ツーリングレポート

日本列島お気楽ツーリング日記
−関東編−

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2001年4月4日(水)〜4月24日(火)

実のところ、外食したのは初めてで、
久しぶりに栄養のある物を食ったような気がする。
夜が明け、7時前になってようやく雨も上がり、
夜朝2食付き1泊1544円のデニーズを出発する。

42■4月4日(水)晴れ

肌寒く、風も強い。
寝不足は致し方ないので、眠くなったらどこかで休もう。
それより伊豆の走りがハードだったのか膝が痛く、
そちらの方が心配だ。

国道1号線を東に向かって走る。
「日本橋まであと何km」の表示に、このまま東京に進みたくなる。
体がだるくて平塚市に入ったところで早々に休憩。
この頃から後輪の空気の減りを感じ始める。
「おかしいなあ」
パンクが直ってない。
どうにか湘南海岸公園までたどり着き、再びパンク修理する。
タイヤに何か刺さっているハズなんだが見当らず、
空気を入れ直して再出発する。

海沿いに出てサーファー達が行き交う自転車道を走る。
振り返ると雪を被った真っ白い富士山が、
でーんと居座る素晴らしいロケーション、
頭の中で勝手に流れ始めたサザンの曲に合わせて、軽快にペダルを回す。

江ノ島で国道に戻り、鎌倉を経て三浦半島に入って行く。
半島を横切るように峠を越え、
路上駐車はびこる衣笠の町を抜けて久里浜港に到着する。
東京湾フェリーで房総半島の金谷に渡り、
寝床を求めて、とりあえず国道を南下する。

古い時代の路肩のないトンネルを恐る恐るくぐりながら、
鋸南町の道の駅に着く。
休憩室があって地元の女子中学生が3人、勉強部屋代わりに使っている。
テーブルがあるし、コンセントもある。
一晩中開いていれば最高なんだが、さすがにそれはないだろう。
いずれにせよ、隣はスーパーマーケットだから便利はいい。

道の駅の駐車場の片隅にテントを張るが、
新潟ナンバーのトラックが、隣でエンジンをかけたままでうるさい。
ティッシュを丸めて耳栓して寝る。
(走行距離68km)

43■4月5日(木)晴れ

この時期に?まさかの蚊の襲来を受け、
隣りのトラックとのダブル攻撃で今日も寝不足。
自転車を見ると、やはりタイヤの空気は抜けていた。
「こりゃ徹底的に直さないとダメだな」

洗面所で朝の身支度をしていると、ご老人に声を掛けられる。
一連の定型会話に始まり、「自転車旅行とは何ぞや?」まで問いかけられる。
ママチャリで旅している人にも会ったそうだ。
「いろんなスタイルがあって、あえてママチャリで挑んでいるんですよ」
「決して貧乏旅しているんではないんですよ」
と教えてあげた。
自転車旅行は時間をたっぷり費やす「贅沢な旅」なのである。
他の同業者の名誉のためにも、それを強調しておいた。

さて、走り出しても今日はさっぱりペースが上がらない。
トイレがてら道の駅「とみうら」に立ち寄る。
とても綺麗な道の駅で、設備も素晴らしい。
どうりで、去年の道の駅グランプリ賞を獲っているらしい。
「おおっ」
インターネット常時接続のパソコンまであるではないか。
自由に使っていいみたいなので、早速、見たいHPをチェックする。

居心地がいいので、あれやこれやで2時間ほど居座り、もう昼前。
観光バスの団体客が押し寄せてきたところで退散する。
その後も館山市内でホームセンターなどに道草して、全く先に進まない。
房総フラワーラインに回るのもパスして先へ急ぐ。

強風で白波が立つ、房総の明るい海を見ながらペダルを回す。
今日は鴨川辺りで早めに切り上げよう、かと思ったが、
この追い風を見逃す手もないだろう、と更に進む。
次第にペースも上がって、勝浦市を過ぎ、大原町まで走る。
(走行距離96km)

44■4月6日(金)晴れ

泊まった公園に池があったので、やっとチューブの点検ができる。
今朝もタイヤの空気は抜けていた。
「ぶくぶくぶく・・・」
「おー出てる出てる!」
穴の位置を確認してタイヤ側を見る。
「あった、こいつかあ〜」
小さな釣り針が刺さっていた。

