ツーリングレポート
霧越峠から六丁轟林道
国道193号は高松を起点に、いくつもの峠をまたいで徳島県を縦断し、
最後に霧越峠を越えて太平洋に突き当たる。
徳島県南を代表するこの峠へは、ついつい行きそびれていたが、
そろそろ紅葉の季節、様子を伺いに出かけることにした。
朝、外はどんより曇天模様。
「あ〜、どーしよう」
実は先日来、風邪をひいて体調は思わしくないのだ。
そうこうしているうちに次第に青空が覗いてきた。
「よし行くべ!」
おとなしく寝てりゃあいいのに、あたふたと準備して「いざ出発!」
国道195号を那賀川上流に向かう。
上那賀町役場を過ぎてすぐ、赤い小浜大橋を渡り右へ、
路肩の広い場所があるのでそこに車をデポする。
対面に長安口ダムが見える。
11時50分出走。
国道に戻り、とりあえずダムの写真を1枚。
いつもは車窓から見るだけだが、こうやって見ると結構大きくて迫力がある。
短いトンネルを出たところに、ダム湖畔を見下ろす展望所的なスペースがあった。
「ここにデポした方がよかったかな?」
ダム湖畔に沿って約7Kmフラットな道が続く。
鏡のような湖面にちらほらと、わずかに色づいた葉が映える。
出合で左折、黄色い橋を渡り、トンネルを3つ4つくぐると、平谷に着く。
この辺りは「柳ヶ瀬峡」と呼ばれ、紅葉の名所になっているが、見頃はまだ先のようだ。
さて、平谷は集落というよりは街村。
銀行、郵便局、商店もいくつかあり、大抵のものはここで調達できそうだ。
平谷から海川まで快適な2車線が続き、
途中の十二弟子峠もトンネルで抜けていて苦にはならない。
時間があれば、未確認だが旧道を行くのもいいかもしれない。
厳しい師匠に堪えかねて、逃げてきた12人の弟子たちが、
この坂道で腹痛を起こし次々と死んでいった・・・。
というのがこの峠の由来で、それを供養した石仏があるらしい。
海川の集落から海川谷川を上流に向かう。
しばらく行くと左右に柚の畑が広がる。
「木頭ゆず」はこの辺りの特産物になっている。
これからが収穫期だろうか、緑から黄色の柚がいっぱい実っている。
学生時代、冬至の日に入った銭湯の「ゆず湯」をふと思い出す。
木立の中をひっそりと、1.5車線の国道193号を行く。
くねくねとカーブの連続、
アップダウンの繰り返しで「登っている」感じがしない。
それにしても車にお目に掛からない。さっきタクシーが1台行ったきりだ。
やがて、古びた小さな吊り橋の横を過ぎると、
次第に登りはじめるが、それも2Kmほど。
海川隧道がパックリ現れると、そこから先はまた等高線に沿って軽快に走れる。
次第に展望もよくなり、晴れていれば恐らく剣山山系の山並みを望めることだろう。
14時30分、霧越峠。(ここまで33Km)
東西に延びる尾根上の峠(標高760m)は意外に広く、
林道開通の立派な記念碑が建っている。
太平洋が遠くに見え、これまた天気がよければ最高だろう。
道路のあちこちに落ちている鹿のフンを踏まないよう、三脚を据えて記念写真。
風邪のことはすっかり忘れていたが、相変わらずの曇り空に「ぶるっ」とくる。
さてさて、鼻水をかんで、ウインドブレーカーを着込み、峠を下る。
すぐに六丁轟林道の分岐、左前方にダートが続く。と思いきや、
真新しい舗装が現れ、○○スカイラインの様相で下方に延びている。
結局、舗装区間は上部のみで終わり再びダート。古屋川の谷を下って行く。
路面は良好で道幅も広く走りやすいが、途中4ヶ所ほど短い登り返しがあり、
すんなりダウンヒルとはいかない。
それにしても車が来ない。平日だからか、ライダーもいない。
「今日はこの道、借り切りだな」
標高400m地点までくるとダートは終わり、さらに快適に下って行く。
一見不気味な小さなトンネルをくぐると川俣の集落に入る。
西と東の古屋川がせせらぎを作り、ひとつになっている。
ここもやはり柚の畑が、わずかな平坦面を覆う。
次第に晴れ間が覗いてきた。
青く澄んだ古屋川に沿ってペダルをまわす。
深森、古屋の集落を過ぎると、やがて右に対岸へ架かる橋がある。
渡ればそのままデポ地点に戻るが、直進。
長安口ダムの手前に架かる、青い吊り橋を渡ってみる。
薄暗いダムの後方に遠望する山の頂きが、
柔らかい秋の日差しに照らされ輝いていた。
16時25分帰着。
■走行距離 55.9km
■走行時間 3:11:10(NET)
■平均速度 17.5km/h
■最高速度 50.6km/h
※現在、六丁轟林道は舗装化されています。
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