ツーリングレポート
日本列島お気楽ツーリング日記
−関西編−
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関西2・中国2
川を吹き抜ける風が冷たく、外に出たくない。
日が差し込んでくるのを待って7時半に起きる。
朝イチには酷な峠を越えて相生市に下り、
相生駅で顔を洗って国道2号線に乗る。
26■3月19日(月)晴れ
今日もペースが遅いが、予定通り昼前に姫路に到着。
とりあえず世界遺産の姫路城を見に行く。
天気も良いせいか、
広い公園で大勢の人がくつろいでいる。
市民の憩いの場として、
こういったスペースが解放されているのは素晴らしい。
さて、姫路からは神戸や大阪の雑踏を避けて、
国道372号線を丹波篠山方面に進むことにした。
山陽自動車道をくぐれば市街部も終わり、
次第に田園地帯へと入って行く。
道路状況は良好だが、大型車が多い。
大型車が好むほど混雑のない道と言うべきか。
加西市から社町へ、台地状の平野を横切るように走り、
やがて国道175号線とクロスして社町市街に入る。
ここから篠山へは、さらにのどかな山間の道になり、峠を越える。
さっきから喉はカラカラ。
寂しい集落をつなぐこの道筋に、コンビニなどないと思っていたら、
今田町内で砂漠のオアシスのごとく、ローソンが現れた。
古市で国道176号線に移って、JR福知山線に並走、
賑やかな篠山口駅周辺を抜けると、篠山市街部に入る。
城下町らしい閑静な町並みに、寝場所がなかなか見つからず、
ウロウロしている間に日没になってしまった。
結局、篠山城裏のグランドの片隅にテントを張る。
(走行距離104km)
27■3月20日(火)晴れ
二度寝して目が覚めると8時。
太陽はずいぶん高くまで昇っていた。
結露したテントを乾かし、寝袋も干して9時半出発。
こんなペースが定着しそうだ。
今日は春分の日。
春霞だろうか薄曇りの中、国道372号線(篠山街道)を東に進む。
先日からできた股ずれの痛みに耐えながら走る。
亀岡市に越える峠を前に、腹ごしらえといきたいが、
地図を見ても、店があるらしき町はない。
「コンビニがあるとしたらココだな」
5km先に国道173号線と交わっている箇所がある。
見事に的中。
我ながら読みも鋭くなってきた。
好天の休日とあって、ドライブ客やライダー達が、
四方からぞくぞくとやって来る。
素晴らしく立地条件の良いローソンである。
天引峠は、さほど苦もなく越えて、京都府に入る。
この街道は地元ロードの練習コースなのか度々出会う。
結構きつい小さな峠を上っていると、
「こんちわー」
と女性レーサーが一声かけて抜き去っていった。
亀岡市街に入って国道9号線にスイッチ。
京都方面に渋滞する車の脇をすり抜け、また峠を越える。
嵐山の渡月橋から、桂川に沿ってサイクリングロードを走り、
途中、国道1号線に移って南下する。
木津川に差し掛かる手前に手頃な公園があったので、
今日はここまでとする。
(走行距離84km)
28■3月21日(水)晴れ
6時前、犬の鳴き声で目が覚める。
いつものお散歩ルートに見慣れねテントがあって、
ビックリするのも無理はない。
「悪いなワン公」
今日もテントを乾かしてから出発、木津川沿いに再び自転車道を行く。
途中、時代劇でおなじみの「上津屋の流れ橋」横を通過、
たまたまロケの最中であった。
休日だった昨日と違い、
今日は通行人がほとんどなく静寂そのもの。
うららかな春に包まれて、
淡く霞んだ景色を見ながら至福の時を過ごす。
「今日はもう満足」
木津の町中に入ると夢見心地なツーリングは終了、
現実に戻る。
長い坂道を高台に上がり奈良県へ。
東大寺の巨大な屋根が現れ、奈良公園に至る。
国際的観光スポットだけに、多国籍な観光客で賑わっている。
その中にあって物怖じせず、
「ギブ・ミー・センベイ」している鹿たちの健気さがカワイイこと。
