巻24

鳥部

【鳰】
2547
鳥 2
82-76
m46658
苗字に鳰崎(におざき)・鳰生(におう)・鳰川(におかわ にえかわ)がある。『新撰字鏡享和本』に「尓保」、『名義抄(観智院本)』・『字鏡鈔』・『字鏡抄』・『増刊下学集』に「ニホ」、『世尊寺本字鏡』・『字鏡集寛元本』に「ミホ ニホ」、『篇目次第』に「ニホ 无」、『書言字考節用集』に「ニホ 所出未詳」、『運歩色葉集』・『元和三年板下学集』に「ニヲ」とある。
【鳥+入】
2548
鳥 2
苗字に[鳥+入](にお)・[鳥+入]川(におかわ にえかわ)がある。『合類節用集』(巻三名字部)に「[鳥+入] ニヲ」とある。
【好−子+鳥】
2549
鳥 3
『名義抄』・『法華三大部難字記』に「ミサコ」、『拾篇目集』に「ヲシ タカヘ」とある。『和爾雅』に「ウヅラノコ」とあり、『国字の字典』が「鶉(うずら)の子」の意の国字とする。
【弓+鳥】
2550
鳥 3
『新撰字鏡小学篇』に「伊比止与又与太加」、『世尊寺本字鏡』に「伊比止与 与太加」とあり、『国字の字典』が「夜鷹(よたか)」の意の国字とする。
【嵐−風+鳥】
2551
鳥 3
『名義抄(観智院本)』・『拾篇目集』に「ヤマトリ」とある。『中華字海』が『中文大辭典』を典拠に「同島」とする。「嶋」の動用字ということであろうが、中国の方が典拠が新しいので、国字としておく。
【匂+鳥】
2552
鳥 4
『世尊寺本字鏡』に「ナク [勾+鳥][句+鳥]共作」とある。
【心+鳥】
2553
鳥 4
『天正十七年本節用集』に「ツヽドリ」とある。『図説日本鳥名由来辞典』に「ホトトギス科のキジバト大の鳥」とある。
【午+鳥】
2554
鳥 4
『字鏡鈔』・『字鏡抄』・『字鏡集寛元本』に「ウスメトリ」、『篇目次第』に「ウスメトリ 无」とある。『字鏡抄』・『字鏡集寛元本』はやや字形が崩れているが、同字であろう。『大辭典』に「鷭の古名また溝五位」とある。
【斗+鳥】
2555
鳥 4
『国字の字典』が『伊京集』を引き「(かしどり)」の意の国字とする。
【暗−音+鳥】
2556
鳥 4
『世尊寺本字鏡』に「ヨ音 シキ」、『字鏡鈔』・『字鏡抄』に「シキ」、『字鏡集寛元本』に「ヨ シキ」、『篇目次第』に「[眺−兆+鳥] シギ 无」とある。『中華字海』が『集韻』を典拠に「[眺−兆+鳥]的訛字」とする。[暗−音+鳥]が[眺−兆+鳥]と同じ意味を持つのは中国の影響かもしれないが、両字とも「鴫」の意味はない。国訓といえる。
【比+鳥】
2558
鳥 4
『名義抄(観智院本)』に「タカリ」とある。『国字の字典』は『本草和名』を引き「鵲(かささぎ)」の意の国字とする。
【(此−ヒ)+鳥】
2559
鳥 4
『早大本節用集』に「ツヽドリ 倭字歟」とある。
【公*鳥】
2560
鳥 4
『拾篇目集』に「ウクヒス」、『法華三大部難字記』に「ホトヽキス」とある。後者はウグイスの異名「ホヽキドリ(法吉鳥)」の誤りか。
【斤+鳥】
2561
鳥 4
『名義抄(観智院本)』に「ホノカナリ」とある。
【鴫】
2562
鳥 5
28-18
m46831
『名義抄』に「シキ ツクミ」、『世尊寺本字鏡』・『字鏡集寛元本』に「シキ キシ」、『字鏡鈔』・『字鏡抄』に「シキ」、『篇目次第』に「シギ 无」、『拾篇目集』に「ツミ シキ」、『米沢文庫本倭玉篇』に「シキ ハチカキトリ」、『俗書正譌』に「しぎ 和製也」また「鴫居 しきい(注文略)」とある。『皇朝造字攷』は『倭名類聚抄』を引き、「しき」に「田鳥」の表記があることを示すが、「鴫」の字自体の典拠・解説はない。
