ツーリングレポート
林道笹無池ヶ谷線
「山、川、海」3拍子揃ったお手頃コース
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1995年12月3日(日)晴れのち曇り 9:30−15:10
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徳島県南部に位置する海部郡は降雨量も多く、
隣接する木頭村や高知県馬路村などと並んで林業の盛んな地域。
手頃な林道も多く、残り少ない県内のダートを求めるなら、
この辺りが狙い目かもしれない。
とうとう12月になってしまった。そろそろシーズンオフ。
というわけで、気分的に暖かいだろう県南に向けて車を走らせる。
7時30分、まだ低い冬の朝日がフロントガラスに直に差し込む。
「今年最後のツーリングになるかな?」
「来週も晴れてくればいいけど」
日曜ちゃりだーは、早くも来週の天気が気になる。
宍喰町は高知県との県境の町。
国道55号線沿いの「宍喰温泉」に車をデポする。
道路の向こうはすぐ海、冬でもサーファーが絶えないポイントだ。
9時30分出発。左へ宍喰温泉の裏へ回り込むように進む。
「宍喰商店街」のアーチをくぐり、クリーニング屋を右に入る。
役場前、阿佐東線宍喰駅の高架下を過ぎると町並みはそこまで、
食料調達はそれまでにしておこう。
宍喰といえば、ご存じゴルフのジャンボ尾崎の故郷。
「家どこですか?」
と尋ねようとしたけど、ミーハーっぽいんでやめた。
田園地帯を宍喰川に沿って走る。
淀みには白鷺、その足元を鴨がすいすい泳いでる。
「ん〜のどかだ」
正面彼方にこれから行こうとする「西ヶ峯」が見える。
山腹に水平にひっかかれた林道の傷が痛々しい。
しばらく宍喰川とサヨナラした後、再び川に沿う。
川面がずいぶん下方になったことで、高度が増したのがわかる。
ぐるーと右カーブ、谷間へ入る。
山からの冷たい風が吹き込んで、そろそろ汗ばんできた体に気持ちいい。
1.5車線の狭い道、車一台やってこない。木立のなかを静かに走る。
宍喰川を「回れ左」して渡り、山の斜面が変わる。
尾根の突き出しから、野根川の谷間の向こうに太平洋が見える。
「結構、奥まで来たな・・・」
名もない峠のトンネルを抜け、野根川の谷に出る。
右に進路を取り、少し下ると船津の集落から上がってきた道と合流、
相変わらず道は狭いので、対向車に注意しながら走ろう。
10分ほどで久尾の集落に到着する。
ここに一軒、商店(自販機も)があるので休憩にする。
店の脇がバス停で、ちょうどよい日だまりになっている。
久尾を出てすぐに舗装道は終わりダートに変わる。
路面は踏まれているので走りやすい。
野根川を眺めながらポタリング。
ほどなく小さな橋があり、笹無池ヶ谷林道の分岐となる。
分岐を右へ、路面はやや荒れ。
3km先で工事中のためか、所々轍にバラスを敷いてある。
車には良いかもしれないが、自転車には甚だ迷惑である。
途中、舗装区間のある坂道を、じりじりと6kmほど上れば、
標高660mの尾根に出る。
太平洋を遠望する大パノラマ。この林道で一番のビューポイントだ。
宍喰の町から見た「ひっかき傷」をしばらく走る。
林道の最高所は760mだが、
そこから約100m下った、西ヶ峯と小谷山の鞍部が峠になる。
12時40分、ここまで約30km。
「左に宍喰町、右に海南町」の看板の前で昼食にする。
13時30分、雲行きが怪しくなってきた。そそくさと下りの準備。
小谷山の北斜面を深い谷へと落ちて行く。
無惨に伐採された山肌が対面に迫ってくる。
「ザザッ!」
茂みから黒い物体が目の前を横切る!
「カモシカだ」
慌ててブレーキ。振り返るともう一頭こっちを見ていた。
この辺りの山は獣類が多い。
(以前下見に来たときにも鹿と猿に出会った)
運が良ければ際々お目にかかれるだろう。
笹無谷川沿いの道は緩やかな下りが5kmほど続く。
すぐ脇を川が流れ、いかにも林道ぽくっていい。ゆっくり走ろう。
「ちりりん、ちりりーん」
どこからともなく鈴の音が聞こえる。
「車かな?」
自転車を止めてしばらく様子をみる。
やがて首に鈴をつけた猟犬が3匹、
山の中から現れて、しばらく併走してくれる。
枝打ちされた杉の林間を、川の流れと一緒になって走る。
「和めるひとときだ」
まるで絵に描いたようなポタリングを、犬たちが演出してくれたあと、
林間の道は終わり、突如田畑が開けて舗装路となる。
快適にペダルをまわしていると、すぐに国道193号線(海部川)に飛び出る。
右に折れて、海部川の右岸を河口に向かう。
国道は途中、吉野橋で対岸に移るがそのまま直進、堤防上を行く。
国の天然記念物「オオウナギ」の生息地で有名な、
母川と合流した所で国道55号線と交差。下をくぐる。
ひとつ下流の橋を渡り、左岸を道なりに松林の中へ入って行く。「大里の松原」だ。
長い白浜が続く大里海岸で一息入れて、国道55号線に乗る。
宍喰温泉までは約6kmの道乗りだ。
左に広がる海を見ていると、ついさっきまで、
カモシカが出てくるほどの山奥にいたのが信じられない。
「今日はなかなか変化に富んでていいぞ」
15時10分、宍喰温泉。
日曜ちゃりだーの一日が終わる。
■コース 宍喰−小谷−船津−久尾−西ヶ峯(峠)−笹無谷−(R193)−海南(大里海岸)−(R55)−宍喰
■走行距離 59.4km
■走行時間 3:43:39
■平均速度 15.9km/h
■最高速度 42.9km/h
■最高点 760m(西ヶ峯)
■高低差 755m
■5万図 甲浦・馬路
■最寄り駅 阿佐海岸鉄道・宍喰駅、JR牟岐線・海部駅
■メモ 林道は一部舗装。宍喰温泉入浴料400円(11:00〜20:00)
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