鹿と戯れたあと、奈良盆地を一直線に南下して行くが、
自転車道を走った後だけに、殺伐とした国道に苦痛を感じる。
「何か今日は疲れるなあ〜」
最後、力をふりしぼって風の森峠を越え五條市に下り、
銭湯に行って、久しぶりに湯船に浸かる。
明日から紀伊半島を縦断するが、体力は持つだろうか。
それより心配は、今日の寝床が決まってないことだった。
(走行距離82km)
29■3月22日(木)晴れ
何とか見つけた運動場で寝たが、
暗くて周囲の状況が分からず、落ち着けなかった。
これから山の中へ入って行くので、しばらく通信できないだろうと、
おろそかにしていたHPを更新しておく。
今日は十津川に向けて国道168号線を行く。
五條と新宮を結ぶ予定だった幻の鉄道「五新線」は、
今はJRバス専用道路として使われている。
その軌道に付かず離れず、梅の花咲く谷間の道を上がって行く。
傾斜が急になってきた頃、「こんぴら館」なる所で休憩、
ここで濡れたまま撤収していたテントを干す。
「屋根がある所で寝ないとダメだな」
こう毎日テントが濡れると面倒でイカン。
九十九折れで天辻峠に上り、暗く長いトンネルを抜けると、
道の駅「吉野路大塔」がある。
何やら星の綺麗さが売りらしく、星の国温泉まである。
自称ライダーという男性に声を掛けられ、しばし話する。
深い谷に向かって一気に下り、ほどなく十津川村に入る。
道はおおむね下りなのだが、集落があるたびに、
川べりまでアップダウンを繰り返すのが辛い。
「お、あれがそうだな」
やっと、この辺りで唯一の観光スポット「谷瀬の吊り橋」が見えてきた。
熊野川に沿ってうねうね走り、やがて湯泉地温泉に着く。
さて、時間はまだ2時半。
もっと先に進めるが、今日はここまでと決めていた。
「ここのバス停は野宿に最適」
と某氏から情報提供を頂いていたのだ。
(走行距離68km)
30■3月23日(金)曇り時々晴れ
条件のそろった申し分のないバス停だった。
ただ婦人会のご旅行だろうか、
朝4時にご婦人3名が迎えのバスに乗るためやって来た。
「あ、どうぞお休みになっててくださいな」
というお言葉に甘えて、寝る。
上下合わせて1日7便しかないバスは始発も遅く、
朝はゆっくりできた。
肌寒い空気の山中の道を、熊野川に沿って走る。
十津川温泉街を過ぎ、一度上り返して和歌山県入り、
やがて本宮町に着く。
このまま川沿いに進めば、新宮市で太平洋に出られるが、
潮岬に行くために、大きく遠回りするルートを取る。
本宮大社の大きな鳥居を横目に見て右折、国道311号線に進む。
延々続く坂道。
熊野古道と交わりながら、ぐんぐん標高を上げて行く。
峠のトンネルをくぐると、直線的に一気に下り、
少し上り返して、中辺路の道の駅で休憩する。
これより再び降下して、富田川沿いを国道42号線に出る。
当初の予定は白浜で温泉に入るつもりだったが、
まだ時間があるので、さらに海岸線を南下する。
JR紀勢本線に付かず離れずアップダウンを繰り返し、
すさみ町の駅に向かうが、モダンな駅舎にビックリ。
最近改装されたばかりのようで、とても駅寝できる雰囲気でない。
「しゃあないなあ」
少し先にある道の駅まで行ってみよう。
食料を買い込み、再び走り始める。
17時半、道の駅「イノブタランドすさみ」着。
道の駅だけに寝泊り体制に入る車が数台いて、
人の出入りが気になるが、構わずテントを張る。
今日は山の中から海岸線まで、ずいぶん走った1日になった。
(走行距離118km)
31■3月24日(土)曇り時々晴れ
7時過ぎに走り出す。
足に力が入らずペダルが踏めない。
おまけに強い向かい風。
海岸線だから小刻みなアップダウンは仕方ない。
加えて紀勢本線に併走しているものだから、
再々跨線部が現れて、余計な上りを強いられる。
これが堪らない。
20km進むのにヘロヘロ。
やっとドライブインに着いて一息入れる。
一週間走り尽くめだから疲れが出てるのか?