入念にパンク修理をして出発。九十九里浜へと進む。
途中、同業者とすれ違い軽く挨拶、
有料道路を挟んで浜に沿ってひたすら続く県道を行く。
通る車も少なく、静かな寂しい道だが、
温泉やホテルがあるくらいだから、シーズンには賑やかになるのだろう。
コンビニで休んでいると、
「あれ?」
先ほどの同業者が現れた。
走る向きはどうやら同じだったらしい。

改造ママチャリの重いギアで大阪から走ってきた彼。
以前、日本一周について何度かメールを交わしたことのある
野人さんと知ってビックリ!
こんな所で出遭うとは、奇遇というか、縁なものである。

一緒に九十九里浜をもくもくと走る。
道路からは海が見えないので海岸線に出てみるが、
砂浜が広くてよく見えない。
途中から海沿いの自転車道を走ってみるが、
変わらぬ景色に飽きてくる。
時間がないので犬吠埼に行くのは止めて、
銭湯とコインランドリーを探すべく銚子市街に向かう。

寝床は利根川大橋を渡った茨城県側の海水浴場に決定。
明日は雨ということで連泊を覚悟していたが、
天気予報が良い方に外れて、空に丸い月が一晩中浮かんでいた。
(走行距離90km)

45■4月7日(土)晴れ

今日もいい天気。
天気が続くのはいいが走りっぱなし、休養も欲しい。
北を目指す野人さんと銚子大橋のたもとで別れて、
ひとまず犬吠埼に行く。
行って何があるわけでもないが、
いちおう関東の要として押さえておこう。

道路から少し入った所に駐車場があり、白亜の灯台が建っている。
ジュースを飲もうと自販機を見ると10円割高。
「せこい・・・」
外に出て買おう。

活気ある銚子港を廻って利根川に沿う国道を進む。
霞ヶ浦を経て埼玉県に向かう予定だったが、
このまま東京に出ることにする。
最短ルートになるような道を探して適当に走って行く。
県道から広域農道へ進み、広大な農作地帯の中を突っ走る。

国道296号線に合流してからは、
丘陵地帯をアップダウンして佐倉市に入る。
交通量も増え、八千代市街から渋滞に巻き込まれ思うように走れなくなる。
野人さんに教えてもらった、東京のキャンプ場まで行くつもりだったが、
とても辿り着けそうになく船橋市でギブアップ。
宿に泊まる。
(走行距離111km)

46■4月8日(日)晴れ

東京都内を日曜日のうちに抜けて、
埼玉の姉の家に行くつもりであったが、電話しても連絡がとれない。
「しゃあないなあ〜都内で1泊するのもいいか・・・」
とりあえず、昨日行こうとした新木場の若洲海浜公園キャンプ場
に向かうことにする。

船橋から湾岸道路を行くが、なかなか走りやすい歩道である。
都心部にも、こういう形で自転車トレーンがあるんだなと、
感心しながら走る。実際、サイクリングしている人も多い。
東京ディズニーランド、葛西臨海公園を過ぎ、
キャンプ場に着く。

ちょうどお昼どき。
どことも休日を楽しんでいる人でいっぱいだ。
キャンプ場界隈にもいい公園があるし、
「利用料400円払ってキャンプすることもないな」
と思っていると、姉から電話が入った。
「じゃあ今から行くわ」

都内の目抜き通りを颯爽と走る街乗りちゃりだーに混じって、
小汚い恰好をしたちゃりだーが走る。
日本橋を経由して、春日通りから川越街道へ向かう。
フィールドバイカーズの編集部はこの辺だっけな?と本郷を通過中、
腹が減ったのでサンクスで休憩する。
「ん?」
ビルの表札に見覚えある社名がある。
なんと偶然にも、フィールドライフ社はこのビルではないか、
足跡代わりにWEB用の手作り名刺を残してゆく。

いくつか大学の前を通る。
今日が入学式らしく、都心の一角に春を感じる光景を見ながら通り過ぎて行く。
池袋から川越街道を、車の流れに乗るように飛ばして走り、姉宅に到着する。
ここに自転車と荷物を預けて明後日、所用のため一旦徳島に帰る。
(走行距離68km)

47■4月21日(土)曇り

今にも降りそうなどんよりした空模様。
初夏の陽気が続いていたせいか、かなり肌寒く感じる。

8時過ぎ、姉に見送られ埼玉の志木市を出発する。
今日は学生時代の懐かしい場所を訪ねたあと、
久しぶりに友人と会って世話になるつもりだ。
それほど急ぐことないが、
ツーリング再開初日から雨に濡れるのは勘弁なので、
ついついペダルを回す足に力が入る。