【田*鳥】
2563
鳥 5
『世尊寺本字鏡』に「ウスメトリ」とある。溝五位(みぞごい)の古名。「オスメトリ」に同じで、『名義抄(観智院本)』などに「護田鳥 オスメトリ」とあることから、「田」と「鳥」を合字してつくられた国字か。『角川古語大辭典』に詳しい。『世尊寺本字鏡』に「ウスメトリ」とある。溝五位(みぞごい)の古名。「オスメトリ」に同じで、『名義抄』などに「護田鳥 オスメトリ」とあることから、「田」と「鳥」を合字してつくられた国字か。『図説日本鳥名由来辞典』に「“おずめどり”の名は奈良時代から知られていた。江戸時代になってその本体が問題になり、ミゾゴイとも考えられ、またバンとも考えられた」とある。『角川古語大辭典』にも詳しい。
【平+鳥】
2564
鳥 5
『世尊寺本字鏡』に「クヒナ」とある。「水鶏(くいな)」の意の国字か。
【占+鳥】
2565
鳥 5
『篇目次第』に「シトヽ」とある。
【鵈】
2566
鳥 6
82-94
笹原宏之著『「JIS X 0208」における音義未詳字に対する原典による同定』に、JISの典拠として『国土行政区画総覧』から「福島県相馬市石上字鵈沢」が引かれている。同書に「後に訂正され[舶−白+鳥]と変わっており、誤記であったと見られる。役所担当課でも[舶−白+鳥]が正しいという。」とある。『新撰字鏡』に「止比」、『篇目次第』に「ヒエトリ」の読みがつけられている。『拾篇目集』に[胴−同+鳥]で「ミサコ」と読んでおり、地名との関係も考えられる(この用例は「舟月」であろうか)。『世尊寺本字鏡』に「ショ音 ヒハトリ ヒエトリ 止比」、『字鏡鈔』・『字鏡抄』に「ヒエトリ ニハトリ」、『字鏡集寛元本』に「シヨ ヒエトリ ツクミ ニハトリ 止比」とある。『世尊寺本字鏡』・『字鏡集寛元本』に音注があるが、『中華字海』などになく、国字であろう。
【鵆】
2567
鳥 6
82-93
m46903
『歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典』に「其鵆夜半の髪梳(そのちどりよわのかみすき)安永3年1月初演」とある。『同文通考』にやや崩れた字形で「チトリ [行+鳥] 同上 並信鳥也」、『正楷録』(倭楷)に「地多里 [行+鳥] 同上」とある。『倭字攷』は『月清集』から「チドリ」と引く。[行+鳥]の国訓「チトリ」が『名義抄』・『世尊寺本字鏡』・『温故知新書』などに見られるが、この字の動用字とすべきもので国字とするのは適切でない。大空社『節用集大系』により、江戸前期・中期の節用集を調査した結果、江戸前期には草書体にのみ見られるこの動用字は、江戸中期には行書や楷書でも用いられるようになった。元禄10年(1697)刊『頭書増字節用集大成』には草書体で「鵆 ちどり カウ」とあるが、楷書体は[行+鳥]のままである。明和7年(1770)刊『早引節用集』に楷書に近い行書で「鵆 ちどり カウ」とある。安永5年(1776)刊『早引節用集』では楷書も「鵆」の字形となっている。その後嘉永3年(1850)刊『永代節用集』で例外的に[行+鳥]が用いられているものの、「鵆」の字形が定着したと言っていいだろう。
【年+鳥】
2568
鳥 6
H75-80
m46904
1-94-59
『新撰字鏡小学篇』に「豆支一云太宇」、『世尊寺本字鏡』に「ツキケ」、『運歩色葉集』に「ツキ」、『米沢文庫本倭玉篇』に「タウ トキ」、『天正十七年本節用集』に「タウ」とある。『黒川本色葉字類抄』には「俗用之未詳」とあるのみで「ツキ」とはないが、「桃花鳥」の後であり、書写者が「同」を漏らしたものと考えられる。