いずれにせよ天気は崩れる予報だから、
明日は休養日に充てよう。
串本から潮岬を周回した後、
相変わらず吹き付ける海岸線を北上する。
今日は熊野市まで行く予定だったが、
この調子だと新宮市でさえ危ういかもしれない。
しかし潮岬に行くため、昨日わざわざ遠回りしたのだ、
意地でも新宮までは行きたい。
那智勝浦町に入ったのが14時前、
新宮への目途は立ったが熊野はあきらめる。
明日一日、時間を潰せそうな場所を考えると、
ショッピングモールに併設した道の駅「パーク七里御浜」
に留まったほうが、いいかもしれない。
(走行距離102km)
32■3月25日(日)雨
6時に起床。
夜中に降り始めた雨は次第に激しくなってきた。
掃除にきたオバちゃんが、
「これ持って行きなさい」
と大きなビニール袋を数枚くれた。
ありがたい。
何よりも実用的なプレゼントである。
日曜で賑わうショッピングモールは、どこも同じような光景。
ベンチに座って、行き来する買い物客を観察する。
あの人の生い立ち、今の家庭、そして今後の人生・・・
いろんなことを想像してみたりする。
午後になっても雨は止みそうにない。
そのうち町内放送が大雨警報解除を伝える。
どうりでひどい雨だったわけだ。
そういえば最近ニュースを見ていないから、
世の中の出来事がわからない。
広島辺りで大きな地震があったらしいが・・・
夕方、雨が止んだのを見計らって、熊野市の安ホテルへ移動する。
YHもあったが、一人で落ち着きたいし、テレビも見たい。
普段あまりテレビは見ないが、
"鉄腕DASH"と"プロジェクトX"ぐらいは見たいのだ。
(走行距離17.6km)
33■3月26日(月)晴れ
9時半出発。
やはり宿に泊まると出発が遅くなる。
いきなり始まる峠へ登りをヒタヒタ上がって行く。
しばらく進むと、事故で道を塞いでいるトラックの撤去作業で、
国道42号線は立ち往生、足止めを喰らう。
待つこと約40分。
時間の経過とともに走る気力も薄れ、尾鷲市に入った頃は昼過ぎ。
道の駅「海山」の畳敷きスペースで昼寝する。
「今日はいくらも進めんな〜」
低気圧が去ったあとの、強風注意報の風に押し戻されながら、
16時半、紀伊長島町に着く。
国道沿いに「孫太郎管理事務所」なる休憩施設があり、
裏手には芝生の公園と大きな東屋もある。
近くにコンビニもあって寝床には打ってつけである。
難所の荷坂峠を目の前にして、
今日はここで打ち切る気でいたが、
「やっぱり今日中に峠を越えておこう」
と、再びサドルにまたがる。
行く手はるか上方まで峠の道が見える。
ため息まじりで上り始めたとき、同業者が颯爽と下ってきた。
彼はさっきの所で寝るのかな?
「やっぱり戻ろうか・・・」
一瞬ためらったが、ハンドルを強く握りなおし、
結局、夕方5時から日没までで1日分の仕事をこなして、
JR滝原駅のベンチに腰を下ろす。
(走行距離85km)
34■3月27日(火)晴れ
暖かくなり、夜が凌ぎ易くなったと思っていたのに、
夕べはずいぶん冷え込んだ。
かじかむ手に久しぶりに手袋を履いて走る。
相変わらず続く山中の道。
いいかげんこの国道42号線から離れたいものだ。
すっかり陽が高くなり、冷気が抜けた頃、
多気町で伊勢に通じる県道13号線にスイッチ。
のどかな山里を走る道を行く。
EPI製のガスカートリッジが残り少なく
奈良辺りから売ってそうな店を探しているが見当らない。
津や名古屋に行けば間違いなくあるだろうが、
例によって市街部はパスするので伊勢市に期待する。
10時半、伊勢神宮外宮前に到着。お伊勢参りをしたいところだが、
外宮、内宮を巡っていたら、キリがないので鳥羽市に向かう。
アルペン伊勢店に寄ってみるが、キャンプ用品は置いてなかった。
やはり豊橋まで行くしかないか・・・。
「赤福」の電柱看板に誘導されるかのように、鳥羽に到着する。
伊勢湾を渡ればツーリングマップルは中部版に替わる。
そろそろ地図も買わなきゃいけないが、
この地図、毎年3月に最新版が発売されるので、
ギリギリまで買わずにいた。
この町には小さな本屋しかなく見当たらない。
「ま、いいか」
向こうに渡ってから買おう。
12時50分発の伊勢湾フェリーは、猛スピードで海を駆ける。
55分後、渥美半島に渡り、出だし道は左右どちらかを選ぶ。
右が浜松方面、左が豊橋方面。左に進む。
途中、渥美町に本屋があったので、ツーリングマップルを購入、
しかし年度は2000年版であった。
「まだ発売されてないのかな?」
16時半頃、田原町に到着。思ったより都会で、
今夜の宿と思っていた道の駅は町の真中で不適。
「どうにかなるわ」
と少し時間を潰してから、ジャスコに買い出しに行く。
本屋があったので覗いてみると、
マップルの2001年版があるではないか!
やはり買い物は大きな町ですべきである。
(走行距離97km)
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