ツーリングレポート
ふいご温泉から剣峡へ
高越山周回
吉野川の辺に大きく裾野を広げている高越山は、別名阿波富士とも呼ばれる。
山頂に高越寺、山腹には毎春に見事な花を咲かせる「船窪つつじ公園」などがあり、
信仰の山として、またレジャーの山として親しまれている。
麓を流れる川田川や穴吹川は美しい渓谷を造り、
とりわけ穴吹川は、四万十川を抜いて四国一の清流になった川でもある。
今回はこの高越山をぐるり一周するコースを走ることにした。
もう11月も終わる。
紅葉はまだ残っているだろうか・・・
そんな気持ちでデポ地「ふいご温泉」に着いたのはお昼前。
こんな遅い時間のスタートは初めてである。
果たして走り切れるのだろうか。
ましてや、日が短くなったこの時期に。
11時55分出発。
ふいご温泉は、川田川の谷あいにあるため、
道路に戻るのに短いが急坂を上がらなければならない。
ここを利用させてもらうのは3回目、
幾分慣れたとはいえ、まずはこの坂でひと汗かかせてくれる。
さて、温泉の真上に架かる高越大橋を渡ってすぐ、
鋭角に右に曲がり川田川に沿って細い道を行く。
しばらく走ると早速、川田川の渓流を見ることが出来る。
その情緒ある眺めは、これから先に出会える風景を期待させてくれる。
2km程でR193のトンネル脇に出る。ここから美郷村。
2車線の広い道をゆる〜く上っていくと、
やがて前方に急な上りが見えてくる。が、ここが分岐点。内心ホッとする。
ここに商店があるので小休止。
自販機で暖かい紅茶を買い、ステンボトルに移し替える。
このままR193を行くと、2輪マップでは「経の坂峠」になっているが、
道路標示は「倉羅峠」と書かれていた。
分岐を右へ、川田川の谷間に入って行く。
すぐに1.5車線に変わり、民家を抜けて山間ムード漂う道になる。
今日は平日のため「工事中通行止」の看板が気になるが、
「自転車は関係ないだろう」と、かまわず漕ぎ進む。
幸いお昼の休憩時間、今のうちに通り過ぎよう。
まだこの辺りの上りは、それほど急ではない。
途中2、3カ所の工事区間をスルスルと通り抜ける。
次第に展望も開け、前方にこんもりと奥野々山が見える。
紅葉もまだまだ見頃だ。
ほたるの里キャンプ場を過ぎ、植林された杉林の中を行く。
途中西条に向かう分岐があるが道なりに、
ポツポツと残る廃家を横目に見ながら、
やがて木屋平村に抜ける峠への分岐が現れる。
2kmほど先に「母衣暮露滝」があるので、少し寄り道してみる。
フラットな道だから苦にはならない。
川田川の谷が狭くなった所で自転車を降り、担いで沢を少し登る。
東屋があったので休憩するのにもってこいだ。
ちょっと遅めの昼食を摂る。
滝は水量豊富とはいかないが、
結晶片岩の縞模様の岩肌に、紅葉した木々が映えて美しい。
さて先程の分岐まで戻り、峠に向かう。
やや荒れた舗装だが、落ち葉が路面を覆い、なかなか風情があって良い。
若干勾配も増すがすぐに峠に行き着く。(ここまで20.9km)
ひっそりとした、名もない切り通しの峠付近からは、
遠く剣山を望むことができる。
二戸谷川に向かって急峻な坂を下って行く。
狭い道幅の割に、カーブミラーが設置されていないので気を付けよう。
途中、林道開通の記念碑があり、
献身的努力をした陸上自衛隊の労をねぎらっている。
どうやら今走っている道は、県道三ツ木宮倉線と呼ぶらしい。
二戸の集落を過ぎると程なくR492に合流する。
2車線から1.5車線へ、道は広くなったり狭くなったりするが、
穴吹川の清流を見ながらの快適クルージングが楽しめる。
紅葉も見事。
赤黄に色づいた山腹に所々露出する白い岩肌が、
絶妙のアクセントになっている。
既に谷間は陰に落ち、薄暗いが、その反面、
日に照らされ輝く、対岸の山がひときわ美しく見える。
穴吹町に入り古宮の集落で、西進していた穴吹川は北に流れを変える。
古宮診療所のバス停のベンチで小休止。
近くの商店に「柿の宅急便」ののぼりが立っている。
「ん〜、ローカルでいいぞお」
R492を北上、この辺りは「剣峡」と呼ばれ、深い渓谷が続く。
平家落ち人と娘の伝説が残る「恋人峠」を経て宮内の集落まで来ると、
もう山峡の道は終わり、次第に田園風景が広がってくる。
穴吹の町筋に入り、そのまま進むと踏切を渡ってR192に出るが、
手前の黄色い点滅信号を右に曲がり、道なりに進めば多少近道になる。
そろそろ日没が気になり始めた。
R192を約6km。
川田川で堤防上の道にスイッチして、赤いアーチ橋を目指して走る。
突き当たりを右へ、町道に出て少し上ると、ふいご温泉に戻る。
この最後の上りが、結構苦しかったりする。
お寺の鐘が5時を告げ、高越山に日が沈んだ。
■走行距離 60.8km
■走行時間 3:28:38(NET)
■平均速度 17.4km/h
■最高速度 44.5km/h
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