【争+鳥】
2569
鳥 6
『世尊寺本字鏡』に「ツル」、『天正十七年本節用集』に「タウ」とある。
【名+鳥】
2570
鳥 6
『世尊寺本字鏡』に「ツクミ」とある。
【(又*双)+鳥】
2571
鳥 6
『篇目次第』に「カモ 无」とある。
【舌+鳥】
2572
鳥 6
H75-70
m46846
【舌*鳥】
2573
鳥 6
『世尊寺本字鏡』に「モス」とある。
【好+鳥】
2574
鳥 6
『新撰字鏡』に「弥左古」、『世尊寺本字鏡』に「ミサコ」とある。
【鴨−甲+(宝−玉+夕)】
2575
鳥 6
『世尊寺本字鏡』に「シキ ツクミ」とある。
【百+鳥】
2576
鳥 6
『世尊寺本字鏡』に「モス」とある。
【粉−分+鳥】
2577
鳥 6
『名義抄(観智院本)』に「スヽメ」とある。『中華字海』が『金鏡』を典拠に「音米。義未詳」とする。国字ではないものと考えられる。
【鵤】
2578
鳥 7
83-03
m46980
福建語にあり、『台語字典』が「音kak」とする。また『中華字海』が『篇海』を典拠に「音贊義未詳」とする。これらの影響は受けていないかもしれないが、『倭名類聚抄(元和古活字那波道圓本)』が漢籍『食經』を引き「崔禹錫食經云鵤 胡岳反 和名伊加流加」とすることは無視できない。また『皇朝造字攷』には『本草和名』も『食經』を引くとあり、「非皇朝造字也」と結論づけている。各字書に「イカルカ」または「イカルガ」の訓が多いが、『名義抄(観智院本)』に「胡岳反 ウ ツフリ イカルガ」、『運歩色葉集』に「タカヘ」、『早大本節用集』に「イカルガ 豆甘鳥也」、『篇目次第』に「カク反 イカルカ 无」とある。
【宋+鳥】
2579
鳥 7
『拾篇目集』に「スヽメ」とある。
【束+鳥】
2580
鳥 7
【狂+鳥】
2581
鳥 7
『世尊寺本字鏡』に「カラス」とある。
【那+鳥】
2582
鳥 7
『法華三大部難字記』に「ハシタカ」とある。『図説日本鳥名由来辞典』に「ハイタカ」の古名とある。
【孝+鳥】
2583
鳥 7
m46968
【車+鳥】
2584
鳥 7
『明応五年版節用集』に「俗字乎玉篇此字恐鶇」とある。
【見+鳥】
2585
鳥 7
『篇目次第』に「ミサコ 无」とある。次項参照。
【見/鳥】
2586
鳥 7
『字鏡鈔』・『字鏡抄』・『字鏡集寛元本』に「ミサコ」とある。前項参照。
【沙*鳥】
2586a
鳥 7
【花+鳥】
2587
鳥 7
『名義抄』に「ツハクラメ」とある。「燕」の意の国字。
【長+鳥】
2588
鳥 8
『新撰字鏡』に「佐支又豆留」、『世尊寺本字鏡』に「サキ ツル」とある。「鷺また鶴」の意の国字か。
【官+鳥】
2589
鳥 8
『新撰字鏡小学篇』に「宇具比須」とある。
【弩+鳥】
2590
鳥 8
『名義抄(観智院本)』に「ツク」とある。
【歩+鳥】
2591
鳥 8
『世尊寺本字鏡』・『字鏡鈔』・『字鏡抄』・『字鏡集寛元本』に「クヽヒ」、『篇目次第』に「クヽヒ 无」とある。「くぐひ」は、『図説日本鳥名由来辞典』に「白鳥類(オオハクチョウ、コハクチョウ)の古名」とある。
【奈+鳥】
2592
鳥 8
『新撰字鏡小学篇』に「豆久弥」、『世尊寺本字鏡』に「ツクミ」とある。
【夜*鳥】
2593
鳥 8