まずはのどかな県道を進み、川越市で国道254号線に乗る。
流れの早い大きな道路を、大型車がバンバン飛ばしてゆく。
路肩を走る感覚が戻ったころ、入間川を渡って東松山市に入り、
国道407号線に移って熊谷市に向かう。

この辺まで来ると緑も豊かな丘陵地帯。
森林公園を横切って某大学のキャンパスに着く。
立派な校舎が増築されているものの、
当時の面影そのままでホッとする。

自分が通っていた頃には、まだ生まれていなかった学生達を見て、
時の流れを感じてしまう。
「すっかりオジンになってしもたのお〜」
気を取り直して荒川大橋を渡り、熊谷市街に入る。
「おー!」
まさか残っているとは思わなかった、あのオンボロアパートが、
廃墟になっているとはいえ、まだ建っていたのは涙もんであった。

さて、新旧入れ替わりが激しい熊谷市街を抜け、
群馬県の館林市へ向かう。
待ち合わせをしていた友人と再会し、
健康ランドで今昔話の花を咲かせる。
(走行距離73km)

48■4月22日(日)晴れ

朝風呂に浸かってから友人宅に戻り、コタツに入ってテレビを見る。
すっかりくつろいでしまって、外に出て行く気力を失いかけるが、もう11時前。
やむなく出発することにする。

いろいろ世話になった上、別れ際に餞別までいただき心苦しい。
この旅が無事完了したことを報告することが、せめてもの恩返しか、
新たな気持ちで館林をあとにする。

とりあえず日光を目指すが、今日は宇都宮辺りが精一杯だろう。
「これが上州名物のからっ風か?」
と思いながら、強い風の中を進む。
佐野市、栃木市を経て3時過ぎ宇都宮市街に入る。
「まだ行けるか?」
さらに進んで、長い長い杉並木の道をジワジワと上って行くが、
相変わらずの向い風に思うように進まず、
途中のドライブインで大休止。
ここで野宿するつもりで時間を潰していたが、日が傾くにつれ冷え込んできた。

テントを張れそうな場所を探してさらに進むが、なかなか見つからない。
日が落ちて、暗い杉並木を心細くなりながら走り、やっと今市市に入る。
市街まではまだ距離があるので、日光線のJR下野大沢駅に行ってみる。
地元の若者がたむろしていて落ち着かないが、他に移動する気にもなれず、
駅前の二宮尊徳像がある小さな公園にテントを張る。
それにしてもナント寒いことか。
(走行距離83km)

49■4月23日(月)晴れ

しばらくテント生活から遠ざかっていたので寒さに震えた夜だった。
たまたま寒い日だったのか、緯度が上がったせいなのか、
いずれにせよ北に向かっているのだから仕方ない。

今市市街から特別保護区域の杉並木を走る。
ここを走りたくてわざわざ日光まで来たのだが、
「ま、こんなもんでしょ・・・」
幹の1本1本に付けられた、オーナーの名札に興ざめする。
東照宮へも行ってみるが、参拝料1300円は痛い。
(高校ん時の修学旅行で見てるし)
生活費の方が大事と、鳥居をくぐって回れ右する。
ここまでジリジリ上ってきた道をスルスル下って戻り、
今市で国道461号線に移る。

男体山や女峰山、那須連峰を一望して、高原状ののどかな道を行く。
矢板市で国道4号線に合流すると、にわかに交通量が増え我慢の走行。
やがて黒磯市に入り、目星を付けておいた那珂川河畔の公園に直行する。
(走行距離83km)

50■4月24日(火)曇り

天気予報によると午後から崩れるらしい。
ツーリングを再開してまだ3日目だが、今日は宿に泊まるつもりだ。
腰を据えて済ませたい用事があるし、
先週来の風邪で今ひとつ体調が良くないので、
どうせなら雨の日がいいと、郡山で切り上げるつもりだ。

黒磯市街を出ればすぐに那須高原。
頂に雪が残る那須岳を遠望して、
大きくうねるようにアップダウウンを繰り返して走る。
ロケーションは良好、交通量も少なくて、
昨日と同じ4号線とは思えないくらい快適だ。
やがて緩やかな峠を越えて福島県へ。関東を脱していよいよ東北に入る。
白河市を過ぎ、須賀川市辺りから賑やかになり郡山市街に入ってゆく。

5月に北海道に渡ってから再び帰県するため、
駅前の旅行会社で航空券の早割チケットを購入して、BHに向かう。
グッドタイミング。チェックインと同時に雨が降り出す。
(走行距離67km)

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