ツーリングレポート

四万十川から四国カルスト
−四万十編−
今日から6連休。
私にとって社会人になって初めての長期休暇である。
がしかし、まるでそれを待っていたかのように、
それまで太平洋上で停滞していた台風12号は急に速度をあげ北上してきた。
とんだお出迎えだ。
■8月13日(火)雨
夕べ仕事を終え、車を走らせ東津野村についたのは午前4時
布施坂の道の駅で夜明けを迎えることにする。
「私は未だ雨の中のツーリングはしたことがない」
1日目、何もする気が起こらない。
とりあえず下見と思い四国カルストに上ってみるが、案の上霧で視界ゼロ。
憂鬱なままR439を四万十川の三島キャンプ場に向かった。
■8月14日(水)雨
次第に強まる風雨、夜中に目が覚める。
隣にいたキャンピングカーは知らない間に退散している。
車中のテレビで台風の動きを見る。どうやら熊本に上陸らしい。
朝、パトカーが巡回にやってきた。管理のおばさんは、
「沈下橋が浸かると帰れなくなるけど、もう1泊するかね?」
と尋ねてくる。
予定では2、3日ここに車をデポするつもりである。
昼前まで「ぼけー」としていたが、ここに居てもしかたない。
意を決して出発することにした。
轟々と流れるカフェオレ色の四万十川。
「清流」の姿はどこにもなく、沈下橋がその機能をフルに発揮している。
これもまた四万十の自然とあきらめ、R381を南下する。
西土佐村・江川崎の手前でいよいよ暴風雨圏内か?
自転車が押し戻されるほどの強烈な風になってきた。
「このままでは死ぬぞお!」
なんとか踏ん張り江川崎のカヌー館にたどり着いたのは午後1時。まだ2時間も走っていない。
館内はビバークしている人たちで超満員。
甲子園の熱戦を見ながら天候の回復を待つが、どうやら望みなし。
今日はここでリタイヤである。
幸いにも夕方には台風も峠を越え、何とかテントを張ることができた。
夜遅くまで、村内放送が水位情報を知らせていた。
■8月15日(木)晴れ
6:30 村内放送のけたたましいラジオ体操第一で起こされる。
台風一過のいい天気だ。とりあえず濡れた衣類を干す。
MTBの二人連れが出て行く。こちらはゆっくりと朝食。
9:00 ぼつぼつ出発。R441を中村に向かう。
道は広くなったり、狭くなったりで昨日と違ってライダーやサイクリストとよくすれ違う。
青い空に、ちぎったような大きな雲が浮かぶ。夏の空だ。
10:00 口屋内。四万十が潜り込む迫力ある沈下橋の上で記念写真。
YH側の支流を覗いてみると濁りはない。遠くから見ると、その支流のエメラルドグリーンが、
本流のカフェオレ色に注ぐ所でくっきりと境界線を引いている。印象的な光景だ。
中村市に入ると急に空が広くなる。川幅が広くなった証拠だ。
川登でR441は中村市街方面へ左に折れるが、そのまま川筋の道を行く。
ここにも支流が1本注いでいる。やはりエメラルドグリーン。
本来ならさぞ美しい四万十を満喫していることだろう。
11:35 佐田の沈下橋。
ガイドブックに必ず紹介されるだけあって、観光客が多い。
絵になるはずの橋けたは、もちろん水の中、がっかりである。
12:10 中村駅に予定どおり到着、お昼にする。
「さてこれから何処へ行こうか・・・」ここから先はまだ決めていない。
「海でも見に行くか」と、とりあえずR56を宿毛に向かう。
確か2輪マップに「室手海岸に沈む夕日」ってのがあったなあ〜、と思い出す。
向かい風に悩まされて、宿毛に着いたのが午後2時半。海は見えない。
海どころかまた山間に入って行く。
そろそろバテ気味、左下を流れる川で水遊びをしている人達がうらめしい。
愛媛県との県境で、たまらなくなり、川に降りて水をかぶる。「冷え〜気持ちいい!」
なぜか持参していた「ヴァーム」とやらを冷やして飲む。
「果たして効果はあるのだろうか」
16:30 御荘町にたどり着く。
前方にそびえる南レクの高〜いタワーに何となく違和感を覚える。
途中、大森山のキャンプ場があったので「今日はここまで!」と挫折しかけたが、
室手のキャンプ場まであと少しだ、もう一踏ん張りする。
さっき、ちらっと見えた海がまた離れて行く。アップダウンの道がバテた足にこたえる。
長い上り、道の向こうに空が見える。「下りだ・・・」
「おお〜!」
パァーと目の前に西日にキラキラ輝く室手の海が広がる。
気分良く下ろう!と思いきや、「おっと!ブレーキ、ブレーキ!」
すぐにキャンプ場入口、急坂を降りて行く。
室手海水浴場は「ホンマにここで泳ぐんか?」と思うほどの石ころゴロゴロの狭いビーチだが、
オートキャンプを楽しむ人でにぎわっている。
「おじゃまします」
って感じで、キャンプ場やら駐車場やら分からない場所にテントを張らせてもらう。
何とか沈む夕日には間にあった。2輪マップで見た三ツ畑島も見える。
ただ夕日は、細く海に突き出た由良半島に落ちていった。
おもむろにワゴン車が一台やって来た。若い兄ちゃん姉ちゃんが数人、
「ガチャガチャ」とアクアラングを付けて暗い海に消えて行く・・・
「何じゃ〜ここは!」
夜、遠く湾を隔てて内海村の夏祭りのぼんぼりが小さく見える。
そよそよと吹く浜風、虫の声と、天上の天の川。「んん〜夏してるなあー」
海の家の猫ちゃんとしばらく遊んだあと寝床に入る。
それにしてもこの野性味あふれるフナムシはどうだ。テントの中まで入ってくる。
フナムシと蚊と、夜中0時を回ってもバカ騒ぎしている人間の非常識さが腹立たしい。
眠れぬまま、ラジオからいすゞ自動車のCMが流れてきた。
「さてはヴァームが効いたか?」
15日
■走行距離 101.7km
■走行時間 5:30:12(NET)
■平均速度 18.4km/h
■最高速度 44.5km/h
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