『世尊寺本字鏡』に「イヒトヨ」とある。『図説日本鳥名由来辞典』に「フクロウは“いひとよ”の名で奈良時代から知られてきた。」とある。「鵺」は、国訓で怪鳥「ヌエ」をあらわす文字であるから、この文字の動用字としてできた[夜*鳥]を、怪鳥のイメージから「フクロウ」の意の「イヒトヨ」にあてたものか。
【表+鳥】
2593a
鳥 8
『世尊寺本字鏡』に「ヌエ」とある。
【宗+鳥】
2594
鳥 8
『同文通考』に「キクイタヾキ」、『和字正俗通』に「キクイタヽキ」とある。
【岩+鳥】
2596
鳥 8
『名義抄(観智院本)』に「ツハクラメ ヤマトリ」とある。
【表+鳥】
2597
鳥 8
『世尊寺本字鏡』に「ヌエ」とある。
【取+鳥】
2598
鳥 8
『名義抄(観智院本)』に「トヒ」とある。
【(好−子+民)+鳥】
2599
鳥 8
『名義抄』に「サクナキ」とある。{智−知+(好−子+民)}+鳥参照。
【{辛−十+(十−一+二)}+鳥】
2600
鳥 8
『新撰字鏡小学篇』に「佐支」、『世尊寺本字鏡』に「サキ」とある。
【鶫】
2601
鳥 9
83-10
m47161
各種漢和辞典に「つぐみ」の意の国字とある。『明応五年版節用集』に「[軌−九+鳥] ツクミ [勍−力+鳥]」、『元和三年板下学集』に「[勅−力+鳥] ツグミ」、『天正十七年本節用集』に「[軌−九+鳥] ツクミ [勍−力+鳥] 同 [勅−力+鳥] 同」、『拾篇目集』に「鶇 ツクミ」、『易林本小山板節用集』に「鶇 ツグミ」とある。大空社の『節用集大系』のうち約40種を調査した結果においても以上の字形が見られるのみで、「鶫」の字形はない。江戸末期もしくは明治初期に「鶇」が「鶫」の俗字と考えられてできた字形か。
【厘+鳥】
2602
鳥 9
『増刊下学集』に「ヒタカ何字未詳」、『大谷大学本節用集』に「ヒタカ」とある。『明応五年版節用集』には[(厘−里+黒)+鳥]の字形で『増刊下学集』と同じ注文がある。『弘治二年本節用集』・『永禄二年本節用集』・『堯空本節用集』に[原+鳥]の字形で「ヒタカ」とある。この字形は漢字にもあり、[原+鳥]の異体字ということになると国字ではないということになろうか。
【飛+鳥】
2602a
鳥 9
『世尊寺本字鏡』に「ノセ」とある。
【(嵐−風+而)+鳥】
2603
鳥 9
『世尊寺本字鏡』に「シメ モス」とある。
【客+鳥】
2604
鳥 9
m47160
『世尊寺本字鏡』に「ツクミ」、『大谷大学本節用集』に「ヌカ」とある。後者の場合は「額(ぬか)」の異体字か。『中華字海』が『金鏡』を典拠に「音刻義未詳」とする。国字ではない。
【狩−守+{能−(ヒ*ヒ)+鳥}】
2605
鳥 9
『世尊寺本字鏡』に「太加 ハヤフサ」とある。[狩−守+(能+鳥)]を参照。
【草+鳥】
2606
鳥 9
『名義抄(観智院本)』に「草クキ」とある。
【禹+鳥】
2607
鳥 9
『世尊寺本字鏡』に「ヒラク タカヽヒ カヽル ツラヌ」とある。
【亰+鳥】
2608
鳥 9
『新撰字鏡小学篇』に「和志又加伊志」とあり、『国字の字典』が「鷲(わし)」の意の国字とする。『中華字海』が『直音篇』を典拠に「同[京+鳥]」とする。この字は「鷲」の異体字であり、漢字そのものといえる。『拾篇目集』などに「ウツラ」とある。この場合は、国訓か。
【頁+鳥】
2609
鳥 9
『和字正俗通』に「イスカ」とある。
【神*鳥】
2610
鳥 9
『名義抄(観智院本)』・『世尊寺本字鏡』・『字鏡鈔』・『字鏡抄』・『字鏡集寛元本』に「カウナイシトヽ」とある。
【馬*鳥】
2611
鳥 10
『世尊寺本字鏡』に「シトヽ」とある。
【家+鳥】
