばにいた村職員にそっと、「変わった村長さんですね」と聞くと、
「最初は戸惑ったけど、もう慣れました」と笑って答えてくれました。

 そんな「変人」村長さんが、またしてもやってくれました!
 
 今年度から課長(音更町なら部長)昇進に際して、試験を実施したのです。
 「これまでは年功序列により昇進を決定してきたが、職員士気の低下が見られるために
人事の公正性と透明性の見地。さらには新市において大勢の旧市職員と競わないといけ
ない現実から、これらに打ち勝つ環境の訓練の必要性から決断した」と述べています。
 試験内容は、教養試験、小論文、集団討論、個人面接、下位職員へのレクチャー・シミ
レーションの五科目で、試験官は他自治体の助役、大学教授、一般企業の人事担当とい
う方々で、徹底的に恣意的要素を排除して行っています。
 試験結果については科目別成績を含めて全ての試験成績結果を本人に開示したそう
です。
 自主自立の町作りを担う重席職員を公正な手続きで決定し、かつ不合格であったもの
に対しては、どこが不十分であったかを明らかにして、敗者復活の糧とさせる。ハタと膝
を打つ政治選択ではないでしょうか。
 人事に満点はないと言いますが、音更町の新人事について、職員も町民もおおかたの
人が「なるほどね」という声が聞かれることを願って…。


   佐藤すぐる

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