2612
鳥 10
『新撰字鏡小学篇』・『世尊寺本字鏡』に「鶏」、『名義抄(観智院本)』に「ニハトリ」、『法華三大部難字記』に「ニハクチフリ」とある。「家で飼われる鳥」の意でつくられた国字か。
【座+鳥】
2613
鳥 10
『世尊寺本字鏡』に「シトヽ」とある。
【時*鳥】
2614
鳥 10
『名義抄(観智院本)』・『字鏡鈔』・『字鏡抄』・『字鏡集寛元本』に「ホトヽキス」とある。時鳥を合字してホトトギスの意を表した国字か。『拾篇目集』には、[時+鳥]の字形で「シ反 ホトヽキス」とある。反切は時の音に引かれて日本で付けられたものか。『新撰字鏡』には「春分鳥」と解説された[夫+鳥]に同じとして両字形が載せてある。
【時+鳥】
2615
鳥 10
『拾篇目集』に「シ反 ホトトキス」とある。「時*鳥」を参照。
【(秦−禾+示)+鳥】
2615a
鳥 10
『世尊寺本字鏡』に「大鳥」とある。
【鹿+鳥】
2616
鳥 11
『和字正俗通』に「コカラ」とある。
【鳥+巣(旧字体)】
2617
鳥 11
『国字の字典』が『[瑣−貝+月]玉集』を引き「雛(ひな)」の意の国字とする。
【陽*鳥】
2618
鳥 12
『世尊寺本字鏡』に「カリ」とある。
【番+鳥】
2619
鳥 12
m47335
【登+鳥】
2620
鳥 12
m47304
『名義抄(観智院本)』に「ヒハリ」とある。『大漢和辭典』が『集韻』等を典拠に「(1)みみづく。(2)くひな。おほくひな。」とする。空高く登っていく鳥の意で作られたものかもしれないが、「ヒハリ」は国訓である。
【{智−知+(好−子+民)}+鳥】
2621
鳥 12
『世尊寺本字鏡』・『拾篇目集』に「サクナキ」とある。[(好−子+民)+鳥]参照。
【集+鳥】
2622
鳥 12
1-94-70
『歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典』に「けいせい青陽[集+鳥](けいせい はるのとり)寛政6年1月初演」とある。
【默−犬+鳥】
2623
鳥 12
『異體字辨』に「ク井ナ」とある。『今昔文字鏡』に字喃とあるが、未調査である。
【嘆+鳥】
2624
鳥 13
『新撰字鏡小学篇』に「伊曽鳥」とあり、『国字の字典』が「磯鳥」の意の国字とする。
【(厘−里+黒)+鳥】
2625
鳥 13
『明応五年版節用集』に「ヒタカ 何字未考」とある。鳶(ひだか)の意の国字か。『増刊下学集』には[里+鳥]の字形で同じ注文がある。
【鴨−甲+(田+隹)】
2626
鳥 13
『名義抄』に「イカルカ」とある。「鵤(いかるが)」の意の国字か。
【新+鳥】
2627
鳥 13
『新撰字鏡小学篇』に「宇久比須」とある。
【榮+鳥】
2628
鳥 14
『法華三大部難字記』に「カヤクキ」とある。
【狩−守+(能+鳥)】
2629
鳥 14
『新撰字鏡小学篇』に「太加又波也不佐」とある。
【(白△白△白)+鳥】
2630
鳥 15
『運歩色葉集』に「シ子ウカラ」、『天正十七年本節用集』に「シジウカラ」、『和字正俗通』に「シヽウカラ」とある。
【澤+鳥】
2631
鳥 16
【(桃*花)+鳥】
2632
鳥 17
『国字の字典』が『譬喩尽』を引き「鶫(つぐみ)」の意の国字とする。
【角+鷹】
2633
鳥 20
『国字の字典』が『古俳諧・沙金袋』を引いて、「大鷹」の意の国字とする。『倭名類聚抄(元和古活字那波道圓本)』に「角鷹 辨色立成云角鷹 久萬太加 今案所出未詳」とある。大鷹とは熊鷹のことか。

鹿部

【鹿+子】
2634
鹿 3
『歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典』に「けいせい遠山[鹿+子](けいせい とおやまがのこ)延享2年1月初演」とある。
【鹿+耳】
2635
鹿 6
【麑】
2636
鹿 8
83-44
m47656
『拾篇目集』に「シ反 メイ反 カノコ」とある。(解説途中である)
【鹿*雲】
2637
鹿 12
『拾篇目集』に「カマシヽ」とある。「羚羊(かもしか)」の意の国字か。
【鹿*(虎+虎)】
2638
鹿 16
『名義抄』に「[鹿*(鹿+鹿)](注文略)[鹿*(虎+虎)]同」とある。

麻部

【麿】
2639
麻 7
43-91
m47909
m47909'
『同文通考』に「マロ 麻呂二合ノ字(下略)」、『正楷録』(倭楷)に「漫路」、『文教温故』に「マロ 見多度寺資材帳貞觀十三年小水麿(下略)」とある。

黒部

【黒*斗】
2640
黒 4
『字鏡鈔』・『字鏡抄』に「スツホ」とある。「墨壺(すみつぼ)」の意の国字か。
【默−犬+玄】
2640a
黒 5
2-94-58
『辞書にない「あて字」の辞典』が「まっくろ」の項に、吉本隆明『日時計篇(上)』から「われらの貌はきょうも真[默−犬+玄]だ」と引く。
【黒*(笠−立+心)】
2641
黒 10
『字鏡抄』に「スミサシ」、『字鏡鈔』に「スサシ」とある。

鼠部

【鼠/白】
2642
鼠 5
『名義抄』に「[鼠/青][鼠/句] ノラ子」とある。「[鼠/青][鼠/白]も同じ意に用いられることがある。[鼠/句]の異体字か。
【鼠/色】
2643
鼠 6
『世尊寺本字鏡』に「コ子スミ」とある。
【鼠+斬】
2644
鼠 11

鼻部

【彡+鼻】
2645
鼻 3
『名義抄』に「ハナケ」、『字鏡鈔』・『字鏡抄』・『字鏡集寛元本』に「ハナチ」とある。
【鼻+犬】
2646
鼻 4
『名義抄』・『字鏡鈔』・『字鏡抄』・『字鏡集寛元本』に「カク」とある。『音訓篇立』には「ク音 カク」と音注があるが、『中華字海』などにない。「嗅」の和製異体字か。

齊部

【齋−示+〒】
2648
齊 15
苗字に[齋−示+〒]藤(さいとう)がある。

齒/歯部

【齒+刃】
2649
齒 3
『名義抄(観智院本)』・『字鏡鈔』・『字鏡抄』に「オカム」とある。
【齒+木】
2650
齒 4
『名義抄(観智院本)』・『字鏡鈔』・『字鏡抄』・『字鏡集寛元本』に「クフ」、『音訓篇立』に「シ音 イフ」とある。
【齒+同】
2651
齒 6
m48658
『篇目次第』に「トウ反 ニケカム 无」とある。『大漢和辭典』に『五音篇海』を典拠に「歯をぬく」とある。国訓とも考えられるが、字形のよく似た[齒+司]と単に混同して、反切も後に旁から誤ってつけられたものか。
【齒+見】
2652
齒 7
苗字に[齒+見](みる)がある。『名義抄(観智院本)』・『字鏡鈔』・『字鏡抄』・『字鏡集寛元本』に「未詳」とある。一般的には失われた文字が、苗字に残ったという事だろうか。
【(持−寺+攵)*齒】
2653
齒 7
『名義抄』に「ヌカハ」とある。[板*齒]参照。
【枚*齒】
2654
齒 8
『字鏡鈔』に「ヌカハ」、『字鏡抄』・『字鏡集寛元本』に「ヌカメ」とある。『篇目次第』に「无」とのみあり、注文がない。次項の異体字か。前項及び次項参照。
【板*齒】
2655
齒 8
『音訓篇立』に「ヌカハ」とある。『倭名類聚抄(元和古活字那波道圓本)』に「板齒 辨色立成云板齒和名奴加波揚氏説同之」とある。板齒(ぬかば)は上顎の前歯のこと。板齒を合字してできた国字か。

龍部

【(雲△雲△雲)*(龍△龍△龍)】
2656
龍 68
「たいと」と読む苗字で、生命保険会社の人名資料もしくは東京都の電話帳からといわれるが、詳細は確認できない。

部首不明部

【乃−ノ】
2657
不明 1
m228
笹原宏之著『メートル法単位を表す国字の製作と展開』が『西洋度量衡』を引き「ダラクマ」とする。1/16オンスのこと。薬衡の場合は、1/8オンス。この字形では「乃」の古文と別字衝突となるが、『国字の字典』が引用する『文字のいろいろ』のように若干字形の異なるものもある。
【乃−ノ(2段ではなく、3段になった字形)】
2658
不明 1
笹原宏之著『メートル法単位を表す国字の製作と展開』が『遠西醫方名物考』を引き「オンス」とする。1/16ポンド、約28.39g。
【(左−工+ヒ)*右】
2660
不明 9
『音訓篇立』に「ホトリ」とある。
【北/西】
2661
不明 11
『歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典』に「[北/西]極後陣備(ここにきわまる ごじんのそなえ)天明7年11月初演」とある。
【勤−力+可】
2662
不明 15
『国字の字典』が『[瑣−貝+月]玉集』を引き「畏(おそ)れる」の意の国字とする。
【愛+久】
2663
不明 16
『拾篇目集』に「ヨシ」とある。
【林*(圦−入+北)】
2664
不明 16
『歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典』に「御神木梅[林*(圦−入+北)](ごしんぼく うめのきたの)享和元年11月初演」とある。
【海*(老−ヒ+工)】
2664a
不明 16
『法華三大部難字記』に「エヒ」とある。「海老」の合字としてできた国字の崩れた字形か。
【此*時】
2665
不明 16
『米沢文庫本倭玉篇』に「ヲトロク」とある。
【名+産】
2666
不明 17
『国書読み方辞典』に「[名+産]梅枝伝譜(めいぶつうめがえでんぶ)」とある。
【眞+夢】
2667
不明 23
『歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典』に「[眞+夢]妹背抱柏(まさゆめ いもせのだきがしわ)文化14年11月初演」とある。
【善+悪】
2668
不明 23
『歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典』に「[善+悪]女の恋妬(ぜんあく おんなのつつしみぐさ)天明5年4月初演」とある。
【烏+蜀】
2669
不明 23
『篇目次第』(烏部)に「サカツキ トリ 无」とある。[鳥+蜀]の異体字であろう。

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大原 望<n-oohara@mue.biglobe.ne.jp> Copyright (C) Nozomu Oohara,1998-2000